医療秘書の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説
医療秘書の業務スケジュール
医療機関で働く医療秘書の1日は、基本的にミーティングや情報の共有・収集から始まります。
午前中は秘書としての事務的な業務メインで対応し、午後からはカンファレンスや会議に出席したり、医師の学会や研究発表の補佐に時間を使ったりします。
大学病院で医師の下で働く場合には、研究活動に関連するデータの入力作業や、論文執筆に必要な資料集めを任されることもあります。
このような作業は時間がかかるものも多く、ときには通常の仕事が終わってから夜遅くまで残業をすることもあります。
また、医師が学会に出張する際に同行して、宿や交通手段の手配をしたり、資料の準備を手伝ったりすることもあり、事務系の仕事とはいえ忙しく働く人も多いです。
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大学病院医局で働く医療秘書の1日
病院勤務の医療秘書は、クリニックの院長や看護部長など医療機関における責任ある立場の人を個人的にサポートする「個人医療秘書」と、診療科や医局全体をサポートする「医局秘書」に分けられます。
どちらも内勤業務が大部分を占めますが、日によっては銀行に出かけたり、消耗品や備品の調達に出かけたりすることもあります。
以下では、大学病院医局勤務の医療秘書の1日を紹介します。
クリニックで働く医療秘書の1日
次に、中堅規模のクリニックに勤務する医療秘書の代表的な働き方の例を紹介します。
診療科が少ないクリニックでは、「医療秘書」と「医療クラーク」を兼務することもあり、医師や看護師と連携しつつ、診察室に入って患者さんと接する業務も増えてきます。
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医療秘書の勤務時間・休日
医療秘書の勤務時間
医療秘書は、規模の大きな病院や薬局などの医療関連機関で働いています。
そのため、基本的には勤めている医療機関の営業時間に合わせて勤務します。
たとえば、総合病院や大学病院に勤めるる医療秘書の場合、診察が始まる時間となる朝の8時半頃に仕事をスタートし、夕方17時半頃に勤務を終えるというのが一般的です。
もちろん、お昼には休憩時間もあります。
土日は休みとなることが多いですが、病院によっては土曜日も出勤することがあります。
基本的に残業はなく、就業時間内に仕事が終わらなければ次の日に持ち越して対応することが可能です。
ただ、学会前や医局が主催する研究会、事務作業の締日などが重なった場合には、突発的に残業をして業務にあたることもあります。
医療秘書の休日
医療機関が休みになる日曜日や祝日は、医療秘書も休みとなることが多いです。
雇用先によって状況は異なるものの、基本的には「週休1日、もしくは2日」程度の休みとなるでしょう。
なお、多くの場合、医療秘書はひとつの医療機関に何人もいるわけではありません。
とくに小規模な病院や薬局などでは、医療秘書は自分一人だけになることもあり得ます。
人員に余裕がある職場では希望の日に有給休暇をとれる可能性はありますが、交代できるような同僚がいない場合は、休みたい日に休みが取れないこともあるようです。
また、病院の開業スケジュールによっては盆や正月も休みが短く、長期休暇を取るのが難しいこともあります。
休日を重視している人は、求人情報を見る際に勤務時間や休暇について、しっかり確認しておいたほうがよいでしょう。
医療秘書の残業時間
医療秘書の仕事では、平常時はそこまで残業が多くありません。
しかし、学会が集中する時期は、医局の医師たちから振られてくる仕事量が増え、残業をして対応しなければならない場合も起こり得ます。
論文の校正、提出書類の締切、各種申込みや研究会の準備など、対外的なやり取りは待ってくれないため、就業時間を超えたとしても優先して処理しなくてはなりません。
また、1ヵ月の中でも、事務処理などの締日がある場合には、他の業務との重なり具合によって一時的に忙しくなることがあります。
とはいえ、深夜まで残って残業といったことは通常ないと考えておいてよいでしょう。
医療秘書は忙しい? 激務?
医療秘書は、医師の学会や研究発表の手伝いをすることもあります。
研究データを入力したり医学論文を検索したりするような仕事は、膨大な時間がかかることも多く、どうしても残業時間がかさみがちです。
ただ、雇用契約が「派遣社員」「パートタイマー」などの場合は、そもそも残業ができない場合もあるため、あくまでも契約条件によるものと考えてよいでしょう。
子育てや介護をしながら医療秘書として働く場合、残業の有無や残業量が家庭に大きな影響をおよぼすことがあるため、採用時によく話し合い、納得しておくことが大切です。
医療秘書の休日の過ごし方
医療秘書は医療従事者ですが、事務方の職種であり、休日に呼び出しがあるようことは基本的にはありません。
休日はきちんと休息を取ることができます。
ただし、休日に学会などの出張や院内研修、医療秘書向けの勉強会などが実施されることもあり、上司からの指示によっては、休日を返上して勉強に出かけていくこともあります。
また、世間の長期休みで医療機関が開いているときでも、医療秘書などの事務職スタッフは完全に休みとなったり、人員を減らす形で仕事を回し、交代で休みを取れたりすることもあります。
この場合でも、呼び出しなどはめったになく、休日はしっかりとプライベートな時間を確保することができると考えてよいでしょう。