車掌の求人・採用の状況
JRや大手私鉄では、ほぼ毎年定期的に採用試験が実施されています。
団塊の世代の社員が続々と定年退職し経験者が不足したこともあって、各社は若手の育成に注力しています。
この記事では、車掌の求人・採用の状況について解説します。
車掌の就職先にはどんなところがある?
車掌になるには、全国の鉄道会社に就職する必要があります。
社員採用試験では、車掌を目指す人は「現業職」の区分で採用されるのが一般的です。
車掌として勤務する電車は「在来線」から「新幹線」までさまざまで、乗車する電車によって仕事内容やサービスにも違いがあるため、自分がどの電車の車掌になりたいかをしっかりと考えておきましょう。
なお、近年では、列車運転の自動化が進んで「運転士のみ」で走る車両が増えています。
車掌業務の一部をコンピュータが担えるようになっているため、それにともなって車掌の採用人数も減少傾向が見られます。
しかしながら、人の力でないと対応できないサービスも多く、車掌が完全に不必要になることは考えにくいです。
20代で正社員への就職・転職
車掌の求人の状況
JRや大手私鉄では、ほぼ毎年、定期的に社員採用試験が実施されています。
車内放送や安全確認装置など車両の自動化は進むものの、やはり最終的な安全確認は人の目で行わなければならないため、現段階で急激に採用人数を減らすというところはないようです。
さらに、団塊の世代の社員が続々と定年退職し経験者が不足していることから、各社は若手の育成に注力しています。
現業職として入社すると、まずは駅員として駅構内での業務からスタートし、その後は車掌、運転士とキャリアアップしていくのが一般的な流れです。
それぞれ一人前になるには時間もコストもかかるため、できるだけ早いうちから優秀な人材を育て、会社の使命を背負って動けるように期待されています。
車掌の就職先の選び方
鉄道会社の現業職を目指す場合、高卒からの就職例が多いです。
高校からの就職は、鉄道会社から学校に届く求人に応募する「指定校制」のような形が一般的となっています。
鉄道学校以外の高校には、それほど多くの求人が届くわけではないため、限られた中から志望先を決めていくことになるでしょう。
複数の鉄道会社の中から志望先を一つに絞る場合は、鉄道会社の
特徴・特色、企業の考え方などをしっかりと勉強し、自分に合ったものを選ぶ必要があります。
もちろん、担当したい路線や車両をもつ鉄道会社を選ぶのもよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
車掌の志望動機・面接
車掌は、幼い頃から鉄道や駅が大好きだったり、鉄道に関わる仕事をしたいと考えていた人が多く働いています。
決して楽な仕事ではないため、憧れの気持ちや情熱は、鉄道の仕事を目指すうえで非常に大切なものです。
しかしながら、車掌の使命は安全かつ正確に電車を運行させることです。
駅・電車を利用するお客さまをきちんと目的地に運ぶという、強い責任感や使命感が何よりも求められるため、世の中の人の役に立ちたいという気持ちを持ち、しっかりとアピールすることが大切です。
就職先はどのように探したらいい?
車掌や運転士を目指す「現業職」は、そのほとんどが高卒者で占められています。
繰り返しになりますが、高校からの就職は、鉄道会社から学校に届く求人に応募する流れが一般的であるため、自分の在籍する高校にどれだけの求人が届くかどうかが、まず大きなポイントになってくるといえるでしょう。
専門学校に関しても、高校と同様に学校へ求人を寄せるケースが中心です。
大学生の場合は、自ら鉄道会社の求人にエントリーして、採用試験を受験するやり方が中心です。
大卒者の現業職採用も年々増えつつあるものの、まだ会社によっては、大卒者は幹部候補や事務を担う「総合職・一般職」のみの採用に限定しているところも見られます。
中途採用、社会人採用を行う鉄道会社も増えていますが、定期的に採用をするケースはあまり多くなく、人員が不足したら募集をかけることが一般的です。
「車掌の求人・採用の状況」のまとめ
鉄道会社の求人は十分にあり、なかでもJRや大手私鉄では、ほぼ毎年、定期的に採用試験が実施されています。
車掌のような現業職を目指す場合には高校卒業後にすぐ就職する人が多いため、将来を見据えて進学する高校を検討するのもよいでしょう。
中途採用、社会人採用を行う鉄道会社も増えていますが、定期的に採用をするケースはあまり多くありません。