鳶職人の求人状況・就職先選びのポイント

鳶(とび)職人の就職先にはどんなところがある?

鳶職人の就職先は、足場工事や鉄骨工事などを手がける建設会社です。

鳶職人はマンションやビルなどの大型建物をおもに手がけます。

その関係で、事業規模の大きな「サブコン」と呼ばれる建設会社に勤める人が目立ちます。

就職先のなかには、少数精鋭で運営している小さな企業もありますが、ほとんどが株式会社です。

大工やほかの職人のような、個人経営のところは見られません。

どこも組織がしっかりしているため、雇用は安定的ですし、福利厚生面も充実しています。

鳶職人は生活の心配なく、安心して働ける点が大きな特徴といえるでしょう。

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鳶職人の求人の状況

鳶職人の求人は、ずっと一貫した売り手市場が継続している状況です。

近年は職人全体で高齢化が進み、ベテランの引退が相次いでいます。

かつて建築不況だった時期に採用をひかえていたため、次の主力となる中堅層の職人が十分に育っていません。

さらに、昨今の若年層は、危険できついというイメージの強い建設関係の仕事を嫌う傾向にあるため、新しい志願者の数も限られています。

こうした事情が重なって、現在はどこの企業も深刻な人手不足です。

採用のハードルはわりと低いので、未経験者や転職者であっても、やる気さえあれば歓迎されます。

今後についても、既存マンションの改修などで鳶職人の需要は増加していく見通しなので、企業の積極採用も当面続くでしょう。

鳶職人の就職先の選び方

仕事内容で選ぶ

ひとくちに鳶職人といっても、実際に手がける仕事内容は複数の分野に分かれます。

メジャーなものだけでも、足場の組立てと撤去を行う足場鳶、鉄骨造の建物の骨組みをつくる鉄骨鳶、大型機械などの重量物をすえ付ける重量鳶の3種類があり、それぞれに求められるスキルは異なります。

ほかにも、電線などの高所電気工事を専門にする送電鳶や、橋をつくるのに特化した橋梁鳶(きょうりょうとび)といった職種もあります。

就職するにあたっては、将来的にどの鳶職人になりたいかを考えて、希望する仕事を手がけられる先を選ぶべきです。

なお、業務範囲の広いサブコンなどの大企業に就職すれば、足場と鉄骨の両方を手掛けられる鳶職人になれます。

教育体制で選ぶ

鳶職人は、就職前に特段の知識やスキルは不要であり、必要なことはすべて働きだしてから教わるので、企業の教育体制はきわめて重要です。

昔ながらのやり方で、「必要なことは先輩の仕事を目で見て覚えろ」という方針のところもあれば、独自の教育システムや研修制度を整え、体系的に教えてくれるところもあります。

企業によっては、自社内に「職業訓練校」と呼ばれる教育施設を併設しており、学校のように座学や実習の授業を受けられるところもあります。

就職先を選ぶ際には、企業がどのような教育体制を取っているかという点にも、ぜひ着目してみるべきです。

とくに高校や大学で建築科や土木科を出ておらず、知識ゼロから始める人は不安も大きいでしょうから、社員育成制度が整っているところをおすすめします。

雇用形態で選ぶ

鳶職人の求人は非常に豊富であり、正社員もあれば、短期のアルバイト募集もあります。

鳶職人は、がんばりしだいで大きく稼げるチャンスがある反面、仕事はかなりハードであり、離職率も決して低くはありません。

鳶職人になりたいけれど、本当に続けられるか自信がない、自分に向いているかわからないという場合、アルバイトとして働くのも1つの方法です。

まずは鳶職人の仕事にふれてみて、自分の向き不向きを確かめてみるとよいでしょう。

アルバイトからでも真面目に仕事をこなしていれば、正社員に登用されるケースもあります。

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鳶職人の志望動機・面接

鳶職人の志望動機は、それほど思い悩む必要はなく、シンプルでかまいません。

大きなものづくりにたずさわりたい、体力や根性に自信がある、デスクワークよりも身体を動かして働くほうが好きなど、自分の素直な思いをそのまま述べてみましょう。

面接においても、まず注意すべきなのは挨拶や服装、言葉づかいなど礼儀作法です。

鳶職人に限った話ではありませんが、職人の世界は礼儀が重んじられます。

先輩や上司に対して失礼な態度を取る人は、どの企業でも不採用です。

目上の人に対する敬意を忘れず、明るくハキハキとした受け答えを心がけて、「一緒に働きやすそうだ」と思ってもらえるようにしましょう。

鳶職人はかなり離職率が高く、ごく短期で辞めてしまう人も少なくありません。

スポーツや習い事、趣味など、長く続けているものがあれば、積極的に面接でアピールするとよいでしょう。

ひとつのことを長く続けられることは、それだけで立派な才能です。

就職先はどのように探したらいい?

鳶職人の就職先は、求人情報誌や求人サイトなどで簡単に見つけることができます。

どんな職場が自分に向いているのかわからなければ、地域のハローワークで職員に相談しながら決めてもよいでしょう。

いきなり面接に臨むこともできますが、その前に、一度職場を見学してみることをおすすめします。

どこの企業にとっても、就職希望者は貴重な存在なので、きちんとアポイントを取れば丁寧に応対してくれるはずです。

それぞれの企業に足を運んで、職場の雰囲気をつかむことで、より自分にピッタリの就職先を選ぶことができるでしょう。