航空管制官の出身大学・学部で多いものは? 必要な学歴についても解説

航空管制官は飛行機の安全な運航を支える重要な役割を担っていますが、一体どのような学部や大学の出身者が多いのでしょうか?

航空管制官の育成には、航空関連の知識や専門技術が必要とされますが、実は学部や大学の種類には制限はありません。

航空や工学系の学部出身者が多いと思われがちですが、意外にも文系や経済学部の出身者も活躍しているのです。

さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まるこの職業には、どのような出身大学・学部の人が多いのかを見てみましょう。

航空管制官に学歴は重要?

4年制大学から受験をする人が多い

航空管制官を目指す人にとって、大学選びは重要な悩みの一つです。

人事院の資料によると、航空管制官として働く人の約66%は大学卒となっています。

航空管制官になるためには航空管制官採用試験に合格する必要がありますが、受験資格としては、大学・短大・専門学校のいずれかを卒業していることが必要です。

そのため、基本的には文系・理系のどちらでも航空管制官の試験を受けることができることがわかります。

ですから、有名大学を卒業しなければならないという制約はありませんし、学歴が試験の合否に直結するわけではありません。

航空系の知識が学べる大学で勉強する

航空管制官は飛行機を誘導するために、飛行機の運航や航空システムの知識が必要なので、飛行力学や空気力学を学ぶ環境で学ぶことは役に立ちます。

そのため、航空工学や航空管理に関する専門学部や工学部に進学する人が大半です。

航空学部のある大学だけでなく、機械工学や理学の学部でも役立つ知識を得ることができます。

さらに、航空管制では高度な通信技術やレーダーシステムが使われるため、情報科学や電子工学の学部出身者も比較的多く見られます。

そのほか物理学数学地理学の学部出身者もいます。

このように航空に関する学問に特化した学部や工学部出身の人が、航空管制官として多い傾向にあります。

なお、桜美林大学には航空管制官を目指す専門のコースが設置されています。
桜美林大学 航空・マネジメント学群 航空管制コース

英語も重要な要素

しかし、実際の航空管制の業務では英語がとても重要となります。

採用試験でも英語の比重が他の科目より高いため、文系の大学に進む場合は、外国語(英語)を学べる学部や学科が役に立つといえます。

また、航空管制官として正式に配属された後も、3年ごとに英語のリスニングと会話の試験が行われます。

この試験は、航空管制官として必要な英語のスキルを確認するために行われ、もし試験に合格の基準を満たせなかった場合、航空管制官としての仕事を続けることはできません。

こうしたことから、大学だけでなく、英語の専門学校に通って試験に備える人もいるようです。

専門学校からでも航空管制官になれる?

受験資格を満たせば、専門学校を卒業して航空管制官になることも可能です。

ただし、航空管制官採用試験の基礎能力試験は国家公務員の大学卒業レベルが求められており、普通の専門学校のみでは合格は難しいと考えられます。

専門学校で学ぶ内容によっても異なりますが、航空管制官採用試験に合格するためには、試験対策のスクールに通ったり、休みの時間を使って勉強するなどの努力が必要です。

専門学校から航空管制官を目指す人は多くありませんが、航空業界に就職するためのエアライン系や外国語専門学校で学び、航空管制官を志望する人もいます。

航空管制官になるために、大学と併用して記憶力や空間把握力なども問われる試験の対策として、航空管制官向けのコースを受講する人もいるようです。

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航空管制官は文系・理系?

航空管制官の仕事は、文系や理系という分類で簡単には言い表せないものです。

航空気象や無線工学などの理数系科目と関連する部分もありますが、法令や英語といった文系科目とも関係があります。

この仕事では英語力やコミュニケーションスキルも重要であり、そのため文系出身の航空管制官が多いです。

しかし、理系出身の航空管制官も少なくありません。

理工系学部で航空や宇宙に特化した専門知識を学んでから、航空管制官になっている人も多くいます。

航空管制官として必要な知識や技術は、採用後の基礎研修で学ぶことができます。

また、配属後にも経験を積みながらスキルアップすることができます。

文系や理系に進路を限定することはさほど重要ではありません。

大切なのは、航空管制官になりたいという夢を持ち、それを実現するための努力をすることです。

どんな学部からでも航空管制官を目指せる

航空管制官になるためには、実際のところ文系や理系の区別や、特別な学部や専攻に限定されることはありません。

しかし、航空管制官の仕事は英語を使用するため、外国語学部の出身者が多い傾向があります。

実際に、学生時代に英語に親しんで英語力を向上させておくと、航空管制官の採用試験で有利になるでしょう。

ただし、英語の学習は自己努力でも可能であり、外国語学部以外の学生でも航空管制官の採用試験に合格している人はたくさんいます。

航空管制官に必要なスキルを伸ばすためには、暗記力や同時に複数のことをこなせるバランス感覚などを意識的に身につけると良いでしょう。

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「航空管制官の出身大学・学部で多いものは」のまとめ

航空管制官になるための出身大学や学部をみると、航空関連の専門学部や工学部出身者が多いです。

航空管制では飛行機の運航や航空システムの理解が必要であり、航空工学や航空管理に関する専門知識が重要となるためです。

一方で、文系などまったく違う専門分野から航空管制官になる人も少なくなく、さまざまなバックグラウンドを持った人が働いています。