イベントスタッフの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説
イベントスタッフは、各地で開催されるイベント会場などでスタッフとして働く人を指し、会場設営・お客さまの誘導・警備・受付・グッズ販売など多岐に渡って仕事をしています。
本記事では、イベントスタッフの仕事内容から給与・年収、やりがい、将来性などさまざまなことを紹介します。
イベントスタッフの仕事内容
イベントスタッフとは、各地で開催されるイベント会場などでスタッフとして働く人を呼びます。
- 会場設営
- お客さまの誘導
- 警備
- 受付
- グッズ販売
ライブやコンサート会場でのスタッフ募集を見かける人も多いと思われますが、携帯ショップや家電量販店などで商品PRを行うキャンペーンスタッフとして働くこともあります。
イベントスタッフの仕事は、主に
- 会場設営:イベント前の会場設営・イベント終了後の撤去作業・後片づけや清掃作業
- 運営:グッズ販売・チケットのもぎり・受付・警備・お客さまの誘導など接客業務中心
といった2種類に分かれます。
アルバイトでは、すべてを担当することもあれば一つの業務を担当する場合もあります。
力仕事となる会場設営は男性が担当するケースが多いですが、体力に自信のある女性が採用されることもあります。
イベントスタッフは、現場責任者となるイベントディレクターから仕事の指示を受け、業務を遂行します。
20代で正社員への就職・転職
イベントスタッフの就職先、活躍の場
イベントスタッフの就職先、活躍の場は、
- アーティストやアイドルのライブ・コンサート
- 野外フェス
- スポーツ試合観戦
- ヒーローショー
- アニメやゲーム関連
などイベント会場だけでも多くの現場が存在します。
そのほか、
- デパート・ショッピングモールをはじめとした商業施設で行われるイベント
- 企業の展示会や住宅展示場
- 官公庁や民間企業が主催する式典や祭典
- 各種セミナー
など、さまざまな求人があります。
一つの現場にも会場設営・運営に関わるさまざまな業務があり、活躍の場が広い職種いえます。
イベントスタッフの1日
20代で正社員への就職・転職
イベントスタッフになるには
イベントスタッフになるには、学歴や資格などが問われることはないようです。
ただし、イベントの内容や関わる分野によってスキルが求められることもあります。
企画・運営を目指すなら、短大や専門学校でイベント制作に関する知識や技術を習得したあと、イベント会社や広告代理店に正社員として就職する人もいます。
映像・照明・音響などの専門分野を目指したいのであれば、音響・映像・照明学科がある専門学校で実践を積みながら技術を身につけるのもひとつの方法です。
イベントスタッフのアルバイトは、求人サイトで希望の求人に応募したあと、登録説明会に参加してから仕事を紹介してもらうケースが多いようです。
また、応募後に面接なしで現地集合・現地解散する求人や、事前に面接を受けて採用されるケースもあります。
イベントスタッフの給料・年収
大手求人サイトを見てみると、イベントスタッフの平均年収は300万円前後、月収は20万円以上が相場となっているようです。
年齢分布としては、21歳~35歳未満の比較的若い世代の給与水準が高い職種といえます。
イベントスタッフは基本的にアルバイト雇用が多く、
- 時給1000円~1300円程度が相場
- 日給7000円~1万円以上が目安
となります。
週末のみや週5~6日勤務など稼働日数に応じて収入は変わりますが、週5日以上のフルタイム勤務では月平均20万~25万円の給与が一般的です。
イベントスタッフのやりがい、楽しさ、魅力
イベントは、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の人たちが賑わう場所であり、お客さまの明るい笑顔や楽しそうな様子を見るのが大きなやりがいといえるでしょう。
お客さまと触れ合う機会も多く、人を楽しませるイベント制作する大勢のスタッフの一員として、仲間とともに味わう達成感が得られ次の仕事の活力になるといえます。
また、普段見ることのできない舞台の裏側を覗けたり、他のアルバイトでは出会うことのない人たちとの人脈が広がり、人生観が変わったという人もいるようです。
イベントスタッフのつらいこと、大変なこと
会場の設営・撤去作業では、重い資材を運ぶため、筋肉痛や腰痛で悩む人も多く体力的にハードな仕事といえます。
野外イベントは、夏の暑さでお客さまやスタッフも熱中症にかかるリスクが伴います。
お客さまの誘導や警備などは、夏の炎天下の中、長時間屋外に立ちっぱなしということもあるようです。
また、
- アクセスが悪い現場が多いために通勤が大変
- イベント数が少ない地方在住の人にとっては、収入面で不満を抱える人もいる
ようです。
イベントスタッフに向いている人、適性
体力に自信がある人
暑さ寒さが厳しい季節でも、野外で長時間立ち仕事になることもあります。
日ごろから体を動かすのが好きで、体力に自信がある人が適性といえます。
人と関わるのが好きな人
スタッフの人数も多く、お客さまと触れ合う仕事のため、仲間意識が強く人との交流が好きな人が向いています。
理解力、柔軟な対応力
イベントごとに現場や仕事内容が変わるため、ディレクターの指示に対する理解力と状況に応じて臨機応変に対応できるスキルが求められます。
イベントスタッフの志望動機・目指すきっかけ
元々音楽が好きで、イベントスタッフに興味をもって応募したという人も少なくはないようです。
学生時代にはじめたバンド活動がきっかけで音楽業界に携わりたいという目標があり、イベントスタッフのバイトから正社員になった人もいます。
志望動機としては、数あるバイトの中で「なぜイベントスタッフを選ぶのか? 」がポイントです。
ライブやコンサートなどに関わるコンサートスタッフを希望する場合は、
- 音楽が好き
- バンド活動をしている
といった志望動機だけでは、採用担当者にアピールする印象としては弱いといえます。
大勢のスタッフやお客さまと関わる仕事のため、
- 接客経験
- ボランティア活動
- 部活のマネージャー経験
など、イベントスタッフに役立つ具体的な体験談を添えて積極的に自己アピールするとよいでしょう。
イベントスタッフの雇用形態、働き方
派遣・アルバイト・パート・登録制のアルバイトなど雇用形態は多様にあります。
勤務期間は、
- 長期
- 短期
- 1ヶ月
- 1日限定
など募集するイベントによって異なります。
登録制アルバイトの場合は、自分の働きたい日にちを希望して仕事に入れるのがメリットといえます。
夏休みや年末年始だけ働きたい人に向けた求人や、
- 大学生歓迎
- バイト掛け持ちOK
- シフト自由
など時間や曜日が選べる単発もあり、自分のライフスタイルに合わせてさまざまな働き方が可能です。
イベントスタッフの勤務時間・休日・生活
大手求人サイトが実施したイベントスタッフの勤務時間調査によると、
- 7時間以上が約40%
- 5時間~7時間勤務が約25%
となっています。
ライブやイベントの開催に合わせて単発が多く、基本的に半日~1日がかりの長時間勤務が多いことがわかります。
とくに会場設営・撤去スタッフは、作業の進み具合によっては短時間で済むこともありますが、8時間以上拘束される覚悟が必要です。
また、コンサートスタッフでもチケットもぎりのみなど一つの業務を担当する場合は、短時間勤務を選べるケースもあります。
イベントの開催は、土日祝日などに集中しやすいことからシフトによって休日は変わります。
イベントスタッフの求人・就職状況・需要
近年では、スタジアムやホールでの国内および海外アーティスト公演数が増加傾向にあり、今後も音楽会場でのライブ・コンサートの公演数が増加していく見込みです。
したがって、
- 会場設営
- 資材搬入
- イベント後の解体
- 撤収作業
などの体力を使う業務は、多くのイベントスタッフが必要とされます。
一般的にイベントスタッフと呼ばれる職種は、イベント運営に携わるバイトスタッフのことですので、イベントが終わるまでの期間限定や単発アルバイトはこれからも需要があるでしょう。
イベントスタッフの転職状況・未経験採用
ベンチャー企業などでオープニングスタッフを募集する求人では、未経験者の正社員を募集している企業もあります。
イベント業界では
- 営業
- 企画
- 制作
- 設営
- 運営
など、さまざまな役割の人材が求められています。
現場を管理・運営する責任者となり、イベントスタッフをまとめるのがイベントディレクターと呼ばれる職種です。
イベントディレクターの中途採用では、イベント運営経験やマーケティング知識がなくても「エネルギッシュな若手の人材を重視する求人」も見られます。
イベントスタッフの現状と将来性・今後の見通し
近年では、各地で開催される
- 国際フォーラム
- 国際交流イベント
- フェスティバル
など、世界的規模のイベントや海外向けイベントに向けて、語学力のスキルやグローバルな視点をもつ人材が求められています。
アルバイト経験を経て正社員を目指す場合は、
- 外国人のお客さまとコミュニケーションができる
- 高い語学力を身につけている
と、就活の際にアピールできる武器となります。
とくにイベント業界では、
- 留学経験や語学力スキルの高さ
- イベントスタッフをまとめるマネジメント能力
- スケジュール管理能力の高さ
などを強みにもつ人は、大規模な国際イベントで活躍できる人材として期待されるでしょう。
「イベントスタッフの仕事内容」のまとめ
イベントスタッフは時間的にも肉体的にもハードな仕事ですが、無事イベントを終えたときの達成感や多くの人との協力で得られる人脈などは貴重です。
また、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるのもイベントスタッフの魅力です。
今後も需要のある仕事ですので、正社員を目指す場合はとくに語学力やマネジメント能力、スケジュール管理能力などを磨いていくとよいでしょう。