塗装工の現状と将来性

リフォーム事業の可能性

昔の日本は、結婚して子どもができると「いずれはマイホームを」と考える人が非常に多く、一家の大黒柱である父親が40代になる頃に新築の一軒家を建てる家庭が珍しくありませんでした。

こうした新築工事が始まると地元の建築業者から塗装業者に発注が入り、塗装工が現場に出向いて外壁や内装の塗装を担当するというのが典型的な発注のパターンだったのです。

しかし、近年では地方の人口減少や空き家の増加問題が取り沙汰されるようになり、一軒家の新築工事は圧倒的に減少しています。

その代わりに、中古住宅や古民家に手を入れて快適に暮らせるようにする「リフォーム」や「リノベーション」に関心を持つ人が増えているので、塗装工にとってはこうした分野で実績を築き信頼を得ることが業界に生き残るための重要なカギとなるでしょう。

復興工事や修繕工事の現状

この十年間で、日本は東日本大震災と熊本地震という大きな災害を経験しました。

どちらの地域でもたくさんの建物が倒壊し、今もなお少しずつ復旧の工事が進められているところです。

ビルや病院などの建物はもちろん、トンネルや橋なども新たに建設されているので、こうした工事に伴う塗装の発注は増えているようです。

また、高度成長期に建設された大型建造物の補修・補強が必要なタイミングにもなっているので、しばらくは需要が高い状態が続く見込みです。

人の手が必要な業界

機械化が進む現代社会において、塗装作業も少しずつロボットによって行われるようになっています。

大規模な工場では部品への塗装がロボットに任されており、安全かつスピーディーかつ正確な作業ができることが大きなメリットとなっているようです。

しかし、建物の塗装は細かい作業も多いことから、昔と変わらずに、気象条件を確かめながら職人の手で一つひとつ丁寧に行われています。

ムラのない仕上がりになっているかどうかは自分の目や手の感覚で確かめなければわからないので、今後も全ての作業が機械に取って代わられるということは考えにくいでしょう。

塗装工はこれからの時代にも変わらず必要とされる職業です。