通訳案内士の現状と将来性

資格取得後の現状

試験にパスし、通訳案内士として登録されている人数は、2011年4月の時点で15,371人となっています。しかしその中で、実際に稼動している人は26.4%という統計が出ています。

つまり、せっかく資格を取得しても、仕事に生かせていない人が7割以上いることになります。そこには、登録者数に対して、仕事の依頼が少ないという現状があるのです。

就職の厳しさ

もっとも収入が安定するのは、大手旅行会社の専属ガイドとなることですが、現在のところ就職口は多くありません。

何らかの派遣登録をして、仕事の斡旋を待つフリーランスの割合が、もっとも高くなっています。

アルバイトとしては高収入であり、仕事自体のやりがいも大きい職業です。しかし今の時点では、仕事が少なく、本職として一本でやっていくのは厳しい面もあるようです。

それぞれの通訳案内士が自分の足で積極的に行動し、仕事を得る努力が求められます。

雇用の確保に向けて

日本を訪れる観光客は決して少なくない上、近年では中国や台湾からの旅行者が急増しています。それなのに、通訳案内士の仕事が少ないのには、いくつか理由があります。

一つには、無資格のガイドが放置されていることです。海外からの添乗員がガイドをつとめたり、日本在住の同じ国の人に頼むパターンが見られます。

そんな中、2011年には「総合特区制度」が導入されました。地域限定ですが、自治体の研修を受けると、無資格でもガイドの仕事ができるようになったのです。

通訳案内士の側からは、批判の声が出ており、資格制度そのものの是非も問われています。

東京オリンピックが近づくにつれて、観光客が増えてくることは間違いありません。今後、資格者の仕事をどう確保していくべきか、国の対策も含め、議論が続いています。