作詞家のオーディション・コンクール

作詞家のオーディション

ひと昔前には、作詞家を目指す若者はレコード会社や音楽制作会社を直接尋ねていくことがデビューへの登竜門でした。

自分が作詞を担当した曲のデモテープを売り込み、プロデューサーやディレクターに聞いてもらい、デビューや仕事のチャンスをうかがっていたのです。

しかし現在のように音楽がデータ化され、メール添付でデータのやりとりができる時代になると、こうした持ち込みはほぼなくなりました。

現在は音楽プロデューサーやディレクターとアポイントを取ることさえ難しくなっており、作詞家としてデビューする方法として主流なのは、「コンペ」と呼ばれるオーディションを通過することです。

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作詞家のコンペ

コンペの情報は、主に音楽出版社や作家事務所、音楽事務所に流されます。

作詞のコンペは、アーティストの次の新曲、または新曲候補の数曲を課題にして、作詞家志望の人たちがそれぞれイメージに合った歌詞をつけ、その中から優秀な作品が選ばれるしくみです。

コンペの主な流れは、以下のようになっています。

1.曲を決定

アーティスト、プロデューサー、ディレクターなどの意向により、新曲の企画やコンセプトが決められます。

まずは作曲家がその方向性に合ったメロディをつくります。

多くの場合、この時点ではアーティストの歌や演奏がされていることは少なく、作曲自身の仮歌やシンセサイザーなどでメロディのみが演奏されたデモテープがつくられます。

2.事務所にコンペの情報を通達

音楽出版社・作家事務所・音楽事務所などにコンペの募集情報が流されます。

3.コンペ参加者を募集

事務所から登録している新人作詞家や作詞家志望者へ、コンペの募集要項が流されます。

作詞家に公表される内容は、デモテープと歌うアーティストや楽曲の方向性など、簡単な情報のみです。

締切日は1~3日後、倍率は20倍以上という非常に厳しい状況も珍しくありません。

4.エントリー

コンペへの参加を希望する人は、募集要項に則って作詞を行い、事務所に課題を提出します。

5.審査

アーティスト、プロデューサー、ディレクターなどにより優秀な作品が選ばれます。

選ばれたからといってそのまま楽曲に採用されることはまれで、大きく修正を依頼されたり、大幅に改変されたりすることも多々あります。

コンペに参加するには

コンペの情報は、音楽出版社や作家事務所、音楽事務所を通して流れることがほとんどのため、まずはこうした事務所に所属することが必要です。

ただし、所属するためには既に作詞の経験があったり、実力が認められたりした人でなければ難しく、まったくの未経験から所属するのは難しいでしょう。

まずは趣味からでも構わないので、詩を作ることからはじめ、作詞をする力をつけていきましょう。

コンペによっては、新人の発掘のため広く周知され大々的に募集されることもあります。

音楽出版社や作家事務所、音楽事務所などに所属していない場合は、こうしたコンペで実績を作ってくことも大切でしょう。