テストエンジニア需要・現状と将来性
テストエンジニアの現状
製品の生産・開発においてテストが必要不可欠になっているため、テストに対する需要は多いです。
しかし、テストを担当するエンジニアには変化が求められています。
その理由のひとつは、AIやRPAなどの技術によるテストの自動化が進んできていることです。
単純なテストは自動化されるようになり、エンジニアにはテストの設計スキルや自動化のスキルが求められます。
2つ目の理由は、自動化によるテスト方法の変化です。
従来は納期や人員の問題から、重要な部分を絞り込んでテストを行っていましたが、今は機械による網羅的なテストが可能となり設計に高度な知識が必要です。
3つ目は、あらゆるものがインターネットに接続する中で、セキュリティテストの重要度が増しているからです。
ソフトや機器に対するサイバー攻撃は、製品や企業にとって致命的なトラブルとなりかねないためしっかりとした調査・検証が望まれます。
20代で正社員への就職・転職
テストエンジニアの需要
テストエンジニアの仕事は必要不可欠ですが、テストエンジニアの求人そのものは減りつつあります。
単純なテストは低スキルの従業員に任せたり、機械で自動化したりする企業が増えているからです。
また、テストを企業内では行わず、テスト専門会社にアウトソーシングするケースも増加しています。
そのため、中小企業を中心に求人は減りつつあります。
一方で中小規模のテスト専門会社は増えており、経験者・未経験者を問わず求人が行われています。
大手メーカーやソフトウェアハウスでは、グループ内にテスト専門会社を抱え、そこでで新人採用や中途採用を行うケースも多いです。
テストエンジニアの将来性
従来のテストエンジニアの多くは、将来的にその役割を機械に奪われる可能性が高くなっています。
一方で、機械による業務効率化によって、テストの設計など上流設計に関わるエンジニアは待遇が良くなると見られます。
テスト技術を軸に、専門性の高い人材になることで、むしろ将来性は高まるでしょう。
今後は、分析や設計に強く、自動化技術を操って、少人数で効率的にテストを行えるエンジニアの市場価値が高まると見られます。
また、高いコミュニケーション能力やマネジメント能力のあるエンジニアもニーズが高まるでしょう。
企業の枠を超えて、さまざまな技術を統合した製品やサービスが増えれば、自社内でのテストにこだわらず、複数社で連携してテストを行うケースも増えるからです。
加えて、テスト項目でセキュリティを重要とするケースも増えていることから、セキュリティテストができる技術者は一層ニーズが高まるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
テストエンジニアの今後の活躍の場
テストエンジニアの活躍の場はスキル次第ではどんどん広がる可能性があります。
グローバルな企業連携が進む中で、海外製品のローカライズ(現地化)や海外製品のテストも増えると予想されます。
また、逆に海外でテスト技術を振るうことも語学力次第で可能です。
自動運転車に代表されるIoT分野は、テストにさまざまな技術への理解が求められる分野です。
そのため、複数分野のテスト知識があるなら、こうした先端分野でも活躍できるでしょう。
新しい技術に対応するテスト技術を先駆けて学んだ人は、コンサルタントとして講演や執筆での活躍も期待できます。