システムエンジニアが独立してフリーランスになるには?

フリーランスのシステムエンジニアの働き方・仕事内容

フリーランスのシステムエンジニアは、クライアントとなる企業と「業務委託契約」を結び、仕事を受注します。

仕事内容・担当範囲・期間・報酬額などは、スキルなどを踏まえた上で、クライアントと交渉し決めていきます。

たとえば「サーバー構築フェーズのみ参加」「〇ヶ月間のみプロジェクトに参加」といったように、スポット的な働き方もフリーランスの場合は交渉次第で可能です。

フリーランスというと働く場所や働く時間が自由なイメージを抱かれがちですが、案件によっては、クライアント先のオフィスに毎日出勤し「常駐」して働きます。

その場合、会社員のシステムエンジニアとさほど働き方は変わらないこともあります。

一方で、非常住型の案件、在宅の案件などであれば、外部の好きな場所で働くことができ、仕事をする時間や休日なども自分でコントロールしやすくなります。

フリーランスのシステムエンジニアになるまでのキャリアパス

フリーランスになるために必要な条件や資格はとくにありません。

まだ駆け出しのシステムエンジニア1年目、2年目の人が、フリーランスを名乗り活動することももちろん可能です。

ただし、経験の浅いエンジニアがフリーランスとなると、仕事そのものが受注できないことがあります。

現実的には、企業にシステムエンジニアとして一定期間勤め、ある程度のスキルや人脈を築き上げてからフリーランスとして独立するのが一般的となります。

フリーランスとなると、困った時に頼れる上司や質問できる先輩などはいません。

システムエンジニアとしての一通りの仕事を、自分一人でこなせるようになってから独立するのが賢明でしょう。

なお、フリーランスとして独立した後の仕事については、人脈などを頼りに自分で営業をして獲得してくる方法もありますが、近年はフリーランス向けの「エージェント」を利用し、代理で仕事を探してもらう方法もあります。

フリーランスのメリット・デメリット

フリーランスのメリット

フリーランスのシステムエンジニアのメリットとして、次のようなものが挙げられます。

<メリット>
・実力次第で、正社員以上の収入を得られる
・実力次第で、自分の望む働き方、自分に合った働き方ができる
・フリーランスには定年がないため、実力次第で何歳まででも働ける
・働く時間や休日をある程度自由にコントロールできる(ただし案件にもよる)
・自由に動ける分、スキルや人脈を作りやすい

詳細は後述もしますが、フリーランスの場合は収入的なメリットが大きく、実力次第では年収1000万円を越える収入を目指せることもあります。

また、会社に束縛されず自分の意向に合せて仕事を選べるため、自分の望むべき働き方が実現しやすく、また自分の望むべきスキルや経験を積みやすいというメリットもあります。

フリーランスのデメリット

フリーランスのシステムエンジニアのデメリットとして、次のようなものが挙げられます。

<デメリット>
・収入が不安定であり、波がある
・「厚生年金」、「健康保険(社会保険)」に加入できない、代わりに待遇では劣る「国民年金」、「国民健康保険」に加入する必要がある
・トラブルなどが起きた場合に守ってくれる会社や上司はおらず、責任は自分で負う必要がある
・病気やケガをした場合、収入が途絶えるリスクがある
・正社員に比べ社会的信用が低く、ローンなどが組めないことがある
など

デメリットとしては、経済的な面で不安定であり、常にリスクと隣り合わせであるということです。

クライアントの都合で急遽仕事がなくなることもあり、病気やケガをしてしまった日には収入がまったくのゼロになることもあります。

不意の事態に備え、日ごろから資産管理などもサラリーマン以上に徹底する必要がでてきます。

フリーランスのシステムエンジニアの給料・年収

まったく同じ内容仕事であれば、会社員よりもフリーランスのほうが、得られる収入は高くなりやすいです。

理由としては、フリーランスの場合はクライアントから案件に対して支払われるお金すべてを、自分のふところに入れられるからです。

報酬の目安としては、「構築」や「運用」などの下流工程の案件は月単価50万円、「基本設計」や「要件定義」などの上流工程の案件は月単価70万円程度が相場となることが多いです。

フリーランスで実力を高めれば、年収1000万円を超えることも可能です。

とはいえ実力主義の世界であるため、人によってはうまく仕事が得られず、会社員時代よりも収入が減る恐れもあります。

新人エンジニア程度の知識やスキルしかない人がフリーランスとなると、仕事がほとんど得られずに、生計が立てられなくなる恐れもあるため注意が必要です。

また、フリーランスの場合、経費は自分で処理しなくてはなりませんし、国民年金や国民健康保険なども自分で全額支払わなくてはならないため、そのような負担も踏まえて単価を向上させる努力が必要です。