歯科医師に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
歯科医師に向いている性格・適性
細かな作業が得意で集中力のある人
歯科医師の仕事では、歯を削ったり、噛み合わせを調整したりと、非常に細かな作業をする機会が多くあります。
とくに噛み合わせの調整では、0.1ミリ単位での作業をしていかなくてはならないため、細かく手を動かすのが得意な人や几帳面な人に向いています。
また、粗雑な治療を行うと、それが原因で余計に症状が悪化することもあります。
患者さんにもつらい思いをさせますし、少し間違えれば大きなトラブルに発展する可能性があるため、高い集中力を維持していける人が望ましいです。
勉強(研究)熱心な人
歯科医師の最も一般的な仕事は「歯の治療をすること」です。
そのためには、やはり専門的な知識・技術の習得が重要であることは間違いありません。
口腔内の疾患はいろいろなものがありますし、患者さんの状態、症例によって治療方法は異なります。
疾患に対して型通りの治療をすればよいわけではなく、患者さんの求めに応じてさまざまな処置を施す必要があります。
また、技術の進歩によっては新しい資材や治療法を取り入れることも必要です。
患者さんから頼られる歯科医師となるには、歯科医師になった後も専門誌などで知識を得たり技術講習に行って研究を続けたりと、向上心を持って勉強熱心でいることが大切です。
他人の立場に立って考えられる人
歯科医師は歯の不具合を直しますが、人と向き合う仕事ということを忘れてはなりません。
データ上の正解が必ずしもベストな答えになるわけではなく、患者さんがどう思うかが一番大切です。
いくら技術的にすぐれた歯科医師でも、患者さんの気持ちを無視する治療をすれば、信頼されるのは難しいでしょう。
だからこそ、人の話をよく聞いて相手の気持ちを汲み取り、その人の立場に立ってものを考えられる人のほうが、歯科医師の適性があるといえます。
20代で正社員への就職・転職
歯科医師に必要なスキル・能力
周囲から信頼される人柄のよさ
歯科医院(クリニック)を開業すれば、いち歯科医師としての技術力に加えて「経営者」としての力が求められます。
経理面の管理能力はもちろん、歯科クリニックで一緒に働く歯科衛生士や歯科助手、歯科技工士などと十分連携を取って治療にあたります。
良好な人間関係を築いていかなければ、周りのスタッフの心は次第に離れてしまうものです。
治療だけでなく、経営管理や人材管理などすべてをうまく行うことは大変ですが、非常にやりがいのある仕事です。
手先が器用であること
歯科診療の場では、暗くて狭い口の中で、鋭利な器具を使って手際よく短時間で治療を進めなくてはなりません。
ピンポイントで治療する歯に触れるための器用さと丁寧さが求められます。
歯は一度削ってしまえばもう元には戻らないため、細かい作業を正確に行う慎重さが求められます。
歯科医師に向いていないのはどんな人?
歯科医師には、患者さんはもちろん、歯科衛生士などコメディカルのチーム内で信頼関係を築くコミュニケーション能力が求められます。
とくに歯科医師自身が経営者となり、歯科クリニックを作っていく立場にある場合は、ひたすら治療や処置にのみ注力していればよいものではありません。
患者さんに寄り添う心や真摯にコミュニケーションを取ろうとする人柄など、「安心して治療を任せたい」と思わせる何かがなければ、患者さんはいくらでも他の歯科クリニックを選択します。
そういった意味では、人に関心がなかったり、そもそも他者と関わるのがあまり好きではない人は、歯科医師として臨床に当たることは難易度が高く感じられるかもしれません。
また、細かな知識をコツコツと習得していくことや、日々同じことを慎重に繰り返す作業があまり得意でない場合も、歯科医師として勤務する際には不安材料のひとつになる可能性があります。