スクールカウンセラーの働き方の種類・雇用形態
スクールカウンセラーの雇用形態
主に学校など、教育現場で働くスクールカウンセラーの雇用形態は、大きく「常勤」と「非常勤」の2種類に分けられます。
常勤とは、いわゆる「フルタイム」として働く人のことをいい、勤務時間は1日8時間・週に40時間程度を基本とします。
一般企業の正社員と同じような立場で働きます。
一方、非常勤とは常勤以外の人のことを指し、一般企業ではパートや派遣社員などがあてはまります。
フルタイムで働くのではなく、1日に数時間、また週に2~3日だけの雇用となるケースが多いです。
現在のところスクールカウンセラーは、常勤よりも非常勤の求人のほうが多いことが特徴です。
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常勤のスクールカウンセラー
常勤のスクールカウンセラーの求人は、決して多くありません。
公立学校では時代が進むにつれスクールカウンセラーの設置校が徐々に増えているものの、そのほとんどは非常勤としての採用です。
その中で、常勤スクールカウンセラーを積極的に配置しているとして注目を集めているのが名古屋市です。
名古屋市教育委員会では「なごや子ども応援委員会」を組織し、常勤のスクールカウンセラー(子ども応援委員会総合援助職)を置くことで悩みや心配を抱える子どもと、その親を総合的に援助する体制を整えています。
このような取り組みは、他の自治体でも少しずつ増えるかもしれません。
昨今は非常勤スクールカウンセラーの過酷な労働実態が問題視される場面が増えており、安定した働き方ができる常勤雇用の増加が強く望まれています。
一方、私立学校では、常勤スクールカウンセラーの求人が出ることもあります。
しかし、スクールカウンセラーの配置は基本的に1つの学校に一人であるため、たいていは欠員が出る場合に募集されます。
就職・転職を希望するタイミングで、うまく常勤の求人が出るとは限らないため、「つなぎ」として非常勤で働く道を選ぶ人もいます。
非常勤のスクールカウンセラー
非常勤は、スクールカウンセラーとしての代表的な働き方です。
非常勤の募集内容はさまざまですが、週に1~2日程度、1日あたり数時間(3~5時間程度)だけ勤務するものが多いです。
給与は時給制であり、地域や経験などによって5,000円前後が相場とされています。
通勤手当は出ることが多いものの、常勤のような手厚い待遇や福利厚生(社会保険、退職金など)は適用されないことがほとんどです。
残業をしても残業手当が必ず出るとは限らず、サービス残業をしている人もいるのが実情です。
また、非常勤は1年程度の「任期付き」での採用になることが多いです。
したがって、常勤に比べると、収入面を含めて不安定な生活になりやすいことは頭に置いておいたほうがよいでしょう。
スクールカウンセラーは「臨床心理士」など専門的な資格が求められる仕事ではあるものの、よい条件の下で働ける人は限られているのが現実です。
非常勤で働く場合には、収入を増やすためにいくつかの学校を掛け持ちするか、学校以外の場所でもカウンセリング業務に携われる場所を探している人も多いです。