ブリーダーの需要・現状と将来性

ブリーダーの現状

現代の日本では、ペット産業が盛んになっていることを背景に、ブリーダーに対しての期待や役割が大きくなっています。

一方で、繁殖させた動物を無許可で販売する人がいるなど、大きな問題を抱えている業界であることも事実です。

ブリーダーとして動物の繁殖・販売を行うためには、管轄の都道府県または政令市の動物愛護管理行政担当部局に対して「第一種動物取扱業」の登録をしなければいけません。

登録なしで取引したり、不正手段で登録した場合には100万円以下の罰金に処せられますが、現在でもなお、登録許可を持たないまま金銭目的で販売を行う悪質なブリーダーもいるようです。

保健所の許可が下りないまま乱繁殖を行えば、社会の信用を失うどころか、遺伝疾患の子犬を市場に流通させ、大きな社会問題に発展する可能性もあるでしょう。

「動物取扱業」に登録済みということは、きちんとした管理の下、知識や経験に基づいた繁殖や販売を行っていることを意味します。

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ブリーダーの需要

ブリーダーは、今後もペットブームの波とともに増え続けていくことが予想されます。

人気種の動物は数年から10年程度の期間で入れ替わる傾向があるものの、その時代ごとの人気種の動物に、ブリーダーが集中することは避けられないでしょう。

ただし人気種においては、とくにトラブルが多くなりがちで、動物を多く流通させるために、遺伝的疾患のある動物まで繁殖に利用する場合があります。

たとえばティーカッププードルが流行した際は、小型のトイプードルをかけ合わせたことで、骨格や内臓が小さく、アレルギーやアトピーを持った免疫力の弱い子がたくさん生まれました。

また必要以上に繁殖し、抱えきれずに放置したり、抱えた動物を処分するために殺処分を行ったりするなど、悪質な業者も存在すします。

ブリーダーとしてのプライドを持ち、命を扱うものとしての責任が要求されます。

ブリーダーの将来性

ペット産業が盛んになるにつれ、ブリーダーは今後も必要な存在として認識されていくでしょう。

ペット業界ではこれまで、ミニチュアダックス、チワワ、トイプードルとブームが巻き起こり、人気犬種を一度に大量出産させることで一攫千金を狙うブリーダーもいました。

しかし、現在は悪質ブリーダーが社会問題として取り上げられたことからも、特定の犬種がブームになる傾向はありません。

そのため、今後はブームによる商用目的の繁殖ではなく、優秀な血統を保存するための繁殖を行うことが求められるでしょう。

とくに希少な種類についてはブリーダーの数が少なく、知識も必要になるため本当の意味で「専門の知識があるブリーダー」が望まれています。

より「安心」「安全」をアピールするブリーダーも増えつつあり、ブリーダーがブログやサイトを通じて、直接飼い主に販売することも珍しくありません。

飼育管理能力はもちろん、現在ペットショップが行っている「飼い主へのアフターフォロー」や「トラブル対応」なども求められるようになるでしょう。

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ブリーダーの今後の活躍の場

ブリーダーの活躍の場は、時代を追うごとに広がりを見せています。

これまでは生まれた動物たちをペットショップに卸すのが主流でしたが、現在ではネットやSNSを通じて、直接飼い主に販売される仕組みが構築されつつあります。

直接飼い主に販売した方が利益があがりやすく、直接どんな相手に育ててもらえるのかがわかるため安心感も違い、メリットが感じられるでしょう。

なかにはブログを通じてファンの輪を広げているブリーダーや、「一生涯トリミング無料」のサービスを提供することで、送り出した子犬たちの成長を目の前で見ることを楽しみにしているブリーダーもいます。

どこまで利益を出してビジネスで成功したいのか、大好きな動物たちとの楽しい時間を過ごしたいかのバランスを決めるのは本人次第なので、可能性も大きく広がるでしょう。

また育成する品種を増やして事業拡大するのか、特定の動物だけを育成するのかもブリーダー次第です。