フラワーコーディネーターになるには? 必要な資格はある?
フラワーコーディネーターになるまでの道のり
フラワーコーディネーターは、特定の学歴や資格を必要とする職業ではありません。
植物に関する豊富な知識や、花を美しく組み合わせることができる優れたセンスがあれば、誰でも自由に活躍することが可能です。
しかし「知識やセンスを独学で学ぶのは難しい」と考え、多くの人が高校卒業後にフラワーコーディネートを学ぶ学校に通うか、実際に花屋や園芸ショップで働いて先輩の指導を受けながら修行をしています。
専門学校では花に関する知識はもちろん、パソコンスキル、独立してからの心得など幅広く学ぶことが可能です。
また実際に働きながら学ぶ場合には、尊敬する師匠や先輩の元でアシスタントとしてキャリアをスタートさせ、一人前のフラワーコーディネーターを目指します。
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フラワーコーディネーターの資格・難易度
フラワーコーディネーターになるのに、絶対必要な資格はありません。
しかし植物を取り扱うノウハウや知識があることを示す証明として、活用されているものがいくつかあります。
代表的なものは、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会が主催している「フラワーデザイナー」の資格です。
1967年から始まり業界内で広く認知されている資格で、協会の公認スクールで学んだあと、フラワーデザイン全般に関する学科試験と実技試験に合格すると資格取得ができます。
3級から1級までグレードが分かれていて、合格率は2級と3級がほぼ100%、1級は80%ほどなので、きちんと学んでいれば難易度はそれほど高くないでしょう。
参考:公益社団法人日本フラワーデザイナー協会 フラワーデザイナー資格検定試験
また国家資格として「フラワー装飾技能士」があり、職業訓練校で学習した人たちが資格取得できます。
さらに花に関する資格以外にも、色とりどりの花を美しく組み合わせていくための色彩感覚を磨くための「色彩検定」も取得している人が多いです。
お客さまへの接客スキルを磨ける「販売士検定」や、いずれ独立開業するために「簿記」や「ビジネス会計検定試験」の勉強をする人もいます。
フラワーコーディネーターになるための学校(大学・専門学校)
フラワーコーディネーターになるための学校の種類
フラワーコーディネーターになるための学校は、民間の専門学校に通うのが一般的です。
専門学校での履修期間は1年か2年で、植物の取り扱いに関する基本的な知識から、生花を使ったコーディネートのスキル、独立してショップを開く場合の心得まで幅広く学べるのが特徴です。
一方で、フラワーコーディネーターになるには学歴も資格も必要ないため、学校に行かなくてもなれます。
そのため学校で学ばずに、花屋や園芸ショップで働き始め、先輩の指導を受けながら何年もかけて実力をつけ、活躍することも可能です。
学歴は必ずしも必要ありませんが、学校に通った方が効率的に知識やスキルが身につき、就職しやすくなる可能性が高まるでしょう。
フラワーコーディネーターになるための大学
フラワーコーディネーターになるための大学は、全国に数が多くありません。
特徴は農学、森林科学・水産学、環境科学、環境工学、バイオ・生命科学などを学ぶことで、花だけでなく、自然や環境と向き合うための知識を幅広く身につけられることです。
そのためフラワーコーディネーターだけでなく、グリーンコーディネーター、ガーデンデザイナー、造園士、測量士、研究者、環境教育指導者などさまざまな仕事を目指せます。
専門学校との違いは、幅広い学問から花について学ぶことができるので、フラワーコーディネーターとしてどのように活躍していきたいかを幅広い視点から考えられることでしょう。
ほかにも学芸員や、中学校教諭一種免許状、樹木医補、生活園芸士などの資格が目指せる学部もあります。
デメリットはフラワーコーディネーターに最短距離でなりたくても、ほかの勉強もしなければいけないことです。
学費は初年度が130万円〜141万円ほどで、フラワーコーディネーターを目指すには、「社会園芸学科」「緑地環境学科」「環境園芸学部」などの学部や専攻を選ぶ必要があります。
フラワーコーディネーターになるための専門学校
フラワーコーディネーターになるために学校進学を選ぶなら、専門学校に通うのが一般的です。
「フラワーデザイン科」「園芸デザイン科」「フラワーコーディネート科」などの名称で、園芸や植物に関して学べるコースや学科のある専門学校が全国にあります。
履修期間は1年か2年で、植物の取り扱いに関する基本的な知識から、生花を使ったコーディネートのスキルまで幅広く学べるのが特徴です。
提携しているショップや結婚式場で実習ができたり、模擬結婚式などのイベントを通じて、実践的な指導を受けられたりすることもあり、社会に出たときに即戦力となれるような経験を積むことができます。
花に関する知識だけでなく、就職して販売員として働くときや、独立してショップを経営する場合に役立つ知識を身につける機会があるのも魅力です。
接客術を学んだり、WordやExcelなどの基礎的なパソコンスキルを学んだり、簿記や会計のような事務処理のスキルを学び、社会人としての能力全般を高めます。
就職活動の際に学生の相談に乗ってサポートしてくれたり、就職先を紹介してもらえたりするのも、専門学校に通うメリットでしょう。
注意点は、どのような勉強をしたいのかに合わせて授業内容や実習内容を事前によく調べておくことがあげられます。
たとえばウエディング学科にある「ブライダルフラワー専攻」は、特別な日の花の演出方法を学べるので、結婚式のフラワーコーディネートに特化して勉強したい人にはぴったりです。
しかし一般的なフラワーデザインや園芸の知識を身につけたかった人にとっては、目的と違う内容になってしまいます。
また大学のように教養科目が少なく、最短距離でフラワーコーディネーターになるための勉強に限られてしまうこともデメリットといえます。
学費は初年度で80万円〜150万円ほどと差が大きいようです。
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フラワーコーディネーターに向いている人
フラワーコーディネーターに向いている人は、花や植物のことを大好きな人が向いています。
花を美しく長持ちさせるためのスキル、花が咲く時期やその花の歴史、花言葉を知っていなければ冠婚葬祭の際に最適な花を選ぶことができないからです。
また美しい花束を作るには、抜群の色彩感覚が欠かせないため、優れたデザインセンスを持っていることも求められます。
クライアントがお祝い事やイベントにかける想いを丁寧に聞き出し、よい演出をするためには、細やかな気配りができることも大切な素質です。
これらの能力や素質がある人が、実力を発揮して活躍のチャンスを多くつかめるでしょう。
フラワーコーディネーターのキャリアプラン・キャリアパス
フラワーコーディネーターとして一人前になるには、長い道のりが必要です。
そのため尊敬できる師匠や先輩を見つけて、弟子入りすることで実践的な勉強をする人たちもいます。
まずはアシスタントのコーディネーターとして、花の取り扱い方や組み合わせのセンスなどを学んだり、結婚式場などに一緒に会場入りして作業を手伝いながら、徐々にステップアップを目指すのです。
実力がついてきたら簡単な装花やフラワーギフトを任せてもらえるようになりますが、10年経っても半人前と考える人もいる職業ですから、常にセンスを磨き、勉強し続ける姿勢が大切でしょう。
経験を積んだ先には独立開業してさらに大きなイベントの装花を担当して腕を試したり、自分の店を持ったり、後輩を育成するためのレッスンをしたりと、たくさんのキャリアプランを描くことができます。
フラワーコーディネーターを目指せる年齢は?
フラワーコーディネーターに年齢制限はないため、何歳からでも目指すことができます。
現在活躍しているフラワーコーディネーターの人の中には、25歳前後に異業種の会社を辞めて、一念発起して目指した人もたくさんいるようです。
フラワーコーディネーターを募集する求人を見てみても、年齢制限を設けている企業はほとんどありません。
ただし10キロ以上ある重いバケツを移動させたり、大きな装花を何度も往復して会場に運びいれたりするなど、体力勝負の重労働の仕事です。
そのため記載はされていなくても、採用する店舗や会社の多くは、20代や30代半ばのスタッフを採用したいと考えています。
フラワーコーディネーターを目指すには、なるべく若くて体力に自信があるうちに目指すのがよいでしょう。
フラワーコーディネーターは高卒から目指せる?
フラワーコーディネーターは高卒から目指すことが可能です。
「専門学校に通うお金がない」という人や、「現場で実践的な知識を身につけたい」という人は、学校に行かずに花屋や園芸ショップに就職し、働きながら経験を積む道もあります。
ただし、最初から正社員として雇ってもらえることは珍しく、まずはアルバイトやパート、契約社員として就職をすることが多いようです。
アシスタントとして販売や接客をしながら、植物に関する知識を身に付けたり、先輩のコーディネートのワザを教えてもらって学びます。
仕事ぶりを認められるようになるとコーディネートを任せてもらえるようになり、やがて正社員に登用されるケースもあるでしょう。
もちろんそうなるまでに何年もかかることもありますし、下働きばかりで大事な仕事を任せてもらえないまま時間が過ぎるリスクもあるので、働く店は慎重に選ぶことが大切です。
フラワーコーディネーターは男性でもなれる?
フラワーコーディネーターは女性のイメージが強い人もいるかもしれませんが、男性でもなることができます。
若い女性に人気のある職業ですが、フラワーコーディネーターの世界は男女比が5対5ともいわれていて、多くの男性が活躍しているのです。
基本的に男女で給料や待遇に差はなく、スキルや実力次第で活躍することができます。
仕事の性質上、体力が必要なので、力があるという点では男性の方が有利に働くことができるかもしれません。
日本だけでなく、海外でも評価されている男性のフラワーコーディネーターの先輩も大勢います。
フラワーコーディネーターの求人状況・就職先の選び方
フラワーコーディネーターの就職先にはどんなところがある?
フラワーコーディネーターの就職先は、幅広くあります。
多くの人は花屋や園芸ショップなどで働いていて、業務内容は就職先によって異なるのが特徴です。
たとえばフラワーコーディネートのみを担当して花束やギフトの制作専門にすることもあれば、接客・販売や花の仕入れなど幅広い業務を担当することもあります。
企業規模も地域密着型の家族経営の小さな店舗から、全国チェーンの大きな企業までさまざまです。
また結婚式場やホテルに直接就職し、ウェディングやイベント専門の装花を担当することもできますし、ディスプレイや空間のデザインを専門に手がける会社に就職することもできます。
仕事内容が幅広いので、「結婚式のフラワーコーディネートだけを専門にやりたい」「フラワーギフトの商品をたくさん作れる花屋で働きたい」など、希望に合わせた就職先を選ぶことが大切でしょう。
将来フリーランスで活躍するために、幅広い業務内容やスキルや知識を身につけられる会社や店舗を選ぶ人もいます。
会社員として正社員で働くだけでなく、契約社員、パート・アルバイト、業務委託など雇用形態もさまざまです。
フラワーコーディネーターの求人の状況
フラワーコーディネーターの求人は多いものの、どちらかというと正社員の求人は少なく、パートやアルバイトが多い傾向にあります。
その理由はフラワーコーディネーターの仕事は忙しい時期がある程度決まっていて、注文が多いときにパートやアルバイトを雇う方が経営的には効率が良いからです。
普段は正社員だけで仕事を回して、母の日やクリスマスなどの繁忙期だけ臨時で人を増やす方が効果的なため、パート・アルバイト社員が重宝されています。
ただし求人募集を見てみると大手花屋のほか、ブライダル企業を中心に全国で正社員募集がかけられているので、探してみると希望の仕事ができる企業が見つかるかもしれません。
企業の中には未経験から応募でき、社内の研修制度が整っているため、一からフラワーコーディネーターとして経験をつめる会社もあります。
最近ではフラワーアレンジメントの人気が高まり、自宅で気軽に花を飾ったり、インターネット通販で遠方の人に花を贈るなど、利用者の幅が広がってきました。
その影響から、フラワーコーディネーターの需要は今後も高まることが予想されています。
企業に限定されずに、「フラワーコーディネーターとしての活躍の場をもっと広げたい!」という思いがある人は、独立開業するのも一つの手です。
開業には特別な資格は必要ではなく、植物を取り扱う知識やスキル、美しく花を組み合わせるセンス、顧客をつかむことができる人脈、経営のノウハウがあれば若くても独立することは可能です。
結婚式場やホテル、レストランなど定期的に案件を発注してくれる企業が周りにあるかどうかが重要なポイントになります。
また実績がなければ依頼をしてもらうのは難しいため、独立開業までに大型案件をいくつか経験しておくことが望ましいでしょう。
フラワーコーディネーターの就職先の選び方
どんな仕事をしたいかをイメージする
フラワーコーディネーターの就職先を選ぶには、「どんな仕事をしたいか」をイメージしておくことが大切です。
ひとくちにフラワーコーディネーターといっても、就職先には花屋や園芸ショップ、結婚式場、ホテル、デザイン会社などたくさんあります。
そこで「地域の人たちに愛されるお店で花の美しさを伝えたい」「結婚式のフラワーコーディネートを専門にしたい」「フラワーギフトをたくさん作りたい」など希望する仕事内容を絞ることが大切です。
たとえば結婚式場で活躍したい人は、ブライダル企業を中心に探すのがよく、空間演出に興味がある人は、デザイン会社を中心に探すのがよいかもしれません。
求人情報には「仕事内容」が掲載されているので、より興味のある仕事ができる会社や店舗を選びましょう。
研修制度の内容や、キャリアプランの具体例を参考にすると、目標とするフラワーコーディネーターに近づけるかどうかのイメージがしやすくなります。
条件面をチェックしておくと安心
またフラワーコーディネーターは繁忙期に残業することが多い仕事なので、残業時間にも注目しておくことがおすすめです。
残業手当や休日出勤手当も注目ポイントで、中には「見込み残業が給料に含まれている」会社もありますが、入社前にきちんと確認しておくと安心です。
さらにワークライフバランスを重視する人は、「休み」や「福利厚生」にも注目するとよいでしょう。
フラワーコーディネーターはイベントが重なる土日に出勤し、休みは平日に交代でとることが一般的ですが、中には完全週休二日制で土日が休みになる会社もあります。
また年間休日日数が124日の会社もあれば、112日の会社もあるので、休みの日数も確認しておきましょう。
福利厚生では、産休・育児休暇制度が整っていることも大切です。
多くの先輩社員が取得していて制度を活用しやすい会社もあるので、仕事をしながら家事や育児と両立したい人は、このような求人情報もチェックしておくこともおすすめします。
フラワーコーディネーターの志望動機・面接
フラワーコーディネーターの志望動機は「花が好き」ということだけではなく、「花を通して誰にどんな喜びを届けたいか」を意識して考えることが大切です。
フラワーコーディネーターは自分の好きな花をアレンジするのではなく、お客さまの希望に合わせて制作し、喜んでもらう必要があります。
その仕事内容を理解した上で、自分が花を通して実現したいことを、しっかり伝えられるようにしましょう。
結婚式場のフラワーコーディネートや、母の日などのフラワーギフトなど、特に力を入れたい仕事内容があれば具体的に加えると、強い志望動機になります。
また面接では、しっかりと受け答えをして、コミュニケーション能力の高さをアピールすることが大切です。
いかに上手にお客さまの希望を引き出せるかというヒアリング能力や、お互いが納得できるプランに導ける交渉術が見られています。
また第一印象をよくするために、身だしなみや服装はしっかり整えておきましょう。
フラワーコーディネーターの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?
就職先はどのように探したらいい?
フラワーコーディネーターの就職先を探す方法として、代表的なものは「リクナビ」や「マイナビ」のような求人サイトです。
総合求人サイトで調べるときは、「花業界」で絞り込むだけでなく、「ブライダル業界」も調べてみるのがおすすめです。
また花業界専門サイトもあり、たとえば「花JOB」は日本全国の花屋や生花店のアルバイトから正社員まで、幅広い就職情報がまとめられています。
フラワーコーディネーターの求人情報も見ることができるので、チェックしておくとよいでしょう。
小規模な花屋やデザイン会社では、求人サイトではなく公式サイトや店頭で求人募集していることもあるため、気になる店舗の公式サイトを確認したり、実際に足を運んでみるのもおすすめです。
専門学校やスクールでは、さまざまな花屋や企業から求人情報が届けられていたり、紹介してくれる場合もあります。
一般公開されていない求人情報に出会える可能性もあるので、活用するとよいでしょう。