福祉住環境コーディネーターの需要・現状と将来性
福祉住環境コーディネーターの現状
昔の日本家屋は玄関や家の中に段差が多く、廊下や階段が狭いことやトイレやお風呂に手すりがないことが当たり前でした。
そして、公共の施設や観光地などにエレベーターやスロープ、ユニバーサルトイレがないことも決して珍しくはなく、こうした事象が改善されてきたのは近年になってからのことです。
高齢者や持病・障害のある人にとっては非常に生活しづらい環境が続いてきましたが、高齢化社会が訪れたいま、こうした環境を改善しようという取り組みが盛んになってきています。
現在では「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」という考え方が世間にも広がって、一般化しつつあります。
安心安全な暮らしができるように住宅のリフォームを手掛ける企業は急増していますし、医療や福祉の現場でも、こうした観点から問題提起やアドバイスができる人材が求められています。
福祉住環境コーディネーターはまさに現代が求める職業といえるでしょう。
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福祉住環境コーディネーターの需要
日本では、建築士など建築のプロ、そしてホームヘルパーや介護士など福祉のプロはそれぞれ存在しますが、両方の知識をあわせ持つ人はいまだ少ないのが現状です。
建築士のデザインでは入居者にうまくマッチしていなかったり、ホームヘルパーのアイデアは、現実的にリフォームする上ではうまく導入できなかったりということも少なくありませんでした。
しかし福祉住環境コーディネーターがいることで、両方の要望をうまく聞き入れ、適切な住環境を整えることができるようになりました。
今後、この職業はさらに需要が増え、リフォームや一般住宅だけでなく、公共の施設や商業施設、医療現場などでも活躍すると考えられています。
福祉住環境コーディネーターの将来性
高齢社会が進む日本では、今後、在宅医療を選択する高齢者も増えていくと予測できます。
高齢者が生活しやすい住環境を整えるために、福祉住環境コーディネーターは知識や技術を常に更新していかなくてはなりません。
医療・福祉・建築という三つの分野を繋ぎながら、より専門性の高い提案ができれば現場で重宝される人材となれるでしょう。
まだまだ知名度が高くない職業ではありますが、今後ますます活躍が期待されていることは間違いありません。
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福祉住環境コーディネーターの今後の活躍の場
福祉住環境コーディネーターは、今後さらに活躍の場が広がると考えられます。
バリアフリー関連の住宅を扱う不動産会社やリフォーム会社は、今後もメインの活躍の場となるでしょう。
また、福祉用具メーカーで開発に携わったり、福祉関連施設や医療機関の職員として働きながら、福祉住環境コーディネーターの知識・スキルをプラスアルファの知識として生かしたりする働き方も期待できます。
専門家として活躍するのはもちろんのこと、福祉系のボランティア活動で、福祉住環境コーディネーターとしての視点を役立てることもできるはずです。