ホテル業界の特徴とキャリアプラン。各部署の主な仕事内容。業界の将来性とその魅力。

投稿者プロフィール

ホテルスタッフ・接客サービス Daisukeさん

20代前半(就労時) 男性経験:5年0ヶ月 北海道

退職済み / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
3.50
仕事内容
4.00
やりがい
4.00
働きやすさ
3.50
給料・年収
2.00
休日・待遇
4.00
成長・将来性
3.50
メッセージ

一見華々しく見える業界ですが、肉体的にも精神的にも楽な仕事でないです。

その上、業界全体として薄給で人手不足。

しかし、サービスのプロとして誇れる仕事が期待できます。

現場にもよりますが、接客の分野でスキルアップを目指すのであれば、これほど最適な仕事は他にありません。

現場の仕事は主に宿泊部門のフロント、ロビー、ドア、ハウス、料飲部門のホテル内各レストラン、そして管理部門の人事、経理、総務、施設など多岐に渡ります。

宿泊部門はフロントでのチェックイン、チェックアウト業務、ロビーにおけるアテンドや宅配便受付、荷物のお預かり、ハウスはハウスキーピング業務ですが、これは外注しているホテルもあります。

料飲部門のレストラン業務は当たり前ですがレストランサービス、その他、デシャップという、ホールと調理場の橋渡し的な役割もあります。

管理部門は一般企業にもある人事、経理、総務、購買などです。

ホテルという現場の性質上、管理部門配属であっても土日祝日の出勤は必須です。

社員であれば尚更です。

逆に例えば経理や人事などは、社員以外は土日休みなどのホテルもあります。

正社員登用の場合、その多くは、まず現場を学び、その後で裏方と言われる管理部門に配属されます。

また、宿泊予約課や営業職もキャリアの選択に入ります。

契約社員は、例えばホテル系の専門学校卒の方が多く、大卒の正社員に比べ、部署間の異動も少ない印象です。

所属部署の希望や転属は必ずしも叶うわけではございませんが、本人の希望をある程度考慮してくれるホテルもあります。

言わずもがな、接客を極めたいのであれば、フロントやレストランが最適です。

レストランも街中とホテル内ではサービスの仕方も異なり、勉強になります。

よりホテル業界を実感したいのであれば、宿泊部門のフロントやロビーが良いでしょう。

雇用形態によっては異動があり、希望する部署に長くいれないこともありますが、長い目で見て、自身がどうなりたいのかを考え、キャリアプランを練っていくと良いでしょう。

そういう意味でも、ホテル業界は面白味があります。自分がどの場所にいても、他部署の方々との接点がある点も魅力的です。

昨今、フロント業務などがAIに変わりつつありますが、果たして高級ホテルや老舗ホテルでそれが通じるでしょうか。

どんなに機械化が進もうと、人間味のあるサービスや人と人との繋がりが失われることはないと思います。

仕事内容

勤務地は、そのホテルの事業規模に比例して広がります。

例えば全国展開している大手チェーンであれば、そのホテル支店がある都道府県がそのまま勤務地に当てはまります。

また、そのホテルがビジネスホテルなのか、リゾートホテルなのか、あるいはシティホテルなのかなどによって業務範囲や各ホテルの規模も変わってきます。

例えば、リゾートホテルとして代表的なものに、テーマパーク関連のホテルが挙げられます。

その場合、宿泊客やレストラン利用客のほとんどが、そのテーマパークの利用客で、家族連れやカップルなどが多く、繁忙期もクリスマスなどがメインです。

ビジネスホテルの場合は、出張などの仕事上の利用客が多く、一泊だけして、翌朝の朝食をとってチェックアウトする人が多い傾向にあります。

シティホテルは多岐に渡りますが、いわゆるラグジュアリーホテルなどの富裕層向けのホテルでは、会食や企業の宴席やMICEの利用も多いのが特徴です。

そのため、外資系の高級ホテルの場合、コンシェルジュデスクを設けている所が多いです。

なるには

大学生時代の就職活動を通して内定を頂き入社しました。

実際、大卒でホテル業界というのは稀で、多くはホテル系の専門学校を出て就職するのが一般的です。

大卒の場合、現場経験の後、マネジメント部門に異動する可能性が高く、サービスを極めたいのであれば、面接時にその旨を伝えるか、専門学校を出て就職した方が良いと思います。

また、アルバイトなどでホテル業界で応募している所も多々ありますが、その多くは宴会サービスです。

これは、大規模な宴席のセッティング、サービス、片付けの繰り返しで、かなりの肉体労働です。

必要資格は特にありませんが、ホテルによっては語学ができると良いでしょう。

やりがい

フロントはホテルの顔とも言うべき職種です。

宿泊客やレストラン利用客など、泊まらなくても何らかの形でホテルを利用する人は、何かあればフロントを訪ねてきます。

そこで通り一辺倒な回答をするのではなく、プラスアルファのサービスをして、お客様に喜んでもらえた時、ホテリエとしてやりがいを感じます。

例えば、私自身の経験として、フロントで劇の席を押さえて欲しいと、お客様から要望がありました。

家族連れの方で、ただ言われた通りに座席を確保するだけなら機械でもできます。

しかしそこで、その劇についての情報や席の位置など、お客様との間に人間味のあるコミュニケーションが生まれ、とても感謝されたのを覚えております。

恐らく、ただ漫然と予約をしても、お客様は満足してくれたと思います。

しかし、そこでこの人に任せて良かったと思って頂けるサービスが出来たからこそ、最後はお互いに晴れやかな気持ちになれたのだと今でも鮮明に思い出します。

つらいこと

ホテル内にも部署や部門はたくさんありますが、宴会部門は肉体労働で相当きついです。

また、効率重視の為、繊細なサービスというよりは、速さや力を要求され、ホテル内でも屈指の体育会系部門です。

また、宴会に限らず、ホテルという舞台にお客様はある程度の期待を持って来られるため、些細なミスがクレームに繋がる可能性もあります。

向いてる人

接客サービスが好きな人。
人間が好きな人。
常に気を張って仕事ができる人。
細かい点に気が付く人。
相手の気持ちを察することが出来る人。

特に最後に挙げた相手の気持ちを察する能力は重要です。

それには、自分がお客様になってみることで見えてくると思います。

ホテルやレストランなど、自分が客として足を運び、意識しながらサービスを受けると、そのホテルやレストランなどの良い点と悪い点が見えてきます。

それを参考に自分に合っているか否かを判断するのも良いでしょう。

志望理由

接客サービスが好きというのが第一です。

その上で、ワンランク上のサービススキルを学びたいと思い、ホテル業界へ就職を決めました。

あとは、平日に休みたかったので、サービス業が最適だと考えました。

実際に働いてみて、デスクワークよりは向いていると感じました。

働きやすさ

部署にもよりますが、例えば宿泊部門においては夜間もあります。

また、夜勤と夜勤の間に日勤が入る可能性もあり、非常に不規則な生活になりかねません。

その分、夜勤手当が付くので、それを目当てにするのもありかとは思います。

もちろん、宿泊部門で例えばフロントでも日勤のみで働くことも可能ですが、そのような条件の詳細は各ホテルに問い合わせた方が良いでしょう。

職場環境としては、男女比半々くらいだと思います。

管理部門においては、比較的女性が多い印象を受けます。

例えば、私自身が在籍していた現場では、人事や経理などは男性従業員方が少ないくらいでした。

給料・年収

正直申し上げて、給料はそこまで高くはありません。

夜勤をする事で夜勤手当は付きますが、元々の基本給が業界全体としてあまり高くはないので、悪しからず。

私自身は大卒で正社員として初年度の基本給は190,000円程でした。

そこから諸々引かれるので、手取りは一般的な会社員に比べて低かったです。

ボーナスは頂けていましたが、それも雀の涙ほどでした。

また、ホテル系の専門学校を出て就職する人が多く、現場の平均年齢はかなり若い印象です。

休日・待遇

サービス業ということで、土日祝日や年末年始やお盆休みなどは、あまり休めません。

その分平日などで公休を消化します。

必ずしも土日祝日が出勤というわけではなく、土日休める場合もありますが、多くは土日祝日に働いて、平日に休むスタイルです。

個人的には平日の落ち着いている時間に休めるので、それもあってサービス業を選びました。

就職・転職

まず、同じホテルでも本気でサービスを極めたいのであれば、リゾートホテルか都心のラグジュアリーホテルがおすすめです。

それは、利用客の目的が、ある程度以上のサービスレベルを要求してるからです。

私の退職理由は、現場から裏方への異動があり、デスクワークが自分に向いていないと感じたからです。

恋愛・結婚

どうしてもカレンダー通りの休みが取りにくいため、同じ職場内での恋愛や結婚は、私の周りでも多かったです。

また、女性が多い職場でもあるので、結婚後の就労や福利厚生などは整っている印象です。

ただ、現場は基本的に肉体労働なので、体力にある程度自信が無いと男女共に勤まらないと思います。

成長・将来性

まず、接客サービスという点ではかなり成長できます。

また、ホテルでの経験他のサービス業への転職にも役立ちます。

現に私自身もホテルを退職してから飲食店で自身の経験が活かされていると実感することが多々あります。

将来性は、明るいとは言えませんが、機械化が進む昨今、それでも機械に替えられない人ならではのコミュニケーションが必要とされる業界であると思います。

逆に、ビジネスホテルなど、単に寝床があればサービスレベルにそこまで期待しないタイプのホテルだと、展望は明るくないでしょう。

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