CTOの仕事内容・役割
CTOの仕事とは
CTOとはChief technology officer(最高技術責任者)の略で、企業の技術面のトップを意味する役職です。
CTOの仕事や役割は会社の規模や成長段階、業界においてさまざまで、企業の技術面での優位性の構築や、現在の仕事における技術的な問題の解決に責任をもちます。
具体的には、会社の強みになる技術分野の選定や、エンジニアたちの教育・採用、技術研究や商品開発、品質管理などを行いつつ、これらの分野のマネジメントも担います。
エンジニアのリーダーとして実際に研究や開発を行うCTOもいれば、管理や判断などマネジメントのみのCTOもいます。
技術部長と呼ばれたり、会社の役員がCTOを名乗ったりする場合も多いですが、いずれのケースでも技術部門のトップとして企業経営に大きく影響する役職です。
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CTOの業務の内容
意思決定
CTOは企業におけるエンジニアたちの代表として、さまざまな意思決定に携わります。
企業の経営目標や経営課題を考慮しつつ、どのような技術に力を入れるか、どのような商品を開発するかといった方向性について技術的な側面から判断します。
また、現場からの意見の中で企業の益になると思われるものを採用するといった意思決定権も有します。
人材採用・教育
CTOはエンジニアの人材採用や教育に携わることも多いです。
特にスタートアップ期は、企業に必要な即戦力人材を見分けて採用する必要があり、そのためには確かな技術知識と経営への理解が求められます。
CTOが実際に面接官になるケースもありますし、採用すべき人材像を人事と相談し決定するケースも少なくありません。
教育面では、教育すべき分野の検討を行ったり、研修講師を担当したり、エンジニアたちのレビューを担当したりします。
研究開発
CTOの業務の中でも特に重要なのが研究開発です。
研究分野の選定や、開発する商品・サービスの方向性を現行の事業内容や企業の技術力などから判断します。
CTOが実際に研究開発を行うケースもあれば、方針や作業の指示だけを与えるケースもあります。
企業の競争力を左右する分野であるため、責任も重いですがやりがいのある仕事です。
CTOの役割
CTOが果たすべき役割は、会社の規模や成長段階によってさまざまです。
しかし、企業の技術的な部分に責任をもつ立場というのはどこでも一緒です。
たとえば、ある業務について上から指示があれば、CTOがいなければ無理でもやるしかなく、現場のエンジニアたちには大きな負担がかかり、企業にもリスクが生じます。
CTOは技術的に「できない」または「できる」を判断し、「できる」と判断したことは実現に導きます。
また、経営サイドで抱えている問題に対し、技術的な側面から問題解決を提案・支援できる立場です。
提案や判断が正確であるほど、事業は効率的で成長の高くなるため、企業経営で重要な役割を担っているといえるでしょう。
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CTOの勤務先の種類
CTOが働く組織の形態はさまざまですが、一般的には製造業やIT業界が多いです。
会社の規模はCTOの設置には関係ないですが、CTOとしての働き方が変わってきます。
会社規模が小さいほど、ハイスキルのエンジニアとしての活躍が期待されますし、会社規模が大きいほどマネジメント職としての色が濃くなります。
CTOは会社の顔でもあり、社内の技術者を代表し、外部向けに新サービスや技術について紹介するプレゼンターとして登壇することも多く、技術者コミュニティへの寄与で会社の知名度を高めるためにも活動します。
一定規模の会社ではCTOが役員として経営会議に参加することも多いですし、スタートアップ企業の場合は社長がCTOを兼務しているケースも少なくありません。
CTOと関連した職業
IT系のCTOはCIOとよく混同されますが、CTOは技術的な側面の責任をもつ立場で、CIOは情報戦略上の最高責任者です。
CIOが担当する情報戦略とは、基本的に社内向けのもので、どのような業務システムやプロセスにして効率化をしていくか、また適切なセキュリティ体制を作るかといった部分です。
CTOは外向けに提供している技術に対する責任を負う多い点が異なりますが、CIOとCTOが兼務の場合も少なくありません。
最近はVPoE(Vice President of Engineering)という役職もあり、CTOとほぼ同義で使われています。
企業によって定義はさまざまですが、一般的にはVPoEは現場より、CTOはマネジメントよりの役職です。