音楽療法士になるための学校と費用(大学、専門学校)

音楽療法士になるための学校の種類

音楽療法士は国家資格が存在せず、「なるためには絶対にこの学校で学ばなくてはならない」という職業ではありません。

特別な学校に通わずとも、音楽療法を行うことは可能です。

しかしながら、音楽療法は心理学とも関わりの深い専門的な学問であり、素人が見よう見まねで簡単にできるものではないのも事実です。

そのため、音楽療法士を目指す人の大半は、音楽療法について学べる学校で基礎から勉強をし、そのうえで就職先を探しています。

音楽療法士になるための学校は、大きく「大学」と「専門学校」の2種類に分けることができます。

音楽療法士になるには? 資格のとり方は?

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音楽療法士になるための大学

四年制の音楽大学のなかには「音楽療法コース」や「音楽療法専攻」といったコース・専攻を置く学校があります。

それらの学校では、音楽療法に必要な知識や技能を体系的に学べるカリキュラムが用意されており、理論から実践まで幅広く習得していくことができます。

また、音楽療法士の資格として最も有名とされる「日本音楽療法学会」認定の音楽療法士資格取得に必要とされる科目が設置されている大学であれば、必要な科目を学ぶことで資格取得も目指せるようになります。

大学によって取得可能な資格の内容は異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

そのほか、海外研修が用意されていたり、医療施設などでの現場実習が充実していたりと、大学によってカリキュラムの内容には違いがあります。

音楽系の大学は、同じ私立大学であっても一般の文系学部より学費はやや高めとなり、4年間で800万円を超えることもあります。

なお、音楽大学以外の四年制大学や短期大学でも、音楽療法を専門的に学べるコースや専攻を置く学校もあります。

音楽療法士になるための専門学校

専門学校でも、音楽療法について専門的に学べるところがあります。

それは音楽療法士の養成に特化した学校もあれば、福祉や心理系の専門学校の多様なコースのなかに、音楽療法士の養成コースが設けられている学校もあります。

専門学校の場合、2年制あるいは3年制のところが多く、学校によっては独自の認定資格が取得できるところもあります。

音楽療法士として働くうえで、このような民間の資格はあまり役立たないといわれることもありますが、専門的に勉強をしたひとつの成果として取得を目指すのもよいでしょう。

日常受けることになる授業内容のほか、実習の内容や就職サポート体制なども専門学校によって異なるため、よく比較してから進学先を決めるとよいでしょう。

専門学校に通う場合の学費は、1年目は入学金や授業料、実習費、施設維持費などを併せて年間120万円程度となっており、2年目以降は同じく80万円~120万円程度となることが一般的なようです。

卒業までに、300万円前後の費用がかかると考えておくとよいでしょう。

学校によっては奨学金制度が置かれており、書類審査や面接試験などをパスすると、学費が大幅に免除された形で学校に通うことも可能です。

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音楽療法士になるためのスクール・通信講座

大学や専門学校のほか、音楽療法士を目指せる民間のスクールや、通信講座で音楽療法を学べるものもあります。

こうしたスクール・講座の場合、学ぶ期間やカリキュラム、取得が目指せる資格にはものによってだいぶ違いがありますが、大学や専門学校よりも手軽に学べるものが大半です。

学費についても、安ければ数万円程度で学べるものもあり、大学や専門学校よりも低めに設定されているため、金銭面に不安がある人はこちらを検討してもよいでしょう。

学校によっては、一定期間のスクーリングも実施されます。

ただし、数ヵ月程度で音楽療法の実践的なスキルが身につけられるとは限らないため、その点は注意が必要です。

音楽療法士の学校選びのポイントは?

いくらお金をかけて音楽療法士の学校に通っても、今のところ、それだけでは就職が難しいのが現実です。

医療・介護・福祉関連の知識もしっかりと身につけ、そのうえで音楽療法を実践できるようになれば、活躍の場を見つけやすいといわれています。

音楽療法士になるルートはさまざま考えられ、「作業療法士」や「看護師」など、別の国家資格を持つ人がプラスアルファのスキルを習得するために、音楽療法士を目指すケースも多くなっています。

しかし、これは決して音楽療法が片手間でできるというわけではありません。

音楽療法を実践するには、音楽の知識や技術、心理学、そして音楽療法の専門的なスキルなどを身につける必要があります。

将来、音楽療法士として何をしていきたいのか、どのような知識やスキルを身につけるべきかよく考えたうえで、進路を決めていったほうがよいでしょう。