トリマーになるための専門学校・スクールと学費を解説

トリマーになるための学校の種類

トリマーになるには、トリマー養成の専門学校やスクールで学ぶのが一般的です。

動物関係の専門学校では、ほとんどのところにトリマーになるための技術や知識を習得できる専攻が設置されていて、犬学、飼養管理学、ハンドリング理論、グルーミング理論などを学ぶことができます。

座学だけでなく、実技を学ぶことで実践的なスキルも身につけることが可能です。

通学だけでなく、通信講座を受講することもできるため、学校が近くにない人や社会人でトリマーに転職したい人に有意義な学び方でしょう。

ただし、トリマーになるのに特別な学歴は必要ありません。

専門学校には進学せず、いきなりペットショップやペットサロンに就職し、先輩トリマーから教えてもらいながら、見習いとしてトリマーとしての道を歩む人もいます。

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トリマーになるための大学

トリマーになるための大学は、数が多くありません。

専門学校は全国にたくさんあるものの、大学になると数が減ってしまうため選択肢がほとんどないのがデメリットです。

ただしトリマーだけでなく、「動物看護師」などほかの資格取得を目指すと、大学の選択肢も広がります。

大学の専攻によっても異なりますが、生物学、獣医・畜産学、薬学などを学ぶことでトリマー以外への就職の選択肢が広がることもメリットといえるでしょう。

大学では専門学校とは違い、一般教養として政治学人間科学生活科学などを学べます。

また、大学によっては動物に関する「動物看護師」「実験動物一級技術者」「食品衛生監視員」「学芸員」などの資格を目指せる場合もあります。

学費は初年度で145~160万円ほどが一般的です。

学部は大学によって「獣医学部」「生命科学部」「薬学部」などさまざまな名前がついているため、学べる内容を確認しておくことをおすすめします。

トリマーになるための専門学校

動物関係の専門学校であれば、ほとんどのところにトリマーになるための知識、技術が習得できる専攻が設置されています。

専門学校の特徴は、大学のように幅広い知識を学ぶのではなく、トリマーになるための最短コースのカリキュラムで効率的に学べることでしょう。

学費は入学金、テキスト代、月々の受講料、実習で使う器具一式の代金を含めて65万円~160万円ほどが一般的です。

専門学校の通学期間は2年間が基本ですが、1年制、半年制などの短期科や、昼間仕事をしながらでも通うことができる夜間科、中には3ヵ月で修了する速成科や、在宅で学ぶことができる通信科がある学校もあります。

ライフスタイルに合わせて学校選びができます。

通学では実際に動物と触れ合う実習時間があるため、たくさんの経験をすることができ、講師の技を眼の前で見たり、わからないことをその場で質問・相談できることもメリットです。

あえてデメリットを挙げるなら、すべてではありませんが、ほとんどの専門学校では在学中にペットショップなどで動物に関わるアルバイトをすることを禁止しています。

現場で経験値を積みたいと考える人もいるかもしれませんが、アルバイト先と学校で指導方法が異なると技術の習得に支障が出るのを避けるための、学校からの配慮ともいえます。

もちろん夜間コースでも通信コースでもトリマーの資格試験合格のための知識や技術がカリキュラムに組み込まれているため、きちんと学習をすれば卒業時にムリなく資格取得をすることが可能です。

ただし通信の場合、基本的にぬいぐるみを使って練習することになるため、技術をより実践的に早く学びたいのであれば、通学を検討したほうがいいかもしれません。

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トリマーになるためのスクール

民間の団体が運営するスクールでは、期間や内容に大きな違いがあるのが特徴です。

1年以上かけてじっくりと技術や知識を身につけるスクールから、3ヶ月~半年ほどの短期間でトリミング技術の習得を目指す場合もあります。

また日中に仕事などがある人向けに、夜間コースを開講しているスクールなどさまざまです。

デメリットはスクールを卒業しても学歴とは認められないことですが、素早く技術を身につけたい、仕事をしながら週に何日かだけ通いたいという人たちが多く通っています。

学校によっては中学を卒業したばかりの人から50代までと幅広い年代が通うスクールもあるため、同じ志を持った人と仲間になれるのは大きなメリットといえるでしょう。

学費は合計の講義時間数(通学時間数)が多ければ多いほど、授業料も上がります。

また学校の設備が充実していたり、優秀な講師をよんで講義を行うような学校も、授業料は高くなる傾向にあるようです。

トリマーになるための通信講座

通信講座では、半年~10ヵ月ほどかけてテキストやDVDを使って在宅で学びます。

家の近くに通える学校がなかったり、社会人になってからトリマーへの転職を考える人にとっては、仕事を続けながら学ぶことができるのがメリットです。

専門学校との違いは、通学よりも短期間で基礎を身につけるものが多くなることです。

また、トリミング技術の習得には「実習」が不可欠なものとなりますが、通信講座の場合はぬいぐるみを使用したカットになります。

ただし学校によっては実習のみ通学して、本物の動物でカットするカリキュラムを組んでいる学校もあるため、講座を決める前にチェックしておくとよいでしょう。

通信講座では、動物を相手にする時間がどうしても少なくなるのがデメリットといえるため、不利にならないよう自発的な学習で補う覚悟が必要です。

学費はテキスト代、DVD代、実習で使う器具一式の代金を含めて、10万円~30万円程度の金額になるのが一般的となります。

独学でトリマーになれる?

独学でトリマーを目指すことは可能です。

メリットは専門学校などのようにまとまった学費がかからなくてすむことそして1~2年もの間通学せずに働くことができることでしょう。

しかし、トリマーの技術は簡単に習得できるものではありません。

プロが使うハサミは一般的なハサミよりも重量感があり、正しい扱い方になれる必要があります。

うまく使えないと大事な犬を傷つけてしまう可能性もありますし、さらにプロとしてデビューするのであればお客さまに満足してもらえるカット技術、作業の効率化といったスキルアップが重要です。

これらを一から自分でテキストを揃え、学習スケジュールを立てて目指すのは、相当な覚悟が必要といえます。

独学で注意したいのは、就職する際に技術レベルを証明する手段がないことです。

そのため「JKCトリマー」などの資格取得を目指すか、トリミング協議会に参加して実績作りを目指すとよいでしょう。

留学

日本全国にたくさんの専門学校がありますが、「海外留学する」という選択肢もあり、トリマーの代表的な留学先は、カナダ、オーストラリア、アメリカなどが挙げられます。

もちろんトリマーになるのに留学は必須でもありませんし、日本でもトリミング技術は十分に学ぶことが可能です。

留学のメリットは、「外国語(英語)が学べる」「異国文化を体験できる」のほかに、「海外のトリミング技術を学べる」ことでしょう。

日本のトリミング技術は丁寧な作業ぶりや完成度から、海外でも高く評価されています。

しかし海外では「短期間(数ヵ月~半年程度)で独り立ちできるくらいの技術を身につけること」に重点が置かれており、日本以上に効率的、かつキレイに作業をこなす力が身につくとされています。

日本よりも短期間でデビューできるスキルを身につけることが可能です。

学校や国によってはその国のトリマーライセンスを取得することもできますが、帰国後の就職時にそれほど重視されないケースも多いのがデメリットともいえます。

学費は期間によって費用に差がありますが、12週間の留学で50万円前後の費用が標準です。

これに渡航費や生活費が加わり、語学学校にも通うとなれば倍以上の金額がかかるでしょう。

ただしトリマーの留学はほかのものに比べて期間が短いため、比較的費用を抑えやすいといえるかもしれません。

トリマーの学校選びのポイントは?

トリマーになるには大学、専門学校、スクール、通信講座、留学とさまざまな学校がありますが、大きく分けて「専門学校」と「スクール」のどちらかと考えるとよいでしょう。

学校選びのポイントを挙げるとキリがありませんが、大きくまとめると以下の3つが大切です。

  • 通う期間
  • 通学スタイル
  • 授業内容や学校の雰囲気

専門学校・スクール問わずに、通う期間は数ヵ月~2年ほどかかるなど幅広く用意されています。

また通学スタイルは、昼間コース、夜間コース、通信講座で在宅学習ができるなどコースも多いため、ライフスタイルに合わせて選びましょう。

さらに授業内容や学校の雰囲気も大切で、クラスが数十人規模で講義を受ける学校もあれば、わずか数人の教室に生徒が集うアットホームな雰囲気の学校もあります。

学校の方針によって座学メインの授業を行う場合もあれば、実習が非常に多く用意されている学校もあるのです。

トリマーを目指すにあたって何を重点的に学びたいのか、どのくらいの期間でスキルを身に付けたいのかなど、まずは自分自身の思いと向き合って、その上で複数の学校やスクールを検討するとよいでしょう。

また専門学校の注意点としては、所轄庁から認可を受けている学校法人の専門学校と、そうではない専門学校があることです。

認可を受けた2年課程以上の専門学校を出れば、学歴として「専門士」の称号が与えられます。

上記のポイント以外にも、将来役立てられるように就職率やどんな資格取得ができるのかにも注目しておくことがおすすめです。