ショコラティエの需要・現状と将来性

ショコラティエの現状

チョコレート菓子を専門に作る職人である「ショコラティエ」は、チョコレートの食文化が根付いているベルギーやフランスなどの海外では昔からよく知られていた職業です。

日本では戦後に洋菓子を食べる文化が少しずつ広まり始め、洋菓子全般を作る職人である「パティシエ」という職業が知られるようになりました。

さらに1980年代後半から東京都を中心にチョコレート専門店が登場し、ドラマや映画の影響もあって、近年になりようやく「ショコラティエ」という職業も認知されるようになってきています。

こうした認知度の高まりとともに、ショコラティエを目指す人も少しずつ増えてきているのが現状です。

製菓の専門学校でも、チョコレートの専門授業を取り入れたり、海外の名店への研修をサポートしたりと学ぶ体制が整ってきました。

また日本国内で活躍するショコラティエが世界的なコンクールで入賞することも増えてきており、国内のレベルもどんどん高まってきています。

ショコラティエの需要

ショコラティエの需要は、日増しに高まっているといえるでしょう。

最近はチョコレート専門店が増えているのに加え、高級チョコレートブームが巻き起こっています。

バレンタインの時期には百貨店などで大きな催事が開かれ、自分用のご褒美に、彼やパートナーにあげるチョコレートよりも高級なチョコレートを購入する女性が増えました。

有名ショコラティエが多数来店することがニュースなどのメディアでも取り上げられ、この時期限定の商品や海外の有名ブランドのチョコレートが手に入ることから、市場も盛り上がりを見せているのです。

そのため求人募集を見ても、首都圏を中心にニーズが高く、有名店でも多数募集が行われています。

ショコラティエの将来性

インターネット通販が人気に

以前はチョコレート専門店の多くが、東京や大阪などの大都市圏にしかなく、地方在住のお客さまが高級チョコレートを手に入れることが難しいという課題がありました。

しかし最近では、有名なチョコレート専門店のチョコレートをインターネット上で通信販売で買えるようになったことで、全国の人が高級チョコレートを手に入れることができるようになっています。

とくにクリスマスやバレンタインデー、ホワイトデーなどのイベント時にはたくさんのお客さまがチョコレートを購入する時期です。

販売の方法の広まりとともに、国内でのチョコレート人気がさらに高まり、ショコラティエの活躍の機会も増えることが期待されています。

チョコレートが溶けてしまう日本の夏の暑さ

近年、温暖化の影響で亜熱帯化している日本の夏の暑さは、実はチョコレートの品質管理に不向きです。

8月の最高気温が35度に達することもありますが、チョコレートは30度前後から溶けてしまう性質を持つため、常に温度管理を徹底しないと溶けてしまうリスクの方が高いのです。

フランスのパリでは、最高気温25度前後のカラッとした夏であっても、良質なチョコレートを提供できないことを理由に夏期休業とする老舗ショコラトリーも少なくありません。

そのため日本の蒸し暑い夏は、ショコラトリーにとって大きな課題です。

時期的にも閑散期になりやすいため、チョコレート以外の焼き菓子やかき氷、アイスクリーム、ドリンクなどのラインナップを提供することでリスク回避しているショコラトリーも増えています。

おいしいチョコレートを提供するための四季に合わせたアイディアも、ショコラティエとして成功するために必要でしょう。

ショコラティエの今後の活躍の場

ショコラティエの今後の活躍の場は、世界に広がっています。

多くのショコラティエは修行して一人前になると、独立開業して自分の店舗を持つことを目指す人が多いです。

国内だけでなく海外の有名店で修行をしたり、世界的なコンクールで優秀な成績をおさめるなど、キャリアが注目されるショコラティエも多数います。

現在チョコレート専門店は東京や大阪に多いですが、そのほかの地域でもオープンさせたり、実店舗を持たずにインターネットの通信販売を専門にするショコラトリーも登場しているのが現状です。

また日本ではなく、本場のフランス・パリでショコラトリーをオープンして現地で愛されているショコラティエもおり、日本のショコラティエのレベルは世界でも高く評価されています。

厳しい職人の世界ではありますが、地道な努力をすることで海外にも活躍の場を広げることができるでしょう。