配管工が独立・開業するには?

配管工のフリーランスの働き方・仕事内容

配管工は、独立を目指しやすい職業です。

フリーランスのいわゆる「一人親方」として働いていたり、自身の工務店を立ち上げて経営者として働いている人もよく見られます。

独立後の仕事内容は、基本的に企業に雇われている場合とさほど変わらず、依頼を受けた工事現場に出向いて、ほかの配管工や職人とともに実作業に従事するというスタイルが一般的です。

一見しただけでは、施工会社の社員なのか、下請けや応援で現場に入っている一人親方なのか、はたまた工務店の代表なのか、区別がつかないかもしれません。

ただし、フリーランスの配管工は、工事現場での仕事以外にも、各種保険手続きや経費管理、税金の申告といった事務や、依頼獲得のための営業活動など、さまざまな作業を自分でこなすことが必要です。

このため、フリーランスの配管工は、雇われとは違って勤務時間や休日などを自由に設定できるものの、働き方としては非常に忙しくなる傾向にあります。

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独立するまでのキャリアパス

配管工が独立するにあたって、必ずクリアしなければならない条件はおおまかに3つあります。

ひとつめは、設備会社や建設会社などに勤めて実務経験を積み、専門的な知識と技術を磨くことです。

配管工事施工会社の多くは人材育成に熱心ですので、まじめに仕事に打ち込んでいれば、数年程度で自然と一通りのスキルを身につけられるでしょう。

ふたつめは、独立開業後のことを見据えて、工事依頼を獲得するためのコネクションを拡げておくことです。

配管工事施工会社は、教育と同様、社員の独立支援にも積極的で、独立した後の元社員を下請けとして使ってくれるケースもよくあります。

みっつめは、「配管技能士」や「管工事施工管理技士」などの国家資格を取得することです。

雇われ配管工として働くなら、これらの資格はなくても問題ありませんが、独立するとなると自身の実力を客観的に証明することが必要になるため、資格取得は必須といえます。

逆にいうと、何の資格も持たないまま独立しても、成功する可能性は限りなくゼロに近いでしょう。

順番は問いませんが、これらの条件をすべて満たし、万全を期して独立することが必要です。

配管工の独立・開業のメリット・デメリット

配管工がフリーランスになるメリットは、請け負う案件を選べるなど仕事の自由度が増すということもありますが、それ以上に大きいのは収入を増やしやすいことです。

独立して直接仕事を請け負えば、自分と依頼者との間に企業が入らないぶん、仕事内容としては同じでも、単価は格段にアップします。

腕を磨き、たくさんの依頼をこなせるようになれば、雇われ配管工では望めないほどのお金を稼げるチャンスも十分にあります。

一方、配管工がフリーランスになるデメリットとしては、さまざまな雑務に追われて、休日が大きく減るという点が挙げられます。

とくに独立してから最初の数年間は、自分の顔を売り、ある程度安定的に依頼を獲得するために、土曜も日曜もなくムリをして働き続ける人もいます。

フリーランスというと、マイペースに働けるという姿をイメージする人もいるかもしれませんが、配管工については、かえって忙しくなる可能性のほうが高いです。

もしもあまりムリをしたくないなら、組織内で働き続けたほうが無難でしょう。

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配管工のフリーランスの給料・年収

配管工がフリーランスになると、その収入事情は自身の実力がダイレクトに反映されます。

年収は個人差が非常に大きくなりますが、およそ300万円~1000万円がボリュームゾーンとされています。

「1級管工事施工管理技士」や「建築設備士」など、難関国家資格をもっている人ほど、収入が高くなる傾向にあります。

一人親方ではなく会社を経営する場合は、基本的に事業規模に比例して自身の給料も増えていくため、やり方次第では、1000万円以上を稼ぐことも可能かもしれません。

ただ、事業を大きくするには、コツコツと資本と信頼を積み上げていくことが不可欠であり、一朝一夕ではどうにもなりません。

独立から5年経っても、従業員はおらず自分だけ、あるいは雇っても1人か2人というケースが一般的です。

数多くの従業員を雇い、大金を稼げるようになるまでには、10年単位の長期的ビジョンをもって、ひたむきに努力し続けることが必要になるでしょう。