広告宣伝の現状と将来性

広告宣伝は保守的になっている?

不景気だと人々のファッションと広告が保守的になる、と言われます。どちらも時代の空気をはっきり反映するからでしょう。

ファッションが保守的になるのは、奇抜で使い回しの利かない高額な服を買うよりも、無難でどこにでも着ていける安価な服を買った方がいい、という発想からです。

広告宣伝も同じ理屈で、一部の人にしかアピールしない高予算広告を出稿するよりも、幅広い層に万遍なく受け入れられる低予算広告を打った方がいい、というわけです。

長引く不況の中、現状では似たり寄ったり、二番煎じの広告が溢れています。かと思えば、たまに奇抜な広告が出てくるとやはり話題になるのです。

広告宣伝業界も、無難な路線を選びたがる上層部やクライアントとの折衷に苦労しながら、どうにか個性を出そうと努力している様が伺えます。

重要性を増すウェブ媒体とアプリ

低予算で狙ったターゲット層に確実にリーチできるウェブ広告は、近年ではますます勢いを増しています。

ウェブ広告専門代理店も増えてきており、各種SNSを使った広告宣伝も一般的になりました。

SNSでの広告宣伝については、素材を投げてあとはヴァイラル(口コミ)の波に乗る、という方法をとるため、いわば一般人も広告宣伝の仕事をしているようなものです。

また、サービス業であれば特に、アプリへの投資は欠かせません。スマートフォンで手軽に何かを予約できるのがあたり前の時代ですから、広告宣伝の一端として自社アプリを活用していく必要があります。

将来の人材に求められること

将来的には、ウェブ広告の重要性が増す流れは変わらないでしょう。

その中で、ウェブ設計者、ITエンジニア、ウェブマーケティングなど、ウェブ広告に必要な知識を持つ人たちが重用されていく可能性があります。

現状ではとかく文系出身のイメージがある広告宣伝の仕事ですが、今後の展望としては、文系理系の垣根を越えて、ウェブ周辺知識が必須になっていくのではないでしょうか。