美容師の需要・現状と将来性
美容師の現状
美容室は全国に24万店舗以上といわれています。
そのため、美容師資格を持っていれば就職先に困ることはまずありません。
美容室やサロンはそれぞれ雰囲気や特色が大きく違うので、根気強く探せば自分に合った美容室が必ず見つかります。
特に首都圏では多種多様なサービスを行う美容室が多いので、働き方や方向性のマッチングは比較的可能な業界と言えるでしょう。
髪を切ることは機械化が難しいサービスであり、今後も美容師の需要がなくなることはないと考えられます。
ただし、近年は低価格化と高価格化の二極化が進み、施術スキルやサービスの質には大きな差が出てくると考えられます。
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美容師の需要
少子高齢化が進み、高齢者が急速に増える中で、「福祉美容師」が注目を集めています。
介護が必要な人や、障害を抱える人の自宅や病院、施設でヘアカットをする人のことを言います。
福祉美容師は国家資格ではありませんが、近年人気の資格として取り上げられることも多く、高齢者を相手としたサービスは今後ますます大きくなることが予想されます。
福祉美容師の資格を持っていなくても、美容室に来ることができない高齢者や病気・ケガをした人に対し出張カットを行う美容室は増えてきています。
美容師は今後、さまざまなステージで活躍することになるでしょう。
美容師の将来性
現在美容業界は決して好景気とは言えません。
少子高齢化によりマーケット自体も縮小し、美容師を目指す人も年々減り続けています。
市場の開拓が必要な時代になり、海外を視野に入れる人も少なくありませんが、その時に最大の武器になるのが日本独自のサービスです。
美容師に限らずサービス業に関して日本は独特の水準があり、サービスの質の高さに定評があるため、それを武器に海外で美容師として働く人も増えてきています。
近年では急速に発展するアジア圏で特に日本人美容師が重宝され、美容師側も日本人と髪質が似ているため扱いやすいと人気を集めているようです。
また国内に今後外国人の数が増えていき、そのニーズに応えられるようになれば、外国人相手に新しいビジネスを展開することもできます。
こうしたグローバルな活躍をするためには毛質の違うシチュエーションも訓練する必要がありますし、他言語の修得も必要になりますが、日本独特の高水準のサービスは武器になるでしょう。
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美容師の今後の活躍の場
日本国内では需要が伸び悩み、景気が低迷していますが、美容師の技術は世界に共通するものなので、さまざまな可能性を秘めていると言えます。
サービスの提供の仕方や世界を視野に入れるなど、自分自身で働き方の可能性を広げていくことが可能です。
さらに、体力さえあれば何歳になっても働ける仕事のため、自分がのぞめばいつでも、どこでも、いつまででもできる仕事なのです。
自分の持っているスキルに胡坐をかかず、これから移り変わっていく時代にどれだけ対応できるかが美容師としてのカギになるでしょう。
参考:美容室に関するデータ
美容室数の推移
美容室の数は令和2年度時点で257,890店舗となっています。全国の主要チェーンのコンビニの数が5万7千店程度であることを考えると、美容室は非常に店舗数が多いといえるでしょう。
平成22年度は若干減少したものの、それ以降は再び増加の傾向にあります。
美容師数の推移
美容師数も美容室数と同じく年々増えてきています。令和2年度の美容師数は549,935人となりました。