労働基準監督官に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
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労働基準監督官に向いている性格・適性
正義感の強い人
労働基準監督官は事業主に労働関連法令を守らせ、適正な労働環境を維持し労働者の権利を守るのが基本的な職務です。
就業条件の見直し、職場の安全を確保し労働災害を未然に防ぐなど、どうしても弱い立場になりがちな労働者に代わって、事業主を指導・監督を行います。
相談に来るのは本当に困っている人たちであり、そういった人たちを助けたいという正義感を持っている人は向いています。
心身ともにタフな人
労働基準監督官は内勤ばかりでなく、頻繁に外に出て、事業場の調査などを行います。
労働局や労働基準監督署など、勤務先に戻れば書類作成や会議、相談者対応などもあり毎日忙しく過ごします。
また寄せられる相談は基本的にネガティブなものばかりですし、事業主からは敵対視されることもあるほか、労災補償業務では実際の事故現場に出向いたり、労災に遭われた労働者やその家族とも関わり合うため、苦しみを目の当たりにします。
そのため体力的なタフさはもちろん、メンタル的な意味でもタフさは求められます。
学ぶことが好きな人
労働基準監督官はさまざまな業種や業界の人たちと関わります。
はじめて関わる業種でも、指導・監督する立場にあるため業界特有の知識や業務フローなどについて把握するほか、労働関連の法律にも精通しなければならず、法改正が行われれば迅速に確認・理解し、業務に生かさなければいけません。
そのため常に学習する姿勢が求められます。
労働基準監督官に必要なスキル・能力
コミュニケーションスキル
労働基準監督官は事業主や労働者からの聞き取り、調査結果の説明や納得しない事業主の説得、労働者からの相談など、人と接する機会が多い職種です。
必ずしも全員が協力的ではないですがそういった相手にも指導を行い、改善させなければなりません。
加えて、説明の仕方や聞き取りの際の対応など、人に合わせたコミュニケーションの取り方が重要といえます。
事務処理能力
労働基準監督官は監督業務などで頻繁に外出する機会がありますが、事務所に戻れば当然ながら報告書や文書指導のための書類作成など、多くの事務処理があります。
見聞きしてきたことの報告や指導内容を正しく分かりやすくまとめる必要がありますし、一刻も早く労働環境を改善するためには、迅速な事務処理が求められます。
公正な判断能力
労働基準監督官は労働者にとっても、事業主にとっても公平な立場を貫かなくてはいけません。
一見すると労働者のみの味方ともとらえられますが、あくまでも法令にのっとった判断が重要であり、そのためには両者の言い分を、そのまま聞き入れるわけにはいきません。
そのため自分の調査結果をもとに公平な判断をするための能力が必要といえます。
労働基準監督官に向いていないのはどんな人?
労働基準監督官に向いていない人は、「向いている人」に備わっている「必要な能力」を備えていない人といえます。
正義感がなければ困っている人を助けようとは思わないでしょうし、心身ともにタフでなければ自分が先に倒れてしまい、学ぶ姿勢がなければ仕事の面で苦労するだけでなく、自分自身の成長も望めません。
「必要な能力」に関しても同様でコミュニケーションが取れなければ正しい情報を得られませんし、事務処理が遅ければ仕事が進みません。
そして公正な判断ができなければ、労働環境の改善どころかより悪化してしまうリスクもあります。
しかし、ここで挙げたのはあくまでも一例であり、労働基準監督官に限った話でもありません。
努力次第で克服できることもありますし、実際に仕事をしてみると自分では思っていなかった能力や適性を発揮するケースもあります。
これから労働基準監督官を目指す場合、不向きな理由を考えるのは得策ではありません。
それよりも自己分析を行い、あらかじめ克服するための努力をするなど建設的な考え方をした方がよいでしょう。