造園施工管理技士の資格
造園施工管理技士の資格とは
造園施工管理技士は国土交通省管轄の国家資格で、日本にいくつかある「施工管理技士」といわれる種類の資格の一つです。
さらに造園施工管理技士の資格は「1級」と「2級」の2種類に分かれており、それぞれ携われる業務範囲や受験資格などが異なっています。
造園の仕事に携わるうえで、このような資格が絶対に必要というわけではありません。
しかし、仕事の幅を広げたり、昇進して管理職を目指していくうえでは必要不可欠な資格になっているといえます。
それぞれの資格の内容について見ていきましょう。
20代で正社員への就職・転職
2級造園施工管理技士について
役割
2級造園施工管理技士は、施工計画や資材調達、安全管理など、造園工事の責任者としての役割を担います。
2級造園施工管理技士の資格を持っている人は、建設業法に定められた営業所(一般建設業の許可を受けた建設業者)における「専任技術者」および工事現場における「主任技術者」となることが認められます。
受験資格
大学、専門学校「高度専門士」の指定学科(※)卒業者は1年以上、指定学科以外の卒業者は1年6ヵ月以上の実務経験が必要になります。
短期大学、高等専門学校、専門学校「専門士」の指定学科卒業者は2年以上、指定学科以外の卒業者は3年以上の実務経験が必要になります。
高校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」以外)の指定学科卒業者は3年以上、指定学科以外の卒業者は4年6ヵ月以上必要になります。
その他では8年以上の実務経験が求められます。
1級造園施工管理技士について
役割
1級造園施工管理技士も、造園工事の責任者として現場を指揮監督していく役割を担います。
さらに、1級造園施工管理技士の資格があると、営業所ごとに置かなければならない「専任技術者」になることができ、さらに工事現場ごとに設置が義務付けられる「主任技術者」または「監理技術者」となることが認められています。
公共の大規模な造園工事では、監理技術者として1級造園施工管理技士の配置が義務づけられています。
受験資格
大学、専門学校「高度専門士」の指定学科(※)卒業者は3年以上、指定学科以外の卒業者は4年6ヵ月以上の実務経験が必要になります。
短期大学、高等専門学校、専門学校「専門士」の指定学科卒業者は5年以上、指定学科以外の卒業者は7年6ヵ月以上の実務経験が必要になります。
高校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」以外)の指定学科卒業者は10年以上、指定学科以外の卒業者は11年6ヵ月以上必要になります。
中卒でも受験は可能ですが、その場合は15年以上の実務経験が求められます。
20代で正社員への就職・転職
試験内容について
造園施工管理技士の国家試験は、1級も2級も学科試験と実地試験で成り立っています。
試験の流れは異なり、1級は学科試験が合格した人のみ、後日、実地試験を受験することになります。
一方、2級の場合は学科試験と実地試験が同日に実施されます。
試験内容は、学科では造園の歴史や工事方法、品質管理基準について、実地では技術の記述試験と論文作成となり、1級のほうが難易度は高いとされています。