ホテルスタッフの勤務時間・休日
ホテルスタッフの勤務体系の種類
ホテルは基本的に24時間、365日営業しているため、どの時間帯においてもスタッフが誰もいないということは避けなければなりません。
もちろん、ディナー営業のレストランであれば午後から夜までの勤務となるように、決まった時間帯のみでの仕事をする職種もあります。
ただし、フロントやルームサービス担当、電話のオペレーターなど、ホテルでの仕事は24時間を交代で勤務するものが多いと考えておきましょう。
ホテルの多くは日勤と夜勤の2交代制、もしくは早番・遅番・夜番の3交代制のシフトを組んでいます。
一般的にはどのシフトにも入る可能性がありますが、なかには日勤のみ・夜勤のみといったシフトの希望を聞いてくれるホテルもあるようです。
社員や契約社員、アルバイトによってどのシフトが多いかは変わってきますが、夜勤の翌日に日勤が組まれることはほとんどないでしょう。
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ホテルスタッフの勤務時間
ホテルスタッフの1日の勤務は平均すると実働7〜8時間程度ですが、仕事内容によって異なることがほとんどです。
2交代制もしくは3交代制をとっている宿泊部門のスタッフは、基本的に決められた時間帯に働くことになります。
自分の勤務が終われば次のシフトに入るスタッフに引き継ぐため、社員でなければ残業はあまり発生しません。
一方で、総支配人を始めとするマネジメント職や、仕込みや仕入れが必要となるレストランのシェフ、パティシエなどシフト制をとらない職種は、業務量によって勤務時間が変わってきます。
フロントスタッフだけでは処理できないクレームが発生したときには支配人が夜遅くまで対応することもありますし、ディナーの予約が多いときには早朝から仕込みを開始する必要が出てきます。
ホテルスタッフの休日
ホテルスタッフの休日は週休2日制が基本です。
観光を目的としたお客さまは週末に集中するため平日が休日となることが多いですが、ビジネス利用のお客さまが多いホテルでは土日の休みが取りやすくなります。
また、年末年始やゴールデンウィーク、お盆など世間が休みの時期はホテルの繁忙期ですので、スタッフが長期休暇をとるのはほぼ不可能だといえます。
そのほか、各ホテルの定めにより有給や産休、特別休暇などが取得できます。
なお、営業や広報、経理などの管理部門では、一般の会社員と同様に土日祝を休日とし、月曜日から金曜日の9時〜17時半といった時間帯で働くのが一般的です。
ただし、ホテルで季節事のイベントなどが実施される場合には、休日出勤となる場合もしばしばあるようです。
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ホテルスタッフの残業時間
ホテルスタッフは一般的な会社員と比べて残業が多いといわれています。
時給で働くアルバイトやパートであれば基本的に時間通りに退社できますが、24時間体制のフロントやホテル内レストランといった現場で働く社員の多くは、毎月数十時間の残業をこなしています。
近年はインバウンド事業が盛んなこともあり、ホテルを利用するお客さまは増えていますが、ハードなことで知られるホテル業界では人材不足が続いているため、一人当たりの業務量が増加してしまうのです。
お盆やゴールデンウィークなどの繁忙期にはさらに残業時間が増えるため、スタッフの負担は大きくなります。
最近では国を挙げた「働き方改革」に合わせ、定休日を設けるなど積極的に労働環境を整えようとするホテルも出てきています。
ホテルスタッフに夜勤はある?
ホテルは24時間体制で営業しているため、フロントや清掃といった宿泊部門のスタッフには夜勤がつきものです。
夜勤のシフトは夕方〜夜間から早朝までの勤務となることが一般的です。
勤務の合間に2時間ほど仮眠がとれますが、その間にお客さまから依頼や電話があれば対応しなければいけません。
日勤よりも拘束時間が長くなるため辛いと感じるスタッフが多い一方で、アルバイトの場合は時給が高くなったり社員であれば残業手当がついたりするため、なかには夜勤のみのシフトを希望する人もいます。
夜勤スタッフは安全面や体力面から男性のイメージが強いですが、実際には男女均等に夜勤のシフトを入れるホテルもあれば、24時間の大浴場があるため必ず女性を入れるというところもあります。
ホテルスタッフは忙しい? 激務?
華やかなイメージが強いホテルスタッフですが、実際の業務は激務だといわれます。
たとえばフロントスタッフの場合、夕方から数時間のチェックイン混雑時は目が回るほど忙しくなります。
大規模なホテルであれば1日に数百人のお客さまのチェックイン業務をこなすこともあり、職種の区別がはっきりしていないビジネスホテルであれば、クロークやドアマン、コンシェルジュなどの役割も同時に担います。
また、夜勤シフトの日はミーティングのために午後から出社して夕方に勤務を開始し、仮眠を挟みつつも早朝までフロントに立つなど、実質的には12〜16時間ほど拘束されるケースも少なくありません。
多忙な業務に加えて勤務も不規則となるため、体力と精神力の両方が求められる仕事です。
ホテルスタッフの休日の過ごし方
宿泊や飲料部門などの現場で働くホテルスタッフの休日は、平日になることもあれば土日になることもあります。
また、週休2日制でも連休はほとんどなく、日勤と夜勤を繰り返すシフトの場合、時差ボケのようになって1日寝て過ごすことも珍しくありません。
同業者以外の家族や友人との予定が合わず、プライベートの時間を思うように過ごせないという悩みをかかえる人も多いです。
一方で、長期休暇が取得できる場合、世間の人が休暇を取らない時期に休みやすいため、旅行をしたり出かけたりする際に混雑しない点はメリットかもしれません。