配管工の求人状況・就職先選びのポイント

配管工の就職先にはどんなところがある?

配管工の主要な就職先は、建設会社、工務店、設備施工会社、リフォーム会社など、管工事施工を手掛けている企業です。

ひとくちに管工事といっても、水道工事、ガス工事、空調工事など、複数の種類があり、対象となる顧客も個人もあれば法人もあります。

先に挙げたような配管工事施工会社は、事業内容が幅広い反面、事業規模についてはどこも似通っており、従業員100人に満たない中小・零細クラスの企業がほとんどです。

基本的に従業員を雇用せず、親方一人で仕事を請け負っている個人経営のところも珍しくありません。

こうした企業規模の小ささもあって、配管工事施工会社は、依頼者から直接仕事を受注するのではなく、ゼネコンやサブコンといった大手から、2次受け・3次受けとして仕事を引き受けるケースが大半を占めています。

つまり、配管工の就職先はさまざまですが、どこの企業も「大企業の下請け企業と化してしまっている」という共通の問題を抱えているといえるでしょう。

ただし、このような状況を打破するために、個人顧客にチラシなどで営業をかけて、水道トラブルの修理を直接請け負うというタイプの企業も増えつつあり、そうしたところで働く配管工もいます。

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配管工の求人の状況

配管工事は、住宅、マンション、店舗、ビルなど、公共・民間問わず、ありとあらゆる建物で必要です。

また新築時だけでなく、増築時や改修時の工事もあり、さらに修理や点検といった作業もあります。

一方で、高齢化による既存配管工の引退、少子化による新卒者の減少、若者の建築系職業離れなどにより、配管工は深刻な人材不足に陥っています。

このため、配管工の採用は、どの企業もきわめて積極的であり、都市部はもちろん、人口の少ない地方でも数多くの募集がなされています。

人手を確保するため、給料などの待遇面も近年改善傾向にあり、これから配管工を目指す人にとっては恵まれた環境にあるといえるでしょう。

未経験者でも、やる気さえあれば歓迎されますし、ある程度の実務経験を積んだ即戦力人材については企業間で取り合いになっている現状です。

配管工の就職先の選び方

仕事内容で選ぶ

配管工の就職先を選ぶにあたっては、給排水管やガス管、冷媒管、プラント配管など、どのような配管を扱い、どのような工事を手掛けたいかということを最初に考えてみるべきです。

たとえば、戸建住宅のユニットバス設置工事を扱う配管工と、事務所ビルの換気ダクトメンテナンスを扱う配管工では、同じ配管工とはいえ、仕事内容はまったく違うといっても過言ではないでしょう。

とくに、工場関係の設備配管を手掛ける企業に就職すると、身につくスキルも目指すべき資格も、通常の配管工とは大きく異なるため、かなり特殊性の高いキャリアを歩んでいくことになります。

途中で転職することも不可能ではありませんが、ムダに遠回りしないためにも、きちんと自身の目指す方向性を見定めて、それにあった就職先を選びましょう。

教育体制で選ぶ

配管を施工するためには、組立や加工、接続、溶接など、複数の専門技術を身につけなければなりませんが、必要な知識や技術は、実務を通して先輩や上司から教わることになります。

また、配管工は、就職時点こそなんの資格もいらないものの、業務に関連性の高い資格は複数あり、自身の技術レベルを証明するために、あるいは管理職にステップアップするために資格が必要になることもあります。

しかし、こうした社員への教育体制、資格取得の支援体制は、企業によってバラつきがあるのが実情です。

懇切丁寧に指導してくれるところもあれば、仕事が忙しい、スタッフが足りないなどの理由から、育成まで手が回らないというところもあります。

就職する際には、きちんとした新人用カリキュラムがある、定期的な研修制度があるなど、できる限り社員の教育に熱心なところを選ぶことが望ましいといえるでしょう。

たとえ給料などの求人条件がよくても、教育体制がまったく整っていない職場は、長い目で見れば、思うようなキャリアを実現できない可能もあります。

待遇面で選ぶ

配管工の就職先が全国どこでもあるのは、すでに上で述べた通りです。

しかし、その雇用条件については、人口の多い都市部と少ない地方でかなり明確な差があり、最も給料の高いところと低いところでは、平均年収にして100万円以上もの開きが生じています。

給料などの待遇面を重視するなら、たくさんの仕事があって忙しく働かなければならない代わりに、多くの収入が期待できる都市部の会社を選ぶとよいでしょう。

こなさないといけない仕事量が多いのは大変であり、とくに慣れないうちは肉体的にも精神的にもかなりハードです。

しかし、たくさんの場数を踏めば踏むほど、たしかなスキルが身につくため、キャリアを形成していくうえでも、都市部で働いたほうが有利です。

余裕をもってマイペースに働きたいなら、待遇面にはあえて目をつぶって地方で就職するという選択肢もあるでしょう。

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配管工の志望動機・面接

配管工の志望動機については、あまり肩肘を張らずに、家族や知り合いのなかに工事関係者がいた、ものづくりの仕事が楽しそうだと思ったなど、目指した理由を素直に書いてみるとよいでしょう。

その前後に、現在の考えを抱くにいたった「過去」のエピソードや、将来こんな風になりたいという「未来」を付け加えれば、分量的にも十分で、かつ説得力のある志望動機となるはずです。

あらかじめ、就職先の事業内容や特色、経営理念などを調べておけば、「御社でこんな仕事がしたい」「御社のこんな営業方針に共感した」という文章を書きやすくなります。

面接では、服装や髪形などの身だしなみに清潔感をもたせるとともに、挨拶や話し方に注意し、社会人としてふさわしい振る舞いを意識することがポイントです。

配管工は現場の技術職であるため、普段は作業着ですし、髪形なども比較的自由ですが、面接の場においてはスーツ着用は必須で、茶髪やアクセサリー類ももちろん厳禁です。

配管工は、現状どこも人手不足であり、礼儀正しささえ気を付けておけば面接で落とされる心配はあまりないでしょう。

配管工の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

就職先はどのように探したらいい?

配管工の求人情報は非常に豊富で、一般的な就職情報誌や求人サイト、職人向け求人サイトなどで簡単に見つけることができます。

ただし、配管工事施工会社の大半は、上述のとおり中小以下の企業です。

実際の仕事内容や勤務条件が、求人情報で見えるものとは異なっているケースも珍しくありません。

残念ながら、労働基準法を守らないような、いわゆる「ブラック企業」も、いまだ一部に存在しているようです。

また、給料などの条件面も上下ともにかなり幅があるため、どの企業がいいのか、自分だけでは判断に迷うという人が多いかもしれません。

求人サイトなどで独力で探すという道ももちろんありますが、ハローワークに足を運んで、職員と相談しながら、慎重に就職先を選ぶこともおすすめです。

ハローワークは、各地域の地元の求人情報に強いため、地場の小さな企業が大半を占める配管工事施工会社とは非常に相性が良く、希望通りの就職先を見つけやすいでしょう。