航海士に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
本記事では、航海士に向いている性格や必要なスキル、反対に向いていないのはどんな人かを紹介します。
航海士に向いている性格・適性
自然が好きな人
航海士にとって船上が職場で生活の場となります。
イルカの群れが船を併走して泳いでいるのを見たり、くじらの潮吹きの音を間近で聞いたりすることができますし、水平線に沈む夕日を眺め、満天の星空を満喫できるのはこの職業ならではです。
このように自然が好きで、自然を相手に仕事がしたい人は航海士にはぴったりでしょう。
責任感が強い人
航海士が任される仕事は重要なものばかりです。
万が一操縦ミスでタンカーが座標することになれば、重大な環境汚染を引き起こすだけでなく、乗組員の命を脅かし社会的な責任を問われる事故に繋がってしまいます。
さらに船は高価な装備を備えているため、一つのミスが莫大な損害を出してしまうこともあります。
自分のミスが重大事故につながってしまうかもしれないという重圧に潰されず応えることのできる、責任感の強い人が航海士に向いているでしょう。
統制力がある人
一つの船には複数名の航海士が乗り組み、24時間体制で業務に上がります。
船員に的確に指示を出し、安全な航海を行うためには統制力と総合的な判断力が求められます。
経験が浅いうちは年長者の航海士の行動をよく観察し、コミュニケーションを円滑にしつつ統制力を培っていくことがもっとも大事なことです。
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航海士に必要なスキル・能力
健康な心身
航海士になるには、まず海技士国家資格に合格しなればなりませんが、そのためには健康状態に関わる身体的条件がとても重要視されます。
健康でなければ航海士になることはできません。
万が一長い航海中に具合が悪くなっても、すぐには医療行為を受けることができず会社としても社員の安全を守ることができません。
実際、現役の船長として乗船経験がある場合ですら、健康面に問題があると舵を握ることは許されないのが現実です。
航海士は常に自身の健康管理を怠らず、万全な状態で仕事に挑むことが必要なのです。
忍耐力
船を安全に運航するには、膨大な数の計器によって計測し監視しなくてはなりません。
当直の際は航海日誌を始めとする気象観測・船位確認・計測値を詳細に記録する忍耐力が要求されます。
集中力
気象条件も海流も極めて穏やかで近くを航海している船も見当たらず、急を要する仕事がない状態が続くこともあります。
海が穏やかなときが連続しても航海士が眠気に襲われないように、当直室には椅子は設置しないようになっており、勤務時間中は座ることができません。
たとえ何もない時間が続いたとしても、集中力を途切れさせないでいることも重要な仕事なのです。
航海士に向いていないのはどんな人?
航海士の仕事は極めて特殊な面をもっており、目的地が海外である航海に出るとその後数ヶ月間は船上での生活を余儀なくされます。
海が嫌いなのに航海士を目指す人は稀かもしれませんが、船酔いしやすい体質の人は注意が必要です。
海が荒れた場合、24時間揺れが続き、乗っている航海士は体力を大幅に消耗してしまいます。
また航海中は船から降りるわけにもいかず、目的地に到着するまで単調で忍耐の要る基本的な作業の繰り返しになるため、こうした同じことの繰り返しが苦手な人は不向きと言えるでしょう。
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航海士に向いている人・適性のまとめ
自然が好きで、自然を相手に仕事がしたい人は航海士にはぴったりです。
重圧に潰されず応えることのできる責任感の強い人や、船員に的確に指示を出すための統制力と総合的な判断力を持つ人も向いています。
また、一度出航したら病気になったからと言ってすぐに船を降りることはできませんから、常に自身の健康管理を怠らず、万全な状態で仕事に挑む姿勢も求められます。
当直の際は航海日誌を始めとする気象観測・船位確認・計測値を詳細に記録する忍耐力が必要ですし、海が穏やかな時にも有事に備えて集中力を切らさないことが大切です。
船酔いしやすい人や、同じことの繰り返しを苦痛と感じる人は航海士には向いていないと言えます。