研究者の勤務時間・休日
研究者の勤務時間
大学に勤める場合
大学で働く研究者は、年間を通して勤務スケジュールが流動的になります。
一般的には教授や准教授という役職についているため、専攻分野の学生に講義をしたり実験や調査の立ち合いをしたり卒業論文の指導をしたりする仕事をこなさなくてはなりません。
年間の授業や行事のスケジュールがあらかじめ決められているため、こうした仕事の合間を縫って自分の研究を行っています。
あらかじめ授業や会議など決められた時間は大学に出勤しなくてはなりませんが、それ以外は比較的自由に過ごすことができ、副業をしたりすることもできます。
研究所に勤める場合
理化学研究所や経済産業研究所など国立の研究所で働く研究者の場合は、規則的な勤務スケジュールで働くことが多くなります。
朝8時頃に出勤し、夕方18時頃に退勤するという一般的な公務員と同様の勤務時間で働き、土日や祝日は休みというパターンが一般的です。
民間企業に勤める場合
製薬メーカーや食品メーカーなどの民間企業で働く研究者の場合、企業ごとの勤務時間で働くことになります。
最近は大手企業を中心にフレックスタイム制を導入しているところも多く、自分の研究の進捗状況にあわせて自由な働き方ができるところも増えてきています。
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研究者の休日
大学に勤める場合
基本的には大学の開校時間に合わせて出勤し土日に休みを取ることができます。
また学生が夏休みや春休みなどの長期休暇に入れば、比較的自由に勤務時間や休日を調整できるようになり、長期休暇をとったり、フィールドワークに出かけたりと自由な使い方ができます。
研究所に勤める場合
国立の研究所は雇用環境が整っていることが多く、土日をはじめお盆や正月などには長期休暇が取得できます。
一般的な公務員と同様、働きやすい環境といえるでしょう。
ただし、学術誌への論文投稿やメディア対応も多いため、イレギュラーな仕事も多くあります。
とくに学会前や災害などの非常時などは忙しくなり、遠方の学会やシンポジウムに参加する場合は土日に出勤することもあります。
民間企業に勤める場合
民間企業で働く場合も休日は土日に設定されているのが大半です。
ただし思うような研究の成果が出ないときや、社内での発表や報告の機会が迫っているときには、深夜残業や休日出勤をしながら働くこともあります。
研究者の残業時間
研究者の残業時間は、研究の進み具合や研究テーマに大きく左右されます。
研究が佳境にある場合など、深夜まで研究室に籠もるということも珍しくありません。
また、大学で勤める場合は基本的には裁量労働制とされており、研究のため休日に出勤してもその分の給与が余分に支払われることはありません。
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研究者は忙しい? 激務?
研究者は、研究の時間を1日にどれくらいとるかによって忙しさは変わります。
大学で働く場合は、授業や会議が少なければさほど忙しくなく、研究に時間を費やすことができます。
一方、研究所や民間企業で働く場合は、多くの時間を実験や専門書の読み込み、論文の執筆に費やすため、研究漬けの毎日となるでしょう。
一般的に勤務時間は決められていますが、研究の進み具合や学会等のスケジュールにより残業が多い期間はどうしても出てきます。
研究者の休日の過ごし方
研究者の休日の過ごし方は、趣味を楽しんだり、自宅でリラックスして過ごしたりと、一般的なサラリーマンとさほど変わりません。
研究者はもともと勉強が好きで探求心が強い人が多いため、休日でも研究のことが頭から離れないという人は少なくありません。
大学で勤める場合、平日はおもに学生指導や大学運営の業務にあたり、休日は研究室や図書館にこもって研究活動をするという人もいます。