車掌の需要・現状と将来性

車掌の現状

車両の性能が上がり、コンピューターを利用した運転技術も進化する中、昔に比べると車掌の仕事も少しずつ変わってきているといえます。

車内放送がすべて自動化されている路線もあり、なかなか車掌の声を聞く機会がないという声もあるでしょう。

しかし、出発や到着の際の安全確認、緊急時の判断、急病人の発生時などは、人の力でしか対応できないものです。

安全に確実に電車を運行させるには、電車を運転する運転士とタッグを組み、いかなる事態にも備えている車掌の存在が必要不可欠です。

また、サービス面でも車掌はとても重要な役割を担っています。

的確でわかりやすく案内を行ったり、困っている人に手を差し伸べたりなど、車掌にしかできないことはいくつもあります。

この先さらなる自動化が進んでも、車掌が全くいなくなることはないでしょう。

車掌の需要

ワンマン運転や自動運転が増えた近年でも、まったくの無人運転へ切り替えることは非常に難しくなっています。

運転士は乗務中にトラブルに対応することはできませんし、どれだけシステムが普及したとしても、線路内へ異物が侵入したり、線路付近で火災が発生したりするなどのイレギュラーな対応はできないものです。

このようなトラブルが起きた際にはやはり車掌による対応が求められます。

また、近年では新幹線内での事故や事件が増えていることから、警備員が乗車することも増えています。

車掌の需要が見直されるとともに、担う役割は今後変わっていくと考えられてます。

車掌の将来性

車掌業務を数年間経験すれば、運転士になるための試験を受けられるチャンスが与えられます。

運転士になるには国家資格に合格し、厳しい訓練を乗り越えることが必要ですが、将来の運転士を目指して車掌の仕事に励む人は少なくありません。

ただし、運転士になるには厳しい身体条件(視力など)もあり、車掌になった人がそのまますべて運転士になるとは限らず、そのまま車掌としてキャリアを重ねていくことも可能です。

ベテランの車掌を目指すのか、運転士を目指すのかは自分次第ですが、さまざまな可能性が持てる将来性のある仕事だといえるでしょう。

車掌の今後の活躍の場

少子高齢化を迎え労働人口が減っていくにあたり、鉄道会社各社はワンマン運転や自動運転を積極的に取り入れ、車掌という職業に従事する人は減っていくことは間違いないでしょう。

2019年には、JR東が運転士と車掌の名称を廃止し、「乗務係」や「乗務指導係」などに変更する方針を固めています。

これまで社内試験で登用していた運転士や車掌も、人事異動で配置する案もあり、より自動運転化へ舵をきっていくと考えられています。

その中で車掌として生き残っていくためには、車掌を積極的に登用し残していこうという社風の鉄道会社を選ぶことが必要でしょう。

特に地方の鉄道会社の場合、駅員や車掌の魅力を売りにしている鉄道会社も少なくなく、鉄道会社社員の働きが町おこしや地域おこしに重要な役割を果たすこともあります。

車掌として長く働きたいと考える人は、鉄道会社の動きや特徴をしっかりと考えながら就職先を選ぶ必要があるでしょう。