大工の1日のスケジュール・生活スタイル
大工の業務スケジュール
大工の業務スケジュールは、おおまかに工務店の作業所で働く日と、建築現場に出る日の2パターンに分けることができます。
作業所では加工作業を、現場では組立作業をおもに行います。
どちらも共通しているのは、大工の仕事はカンナやノミなどの刃物を扱ったり、資材などの重量物を扱ったりするため、危険度がかなり高いということです。
とくに現場では、屋根にのぼるなど高所での作業も多く、一歩間違えれば命にかかわる大惨事になりかねません。
このため、デスクワークを主体とする会社員とは異なり、大工にとって休憩は非常に重要で、集中力を保ち安全性を確保するために、昼食休憩はもちろん、その合間にも適宜短い休憩を取ります。
ほかの職業の人からすると、休みすぎのように思えるかもしれませんが、大工は「休むことも仕事のうち」であり、大工のスケジュールはメリハリが効いているといえるでしょう。
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工務店で働く大工の1日
大工には、木材の裁断や墨付けといった加工をはじめ、設計図面の読み込みや工程表作成、受注元との面談など、工務店での仕事も数多くあります。
このため、大工といっても必ずしも毎日屋外で働くわけではなく、屋内での作業のみに1日を費やすケースも少なくありません。
大工によっては、「CAD」と呼ばれる専用ソフトを使いこなして自分で図面を引くなど、デスクワークに精通している人もいます。
建築現場で働く大工の1日
建築現場で作業ができるのは、安全面の観点から、日が高く、十分に明るい時間帯に限定されます。
また、騒音などの問題もあって、近隣住民に迷惑がかからないよう、すべての作業を日没までに終わらせて撤収しなければなりません。
このため、建築現場で働く大工の1日は、かなり朝が早くなりやすく、とくに現場が遠方の場合は、移動する時間も必要になるため、まだ外が暗いうちから工務店に集合するケースもあります。
そのぶん、夕方以降のスケジュールはゆとりが生まれやすいのですが、大工は体調管理が非常に大切であり、あまり遅くまで出歩いたりせず、早めに就寝して翌日に備えるケースがほとんどです。