溶接工の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

溶接工の仕事とは

溶接とは、複数の部材の接合部に熱や圧力などを加え、一つの部材に加工することです。

溶接工は、電気の熱や火の熱を使って高温で溶かしたり、機械などを使ってプレスしたりすることで部品を加工します。

そのほか、「ろう接」と呼ばれる金属や合板を使って材料を加工する方法もあります。

ものを溶かしてくっつけるという溶接は、一見すると単調な作業のように思えるかもしれませんが、十分な強度があって見た目も美しい溶接加工をするためには非常に高い技術が必要とされます。

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溶接工の業務の内容

「手溶接」と「ロボット溶接」

溶接工の仕事は幅広く、担当する業務や溶接の手法によって分類することができます。

まずは「手溶接」と「ロボット溶接」です。

「手溶接」はその名の通り溶接工が手作業で火や電気を使って溶接を行うことです。

一方、「ロボット溶接」はある程度の作業をロボットに任せて細かい加工や仕上げのみを人間が行っており、機械に関する知識やオペレーターとしての技術が重要になります。

ロボット溶接機の導入には資金が必要となるため、大手企業を中心に活用されています。

大型の工場でロボット溶接のみを行っている溶接工もいれば、地方の町工場で手溶接のみを行っている溶接工もおり、働き方には大きな違いがあります。

「ガス溶接」と「アーク溶接」

溶接の際にどのようなエネルギーを用いるかによっても、仕事や資格の種類が異なります。

燃焼ガスを使って高温の炎で溶接する場合は「ガス溶接」の資格を持つガス溶接技能者で、電気を使って溶接をする場合は「アーク溶接」の資格を持つアーク溶接作業者です。

この他にも「ステンレス鋼溶接」「チタン溶接」「プラスチック溶接」「銀ろう付」「すみ肉溶接」「基礎杭溶接」「石油工業溶接」などの専門資格があり、溶接工によって専門にしている分野があります。

溶接工の役割

溶接の技術はあらゆる製品を加工する際に欠かせない技術です。

ヨーロッパでは紀元前3000年頃の青銅器から、日本では弥生時代の銅鐸から溶接の跡があることが確認されているほどの伝統的な技術です。

溶接工には、こうした伝統的な技術の後継者としての役割もあります。

また現代社会では、建物、自動車、家具、貴金属、時計などさまざまな製品の製造で溶接が行われており、溶接工なくては現在の近代的な生活は成り立たないといってもよいでしょう。

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溶接工の勤務先の種類

溶接工のおもな就職先は、建設会社自動車メーカー、あるいはその子会社です。

溶接工の仕事は、基本的には工場や建築現場での作業となりますが、ときには水中や高層ビルで溶接を行うこともあります。

海や川、ダムなどで、波力発電プラントや海上空港などを建築する際に水中に潜り、水中専用の道具を使って溶接します。

この仕事には「潜水士」の資格も必要で、溶接の技術とダイビングの技術の両方がなければ水中溶接をすることはできません。

建設途中の高層ビルの現場での溶接をする場合も、不安定な場所で迅速に作業を終えなければいけないため、高い技術力が求められます。

どちらも溶接工の中でもトップクラスの難しさを伴いますが、その分給料は高く、やりがいも大きいようです。

溶接工の仕事の流れ

溶接をするためには、まずは材料をどのように加工するのか設計を考えなくてはなりません。

どのくらいのサイズの製品を扱うのかによって必要な鋼材(金属の材料)の種類や量が決まります。

溶接工は図面を見ながら、必要な分だけ金属専用のカッターや切断機などの工具を使ってカットします。

カットした後は、鋼材をハンマーで叩いたり曲げたりしながら形を整えます。

この鋼材に熱や電気、圧力などを加えて溶かすことで、材料と材料を繋ぐ役割をさせ、新たな製品を作ることができます。

また、細かい作業としては、溶接の際に付着した屑を取る作業や、塗装をして色を調整する作業などもあります。