車掌の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

車掌は、鉄道会社に勤務して、電車を利用する乗客を安全に目的地まで運ぶための仕事に従事します。

ダイヤ通りに正確に電車を運行させるほか、お客さまへの気配り・急病人の対応なども重要な業務の一部です。車内でのトラブル発生時は、車掌の判断力と行動力が求められる瞬間です。

この記事では、車掌の仕事内容や役割について詳しく解説します。

車掌の仕事とは

車掌は、鉄道会社で働く職種のひとつで、電車を安全かつ正確に動かすために、さまざまな業務を担当します。

最も大事な業務のひとつは、電車をダイヤ通りに正確に運行させることです。

ラッシュ時など多くの人が利用する時間帯や駅では、お客さまがスムーズに乗り降りできるように案内をしたり、ドアに挟まれる人や電車に接触する人がいないか気を配ったりします。

また、急病人の対応や何か困っている人がいたときの対応も、車掌の重要な仕事です。

なお、車掌は基本的に運転士とペアになって勤務し、長距離列車などでは同じ車両に複数の車掌が同乗するケースもあります。

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車掌の業務の内容

車掌は、具体的に以下のような業務を担当します。

ホームでのドアの開け閉め

乗客の乗り降りを確認し、ドアの開閉を行います。

駆け込み乗車など危険な行為からお客さまを守るため、安全面からも重要な仕事です。

電車出発・到着時の確認

運転士への停車合図・発車時の安全確認を行います。

危険を察知したときは非常ブレーキで電車を停止させ、お客さまの安全を守ります。

車内放送

停車駅案内など、乗客へのアナウンスを行います。

お客さまに伝わりやすいようタイミングを考え、どこで放送を流すかを時間や景色などから判断して行います。

空調の調整

気温や乗客数などを考慮して、車内の空調を調整します。

車内トラブルの対応

急病人や車内でのトラブルなどに対応をします。

急病人やトラブルが発生した場合は、すぐに運転士や駅員などと連絡を取り、臨機応変に対応します。

車内改札

新幹線などの長距離列車や、改札に駅員がいない地方の路線では、車掌が車内で切符の確認をします。

事故の時の対応

不測の事態により、電車が線路で停止せざるを得ない状況になってしまったときに、運転士と協力し、乗客を安全な場所に誘導します。

車掌の役割

車掌は、大きく以下のような役割を担っています。

車掌の役割
  • 列車の安全運行
  • 定時運行のための正確さ
  • ワンマン運転や案内の自動化が進む中での役割

それぞれについて詳しく解説します。

列車の安全運行

車掌仕事で最も大切なのは、安全にお客さまを目的地まで運ぶことです。

大勢の人の命を預かる仕事であるため、不注意による事故は決して起こしてはなりません。

とくに、大勢の人が乗り降りする通勤ラッシュ時は非常に神経を使います。

普段から使命感を持って事故防止に努めるのはもちろん、万が一、予期せぬトラブルが発生した時には、経験と訓練の成果を生かし迅速かつ的確に対応することが求められます。

定時運行

すべての列車はダイヤに沿って運行しており、定時で運行させるためにはさまざまな努力が必要です。

1本の列車遅延は他のダイヤ乱れにもつながり、大勢の人々に迷惑をかけてしまうため、乗務中には秒単位で時間に気を配る必要があります。

また、運行は「安全第一」ではありますが、ただお客さまを目的地まで運ぶだけではなく、車内の限られた時間でいかに快適に過ごしていただくかという点も、車掌の仕事をする上で重要なポイントです。

ワンマン運転や案内の自動化が進む中での役割

近年、都心部を走る列車は安全確認設備が整っており、運転士のみの「ワンマン運転」となっている車両も増えました。

車内を巡回する車掌を見かける機会が少なくなり、車内での案内放送まで自動化されている電車は増加し続けています。

しかしながら、以下のような場面では、車掌がいなければ困ることも多いものです。

  • イレギュラー時の乗り継ぎの案内
  • 急病人の対応
  • 落し物の発見
  • 届け出

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車掌の勤務先の種類

車掌は、全国の鉄道会社で働いています。

車掌として勤務する電車の種類は、在来線から新幹線までさまざまです。

乗車する電車によって仕事内容やサービスにも差があるため、自分がどの電車の車掌になりたいか、しっかりと考えていくことも大事です。

なお、近年では運転の自動化が進み、運転士のみで走る車両が増えているため、昔に比べて車掌としての仕事量は減少傾向です。

車掌の必要性がゼロになることは考えにくいですが、採用人数は少しずつ減っていくことが見込まれます。

車掌の仕事の流れ

  1. 1.出勤

    車掌の勤務時間はシフト制となっています。電車は一人だけでは動かせないため、運転士や駅員などとも連携して、安全運行に努めます。
  2. 2.勤務

    1日の乗車時間は8時間ほどです。基本的に車掌と運転士は同じ仕業が組まれているため、1日ペアで行動することになります。

    1時間や1時間半程度で一度休憩をとり、また別の列車に乗務するという形を繰り返すのが一般的です。

    シフトによっては泊まり勤務が入る日も。その場合、深夜の電車が動かない時間帯に3〜4時間程度の仮眠の時間を挟みます。

  3. 3.勤務終了

    シフトによって退勤時間は異なります。

「車掌の仕事内容」のまとめ

電車は、大勢の人の命を預かることになります。乗客を安全に目的地まで運ぶことが、車掌にとって何より重要な仕事といえます。

また、ダイヤ通りに正確に電車を運行させることも大切です。

運転の自動化が進んでいる現代ではありますが、車掌のきめ細やかなサービスや判断力は、安全・安心な電車の運行のためには欠かせません。