心理カウンセラーの志望動機と例文・面接で気をつけるべきこと
心理カウンセラーを目指すきっかけで多いものは?
ひと昔前は、「心理カウンセリング」というと何だか敷居が高く、一部の特別な人だけが受けるもの、と考える人が多かったかもしれません。
しかしながら、心の問題を抱える人が増えた現代社会においては、一般の人でも心理学に興味を持つようになっており、心理カウンセリング自体も人々の生活の中にだいぶ浸透したように思われます。
こうした時代の変化にともなって、心理カウンセラーを目指す人は年々増えているといわれます。
どのような人であっても、これまでの人生で一度や二度は悩みを抱えたことがあるはずです。
そして、「その悩みから早く解消されたい」という気持ちを持つことも自然であり、そうした自らの心の葛藤と向き合っているうちに、いつしか心理学に関わる仕事に興味を持ったいう人は比較的多いようです。
なかには自らが精神的不調を味わった際に心理カウンセリングを受けて気持ちが楽になったことから、この仕事に就きたいと思うようになったという人もいます。
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心理カウンセラーの志望動機の考え方
「心の癒し」というものは、たとえ無意識にであっても、あらゆる人が求めているものです。
だからこそ、心理カウンセラーが必要とされる場は多岐にわたっており、心理学の専門家として実力をつければ多くの人を助けることができるでしょう。
心理カウンセラーを志す人は、「困っている人を救いたい」という奉仕の精神や、思いやりの気持ちを強く持っています。
苦しむ人を救うことが、自らの生きる喜びにもつながる。そうした考えが、多くのカウンセラーにとってこの仕事を続ける原動力になっていることは間違いありません。
もちろん、心理カウンセラーにもさまざまな個性を持つ人がいますが、共通しているのは「人が好き」であることと、「人の苦しみから目をそらさずに寄り添うことができる」ということです。
志望動機を考える際には、こうした心理カウンセラーに求められる気質や考え方を理解したうえで、自分がこの職業に興味を持ち、実際に志すことを決めたきっかけを言葉にまとめていくとよいでしょう。
心理カウンセラーの志望動機の例文
教育領域を目指す心理カウンセラーの志望動機
「私は幼少期から繊細なほうで、学校での人間関係や自分の将来などについて思い悩むことが多くありました。
中学時代には学校へ行きたくないと思う日も増えましたが、そのとき私の心を救ってくれたのは、学校にいたスクールカウンセラーの方でした。
その方が、私が心を開いて悩みや苦しみを言葉にできるまで根気強く向き合ってくれたことで、私は気持ちが楽になり、いつしか笑顔で過ごせるように変わっていきました。
こうした出来事をきっかけに、私も悩める子どもの心を救える存在になりたいと思うようになり、スクールカウンセラーになることを決意しました。」
産業領域を目指す心理カウンセラーの志望動機
「私は、心理カウンセラーを目指して勉強を続けるなかで、さまざまな立場の人と出会い、人々が抱える多様な問題に触れてきました。
そのなかで、最も興味を持ったのが「企業で働く人」の心の問題です。
目には見えなくても、職場では言葉にはできないストレス、キャリアに対する悩みを抱えている人がいかに多いのかということに気付きました。
しかし、一人ひとりがもっと前向きに働くことができれば、その人自身の成長につながるのはもちろん、会社そのものにも良い影響があると考えています。
私はこれまで学んできた心理学の知識、産業カウンセラーの資格を生かし、貴社で働く皆さまの力になりたいと思っています。」
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心理カウンセラーの面接で聞かれること・注意点
心理カウンセラーにはさまざまな就職先や活躍の場があるため、面接の進め方や内容は、各施設や企業によってだいぶ異なってくるといえるでしょう。
よく聞かれるのは、保有資格や、専門的な勉強をどのようにしてきたかといった、知識・スキル面の確認です。
大学などで心理学について学んできたのであれば、何を身につけたのかをできるだけ具体的に話せるようにしておきましょう。
このほか「資格取得のためにスクールに通った」「講習会に参加して知識を深めた」「心理カウンセラーのボランティア活動をした」などの経験も、できるだけ伝えるとよいでしょう。
それ以外の注意点としては、心理カウンセラーは人の心の問題を扱っていくために、何よりも人間性が重視されるということです。
誠実で使命感、責任感が強い人が好まれる傾向にあるため、面接の時間をきちんと守ることはもちろん、身だしなみや言葉遣いにも気を付けましょう。
そして、心理カウンセラーとして自分が成し遂げていきたいことや、どのように成長していきたいのかなどを伝え、向上心や継続して学ぶ姿勢もアピールできるとよいでしょう。
心理カウンセラーの自己PRのポイント
心理カウンセラーの仕事では、相手の声にしっかりと耳を傾ける「傾聴」の姿勢が必要になります。
そのため、もちろん自己PRでは自分の得意なこと、やりたいことを存分にアピールすることが大事ですが、まずは面接官の質問内容をきちんと聞き、的確に理解することを強く心がけるとよいでしょう。
アピールの気持ちが強くなりすぎて、話が独りよがりにならないように注意することが大事です。
このほかには、面接のポイントと同じように保有資格や現在の知識・スキルはしっかりと伝えるようにし、また今後どのように心理カウンセラーとして成長していきたいかもアピールできるとよいでしょう。
心理学の世界は奥深く、いざ働き始めてからも継続的な勉強が欠かせません。
きちんと学び、より自分を高めていこうとする姿をPRすることが重要です。
心理カウンセラーの履歴書で気をつけるべきことは?
心理カウンセラーの履歴書の内容で、特別気を付けるべきことはないといえるでしょう。
しいていえば、心理カウンセリング系の資格にはさまざまなものがあるため、持っている資格については、取得時期や名称は正確に記載することが重要です。
また、心理カウンセラーとして携わってきたことがあれば、仕事はもちろん、ボランティア活動などであっても積極的に記載することをおすすめします。
どのような場所で、どういった活動をしてきたのかについても簡潔に、わかりやすくまとめるとよいでしょう。
志望動機なども含め、空欄がないように気を付けて作成していきましょう。