アロマセラピストの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
アロマセラピストの仕事とは
アロマセラピストは、天然の植物の花や茎、根などから抽出したエッセンシャルオイル(植物性香油)を使って、アロマテラピー(芳香療法)の施術をしたりアドバイスをする仕事です。
精油の香りをかいだり肌に塗ることで、体に精油の有効成分を取り込み、心と体の不調を改善に導きます。
ヒーリング効果でリラックスしたり、ストレス解消、便秘改善、肩こりや腰痛を緩和するなど美容や健康に役立つため、現在では介護や医療、予防医学などと幅広い分野で活用されている自然療法です。
日本ではリラクゼーション目的でしか使用することができませんが、イギリスやフランスでは医療行為として認められています。
近年は雑貨店などでアロマグッズが人気を集めるなど、一般消費者の間でも香りの効果が認められてきました。
何かとストレスが多い現代社会において、香りのプロフェッショナルであるアロマセラピストは、この先も需要が増え続けるといえるでしょう。
ちなみにフランス語読みが「アロマテラピスト」、英語読みが「アロマセラピスト」となりますが、「セラピー」に「治療」のイメージを持つ人もいることから、「アロマテラピスト」を好んで使う人も多いです。
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アロマセラピストの業務の内容
アロマトリートメント
アロマセラピストの中で最もポピュラーといえるのが、アロマトリートメントの仕事です。
精油はその種類によって香りや成分が異なるので、リラックス効果や不眠、冷え性、肌荒れ、食欲不振改善などその効用も異なります。
そのためお客さまの心や身体の悩みや希望に合わせて精油を選ぶことも、アロマセラピストの大切な役割です。
施術内容は体の凝りをほぐすリラクゼーション、リンパの流れをよくして脚やせや小顔効果を目指す美容、妊産婦ケアなど、サロンによってさまざまなアプローチ方法があります。
アロマの専門知識だけでなく、美容やリラクゼーション、サロンに合わせたトリートメント技術も必要です。
カウンセリング
アロマセラピストにとって、カウンセリングも大切な仕事といえます。
サロンやお店を訪れるお客さまは、何かしらの悩みを抱えていることほとんどです。
そのため原因を改善する最適なアロマを選ぶためにも、丁寧なヒアリングが欠かせません。
サロンでは希望や施術内容に合わせてアロマを選びますが、細かくヒアリングをすることで、効果的なトリートメントを施すことが可能です。
またショップではアロマオイルを初めて見るお客さまでも、身近にアロマオイルを活用できるようなお手伝いをしていきます。
300種類以上あるともいわれるアロマオイルの中から使いやすいものを選ぶアドバイスをしたり、ライフスタイルに合わせた活用方法や注意点などを伝えることも、香りのプロフェッショナルの役割です。
アロマセラピストの役割
アロマセラピストは、ストレス社会といわれる現代において、美と健康をサポートする大きな役割を担っています。
植物の有効成分を凝縮した精油を生かして、心や身体のトラブルを改善し、自然治癒力を高めるお手伝いができる仕事です。
美容や健康分野のみならず、リラクゼーション、スポーツ、予防医学、介護、医療現場などでアロマテラピーが活用されています。
特に病院などの医療現場や福祉の現場では、西洋医学だけでは補えない「癒し」の分野を、医師と協力してアロマセラピストが患者さんに提供することが可能です。
まだ一般的ではありませんが、今後需要が高まることが予想されています。
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アロマセラピストの勤務先の種類・企業
アロマ専門ショップ
アロマ専門ショップでは、店で取り扱うエッセンシャルオイルやアロマグッズについて、おすすめの商品を紹介したり、使い方のアドバイスを行います。
施術よりも商品知識を習得し、人によって異なる好みや悩みに応じた商品選びや使い方のアドバイスを行うことが求められるため、カウンセリング的なスキルが必要な職場です。
美容サロン、アロマトリートメントサロン
美容サロンやアロマトリートメントサロンでは、実際にお客さまの顔や身体、手、足などに施術を行います。
アロマテラピー関連の知識に加え、エステティックに近いマッサージやトリートメント技術を習得した人が勤務可能です。
医療関係施設など
マッサージや鍼などの治療院、心療内科などの医療関係施設では、待合室や施術室にリラックス効果のあるアロマを使うなど、アロマテラピーを取り入れるところが増えています。
医療機関では患者さんに触れる施術はできないため、アロマセラピストはアドバイザーとして専門分野を発揮することになる点に注意が必要です。
アロマスクール
民間のアロマセラピスト関連の資格を取得し、ショップや施設で経験を積んだ人は、アロマスクールの講師として活躍することもできます。
精油の専門知識や安全にアロマテラピーを楽しむ方法だけでなく、解剖生理学や皮膚科学、メンタルヘルスなど幅広い知識を伝えて、後続のアロマセラピストを育てる仕事です。
アロマセラピストの仕事の流れ
アロマセラピストの仕事の流れは、働き方によって違いが出てきます。
働き方を大きくまとめると「企業や店舗に所属するアロマセラピスト」と、独立・開業する「フリーランスのアロマセラピスト」の2つになるので、それぞれの仕事の流れについて見ていきましょう。
企業や店舗に所属するアロマセラピスト
アロマ専門ショップや美容サロン、アロマトリートメントサロンなどの企業や店舗に所属する場合は、働く場所や店舗に合わせて接客や施術をすることになります。
たとえばアロマ専門店で働くアロマセラピストは、店舗の営業時間が長いため、シフト制で働くことが多いです。
シフトの時間に合わせて出勤し、予約に合わせてお客さまのカウンセリングを行います。
カウンセリングでは丁寧にヒアリングしながら、香りの好みや悩みを聞き効果的なアロマを調合してトリートメントをすることが必要です。
予約が入っていない時間には来店したお客さまの対応をして、閉店後に店内の掃除やミーティングを行い、仕事が終了となります。
フリーランスのアロマセラピスト
アロマセラピストは、フリーランスとして独立・開業して活躍することも可能です。
個人でアロマサロンを開いて顧客を施術したり、企業からの派遣でアロマテラピーのイベントを実施したりとさまざまな働き方を選ぶことができるでしょう。
また経験を積んでから、アロマスクールで後続のアロマセラピストを育てる講師として働くことも可能です。
自らワークショップやセミナー、講演活動を開催して新しい仕事を作っていくような人もいるので、アロマの知識やトリートメント技術を活かしていろいろな働き方ができるでしょう。
アロマセラピストと関連した職業
アロマセラピストとエステティシャンの違い
アロマセラピストと関連した職業に、エステティシャンがあげられます。
エステティシャンは美顏術、メイクアップ、脱毛、痩身法などで肌や体を美しくするためのエステティックの施術を行う人のことです。
一方アロマセラピストは、天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルを使って、心や体を癒すアロマテラピー(芳香療法)を行う人を指します。
そのためアロマオイルの知識や技術を使っているかいないかで、大きく異なるといえるでしょう。
ただし、どちらも日本では公式な資格がなく、健康と美にアプローチする施術を行っているため、明確な線引きができなくなっています。
アロマセラピストの資格を持った人が「エステティシャン」の肩書きだったり、エステティシャンの資格を持った人が「アロマセラピスト」の肩書きということも少なくありません。
エステティシャンの仕事
アロマセラピストとエステティシャンの違い
アロマセラピストとリフレクソロジストの違い
リフレクソロジストは、リフレクソロジーの反射療法を施術する人のことです。
足の裏や手のひらのチャート(反射区)というツボのような部分を刺激することにより、自然治癒力を高め、血行、新陳代謝を促します。
資格は国家資格はないため、認定団体の民間資格を取得する人が多いです。
どちらも自然治癒力を促し心身のバランスを整えることが期待できますが、アロマセラピストはアロマを使うこと、リフレクソロジストは反射療法を使うことに違いがあります。