数学者の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

数学者の仕事とは

数学者の仕事は、数学の研究を行うことです。

数学の研究とは主に未解決の問題を解き、論文にまとめることで、長い時間をかけて書かれた論文は学会で発表し、専門家に査読され、正当性を評価されます。

この査読にも多くの時間が費やされるため、数学界はほかの研究分野に比べて、発展のスピードは遅い部分もあり、成果が報道されることも少ないのが現状です。

しかし、そのような状況下でも、優秀な数学者たちが日々学問の発展のために努力をしています。

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数学者の業務の内容

数学の教育

数学者のほとんどが、大学などの教育機関に在籍している教員で、学生や生徒に授業を行うことも重要な仕事です。

特に高専や専門学校の場合、より教育者としての要素が強くなり、同じ数学者でも大学教授とは異なる状況で研究をすすめることになります。

小学校を含め、中学、高校で教鞭をとっている数学者の場合、さらに研究に費やす時間はシビアになると考えていいでしょう。

数学は学ぶ側からすると、解けた時の喜びを強く感じやすい学問であり、その点では教える側の楽しみも大きく、やりがいを感じている数学者が多いといえます。

研究成果を発信する

研究成果や実績を発信することは、大切な仕事のひとつです。

自分が論文を発表する時などは準備期間も含め非常に多忙になり、場合によっては睡眠時間を削ることもあります。

また研究者全般にいえることですが、学会に出席するために国内外問わず出張することが多くなり、不規則な生活になることも少なくありません。

さらに、数学の情報を広く発信するためには書籍の執筆や講演なども行うことがあります。

数学者の役割

数学の歴史は古く、その起源は文明が起こる以前にまで遡ります。

紀元前7万年頃には、すでに数の概念や計数をあらわすものが南アフリカの線画から発見されていますし、紀元前2万年頃にはエジプトでかけ算の記録がみつかっています。

その後、古代ギリシアのピタゴラスや、「0」の概念を考えたインドのブラーマグプタ、中世で最も評価されたイタリアのレオナルド・フィボナッチなどにより、近世の数学へと研究が進んでいきました。

日本では関孝和が筆算による代数の計算法を発明したことが広く知られています。

このように数学とは、古くから多くの人の手によって解析されてきたのです。

その問題が本当に成り立つのかどうか、時間をかけて解析していくのは非常に骨の折れる作業ですが、解析と同様に今までになかった問題を発見することも数学研究の醍醐味です。

古くからの謎を解き明かし、脈々と受け継がれてきた数学の美しさを広く世間に伝えることが、数学者の役割といえるでしょう。

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数学者の勤務先の種類

大学などの教育機関

数学者の主な就職先は大学です。

教授となることが多くの数学者の目標ですが、教授のポストはそれほど多いわけではありません。

そのため助教授や講師、助手など段階を踏んで教授職を目指すことになるのが一般的です。

大学以外にも高専や専門学校といった数学の分野に特化した教育機関に在籍している人もいます。

数学専門の研究所

極めて少数ではありますが、数学専門の研究所に在籍している人もいます。

数学専門の研究所は、国内では「京都大学数理解析研究所」のみで、在籍しているのは40~50人ほど、みな国内の著名な数学者です。

紛れもなく、日本の数学研究の中心であり、純粋に研究だけで生計を立てることができる場ではありますが、非常に狭き門です。

数学以外の研究機関や官庁、民間企業などに特別職として採用されている数学者もいますがこれもごく少数です。

海外での活躍

海外の大学に留学し、そのまま研究所員として在籍することも可能です。

数学は万国共通の学問で、数学研究に力を入れている国を選べば努力次第で活躍の場を得るチャンスを掴むことができるでしょう。