検察事務官の採用の状況・転勤は多い?
検察事務官の採用の状況
検察事務官は国家公務員採用一般職試験の大卒程度試験(区分:行政)と高卒者試験(区分:事務)に合格し、各検察庁の面接を経て採用となります。
「検察事務官採用試験の難易度・倍率・合格率」でも記しましたが、2019年度の国家公務員採用一般職試験の合格率は、大卒程度試験(区分:行政)の合格率は約23%(最終合格者:5675人)、高卒者試験(区分:事務)の合格率は約17%(最終合格者:2305人)です。
合格者人数だけで見ると多いと感じるかもしれませんが、国家公務員採用一般職試験は、国家公務員として働くための試験ですので全員が検察事務官になるわけではありません。
各検察庁が毎何人採用しているかの情報は公開されていませんが、毎年決して大人数の採用は行っていないと考えられます。
採用に関する説明会
国家公務員の人事管理を行う人事院では、民間企業同様に採用に関する説明会やイベントを行っているので検察事務官を目指す場合、検察事務官に関するイベントや説明会に参加するとよいでしょう。
具体的な仕事の内容知れますし、入庁後のミスマッチも防げますので参加をおすすめします。
検察事務官に限ったことではないですが、女性の採用にも積極的な動きを見せています。
人事院のホームページには女性のための採用専用ページが設けられており、国家公務員として働きたい女性に向けてのセミナーや講演会情報が掲載されています。
また、家庭と仕事の両立支援制度も整っており、それに関する情報も掲載されていますので、一度訪れてみるとよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
検察事務官の転職状況
検察事務官でも他業種と同様に転職を希望し、検察事務官の職を離れる人は一定数います。
詳細な数字は公表されていませんので、具体的な数字は書けませんが忙しく責任も大きい職種ですので、それらの理由で転職を希望する人はいるでしょう。
同じ公務員ということで、地方公務員に転職する人や、事務処理能力を生かして民間企業の総務や人事といった事務職に就く人もいるようです。
参考までに転職を希望する理由の一例を下記に紹介します。
責任が大きく、事件の生々しさに疲弊する
何度か記してきましたが、被疑者や被害者といった当事者のみならず、関係する家族などの人生を左右することになるため、一つひとつの仕事に大きな責任がつきまといます。
社会正義のために乗り越えなければいけない事情ですが、検察事務官をしている限りそのプレッシャーは続きますので心が疲れてしまう人もいるでしょう。
また一般の人が決して知ることのない事件の内情も見なければならず、ドラマや映画のように必ず事件が解決するとはかぎらないため、そうした環境に耐えられず転職を考える人もいるでしょう。
人間関係に疲れる
検察事務官に限ったことではありませんが、人間関係が原因で辞める人もいるようです。
特有の事情を挙げるとすれば、検察官の補佐がメインの役割であることです。
あくまでも検察官の指示のもと仕事をこなしていくためストレスを感じる人もいるでしょうし、チームを組んだ検察官とコミュニケーションがうまくいかなければ、ストレスになるでしょう。