ブリーダーの現状と将来性

無許可での繁殖・販売が社会問題に

ペット産業が盛んになり、ブリーダーに対する期待や役割も大きくなっています。しかし、一方ではまだ問題を抱えている業界であることも事実です。

大きな問題の一つが、繁殖させた動物を無許可で販売する人の存在です。

2006年の「動物愛護管理法」改正によって、ブリーダーとして動物の繁殖・販売を行うためには、保健所に対して「動物取扱業」の登録義務が課せられるようになりました。

ところが、現在でもなお、登録許可を持たないまま金銭目的で販売を行う悪質なブリーダーもいるようです。

「動物取扱業」に登録済みということは、きちんとした管理の下、知識や経験に基づいた繁殖・販売を行っているということ。

一方、保健所の許可が下りないまま乱繁殖を行えば、社会の信用を失うどころか、遺伝疾患の子犬を市場に流通させ、大きな問題に発展する可能性があります。

ペットブームの波の中で

今後も、ペットブームの波とともにブリーダーの数は増え続けていくことが予想されます。

人気種の動物は数年から10年程度の期間で入れ替わる傾向も見られますが、その時代ごとに、人気種の動物にブリーダーが集中することは避けられないでしょう。

人気種においては、とくにトラブルが多くなりがちです。

たとえば、動物を多く流通させるために遺伝的疾患のある動物まで繁殖に利用したり、必要以上に繁殖し抱えきれずに放置したり、抱えた動物を処分するために殺処分を行ったりするなど、悪質な業者も存在します。

ブリーダーとしてのプライドを持ち、命を扱うものとしての責任が要求されます。

今後のニーズ

希少な種類についてはブリーダーの数も少なく、選別には知識が必要になります。本当の意味で「専門の知識があるブリーダー」が望まれています。

ペット産業が盛んになるにつれ、より「安心」「安全」をアピールするブリーダーも増えつつあり、ブリーダーが直接飼い主に販売することも多くなっています。

飼育管理能力はもちろん、現在ペットショップが行っている「飼い主へのアフターフォロー」や「トラブル対応」なども求められるようになるでしょう。

ブリーダーとして働くのであれば、動物たちの育成に必要な設備や、生まれた動物に対する責任、種類別の適切な飼育方法などの知識と責任が要求されます。

命ある動物たちの繁殖を始める前に、必要な環境を整えることが求められます。