義肢装具士への転職・未経験からなるには?
義肢装具士への転職状況は?
義肢装具士を養成するある教育機関では、社会人入試を経て入学する人が過半数を超えているという施設もあります。
このことからも分かるように義肢装具士は他業種からの転職志願者が比較的多い職種です。
教育機関への入学後の学業や生活について不安がある人もいるかもしれません。
しかし、ほとんどの学校では周囲に同じような境遇の仲間をみつけることができるため、助け合いつつ、抵抗なく学習することができるはずです。
資格さえ無事に取得できれば、未経験者であっても積極的に受け入れている会社も多く、しっかりとした志望動機を伝えることができれば、希望をかなえるチャンスは十分にあります。
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義肢装具士への転職の志望動機で多いものは?
義肢装具士は、自分が製作した器具が直接的に患者さんの生活や動作に影響を与えます。
そして、患者さんが日常生活やスポーツの場面でより良く、よりスムーズな体験を実現するためのサポートができるのです。
これは、他の職業ではなかなか味わうことのできないやりがいといえます。
人の役に立つ仕事をしたい、人に感謝される仕事がしたいという思いから、義肢装具士への転職を志望する人も多いようです。
また、義肢装具士はものづくりにたずさわる仕事でありながら、医療職のひとつでもあります。
国家試験に合格して、資格を持って働く職種であり、社会的信頼も高く、また求人需要も市場も安定しています。
そのため、手を動かす仕事を志望する人の中にも、より安定した職業である義肢装具士を志望する人が多くいます。
未経験・社会人から義肢装具士になるには
社会人からの転職であっても、義肢装具士になるためには、現役生と同じように所定の教育機関へ通い、教育を受ける必要があります。
卒業時に国家試験を受験し、合格したら義肢装具士となります。
その後、就職活動の場面においても、現役生と差はありません。
教育機関を卒業するわけですから、「新卒者」として就職活動を行います。
もちろん、実際の活動においては前職のキャリアや経験が評価される可能性はあります。
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義肢装具士への転職に必要な資格・有利な資格
義肢装具士になるためには、義肢装具士の国家試験に合格する必要があります。
これは、社会人からの転職者であっても同様です。
しかし実は、義肢装具士でなければできない業務は、患者さんに触れての採寸やフィッティングなどで、義肢や装具の製作だけであれば資格がなくても行うことができます。
そのため、場合によっては資格がない状態でも、製作担当者として採用されることもあります。
ただし、無資格者の求人は欠員が出たり、繁忙期だったりして人手が足りない時に限定されるため、豊富にあるわけではありません。
運良く採用された場合でも、実際に使用者の身体に触れて採寸を行ったり、リハビリに参加したりなどといった医療行為とみなされることは一切できません。
無資格での就職はごくまれなケースであり、その先長く義肢装具士として従事していくためにも、資格を取得しておいて損はありません。
義肢装具士への転職に役立つ職務経験は?
作業療法士や理学療法士など、医療職経験者は、前職での知識や技術を転職後に生かすことができます。
義肢や装具を作るだけでなく、その後の使用場面やリハビリ職との連携について、身をもって理解していることが大きな強みとなります。
また、実際に使用者と関わる際に、前職での経験を存分に生かし、特色ある義肢装具士として活躍することが期待されます。
その他にも、ものづくりの経験がある、人と接する仕事にたずさわっていたなど、義肢装具士としての業務に関連がある職務経験について評価され、採用される人もいます。
義肢装具士への転職面接で気をつけるべきことは?
面接時に注意しておきたいポイントについても、基本的には転職者だからと言って大きく変わることはありません。
義肢装具士の、医療者としての側面、そして職人としての側面を良く理解し、バランス良く業務にあたることができるということや、そのどちらの適性も有しているということをアピールすると良いでしょう。
転職者の中には、前職が医療関連職だった人や、ものづくりにたずさわってきた人もいるでしょう。
そのような経験は、義肢装具士として働くにあたり大変有利といえます。
しかし、それらの経歴に関してPRしすぎて、バランスの悪い自己PRになってしまうことは避ける必要があります。
自分のアピールポイントはしっかり伝えつつ、それ以外の部分についても忘れずに伝えることを意識しましょう。
義肢装具士に転職可能な年齢は何歳くらいまで?
義肢装具士になるために、年齢制限は特にありません。
しかし、義肢装具士の仕事はタイミングにはよっては多忙になることもあります。
採寸やヒアリングから製作、フィッティング、調整やアフターフォローまでを一人で担当するようなフローの会社の場合、自分の業務量を自分で調整する必要があります。
案件が重なってしまったタイミングでは、残業や休日出勤が必要になることもあります。
このような働き方でも責任をもって良い仕事を提供するためには、体力と精神力が必要です。
年齢を重ねてからこの仕事にチャレンジする場合には、自分の体力で乗り越えていくことができるのか、客観的に判断して検討する必要があります。