女性の食品衛生監視員のキャリアパス・結婚後の生活
女性の食品衛生監視員の現状
食の安全を守る食品衛生監視員は、女性も大勢活躍している仕事です。
食品の安全に関わる専門的な知識が問われ、業務内容が多岐にわたるため忙しい仕事ではありますが、女性も存分に知識や能力を発揮して働くことができます。
実際、近年は女性の採用が進んでおり、全国の空港や港にある検疫所でも多数の女性職員が配属され、職場によっては女性が過半数を占めるようなところもあるようです。
人事院が2019年度に行った「国家公務員 食品衛生監視員採用試験」の実施結果を見ても、最終合格者数134人のうち、女性は82人と過半数を超えています。
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女性の食品衛生監視員の強み・弱み
食品衛生監視員は、国民の「食の安全」を守るために非常に重要な役割を担います。
検疫所などにおける勤務では、法律に基づいた審査、検査、分析などの業務が中心となり、専門知識を発揮した思考力や粘り強さ、正確さなどが求められます。
特別な体力を要する業務は基本的にありませんので、体力に自信がない女性でも不利になるようなことはありません。
むしろ、コツコツとした地道さが要求される業務が多いことから、きめ細やかな性格の女性には向いている仕事です。
ただし、大変なこともあります。
たとえば保健所等で飲食店の監視業務に携わる場合には、法律に違反している店に対して、厳しく指導しなくてはならないことがあります。
飲食店のオーナーによっては「女性だから」という理由で話をきちんと聞いてくれなかったり、厳しい声をかけられたりするケースもあるようです。
そんなときでも、ひるまずにダメなことはダメと言わなくてはなりません。
食品衛生監視員の結婚後の働き方・雇用形態
いくら女性が活躍できる仕事とはいえ、やはり気になるのは、さまざまなライフステージの変化(結婚、出産、育児など)のなかでも仕事をしっかりと両立させていけるかどうか、ということでしょう。
その点でいえば、食品衛生監視員は公務員であるため、他の職種に就く職員と同様に産前産後休暇がきちんと取得できますし、出産後も育児休業や時間短縮で働ける制度などを活用することができます。
実際、育児休業を取得する職員のサポート体制として、食品衛生監視員の資格を持つ「臨時的任用職員」を募集し、期間限定で採用しているケースもあります。
食品衛生監視員は女性の先輩が多いことから、体調の変化への気遣いや理解もしてもらいやすく、働きやすい環境があるといえるでしょう。
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食品衛生監視員は子育てしながら働ける?
食品衛生監視員は全体的に女性の職員が多いため、子育てをしながら働きやすい職場環境づくりが行われています。
公務員としての育児休業や時短勤務、休暇などの各種制度が整っていることはもちろんですが、実際に育児を経験した女性職員が周りに多くいることも、子育てしながらの働きやすさにつながるといえるでしょう。
そのため、出産前後に一時的に仕事を休んでも、少し家庭が落ち着いたら再び食品衛生監視員として第一線で働く女性もいるようです。
子育てに関するちょっとした悩みを、先輩のお母さんたちに相談することもできるので、安心して働けるはずです。
ただし、国家公務員として働く場合には、全国規模の異動・転勤があります。
結婚・出産している場合には考慮してもらえることもあるようですが、基本的には全国各地の検疫所のどこへ配属されるかわかりません。
もし仕事を続けていきたいのであれば、家族の十分な理解も必要になってくるでしょう。
食品衛生監視員は女性が一生働ける仕事?
すでにたくさんの女性が活躍している食品衛生監視員は、本人の意欲や熱意さえあれば一生続けていくことができます。
時代が進むにつれ、公務員の職場はますます働きやすい環境が整ってきていますが、女性だからといって仕事の面で優遇されたり、楽をさせてもらえたりするわけではありません。
とくに食品衛生監視員は、食品衛生に関する高度な専門知識や検査能力が求められる仕事なので、常に勉強を続けて新しい情報を入手したり、専門性を磨いたりする努力が不可欠です。
担う責任の重さをしっかりと理解し、日々スキルアップに努めながら業務を遂行していく姿勢が大切です。