育児セラピストとは
子育ての正しい知識を持つ専門家
育児セラピストは、子どもを育てるために必要な幅広い知識を持つ「育児の専門家」のことをいいます。
子どもの引きこもり、不登校、ニートといった社会問題が露わになり、子育てが難しくなっているといわれる現代の日本。こうした問題の多くは、乳幼児期や児童期の親子関係に原因があるといわれています。
しかし、いくら子どもをきちんと育てたいと思っても、「どのように子どもを育てればいいのかわからない」「子育てに自信がない」と考える人が増えているのも事実です。
そこで、育児についてきちんと学び、その知識を生かして活躍するために「育児セラピスト」という資格が誕生しています。
育児セラピストは、直接的に自分の子どもを育てる親はもちろんのこと、保育士や看護師、助産師、そのほか子育て支援にかかわる仕事に就いている人などにも役立つ資格となっています。
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育児セラピストになるには
育児セラピストとして活躍するには、「一般社団法人 日本アタッチメント育児協会」が認定する育児セラピストの資格を取得するとよいでしょう。
育児セラピスト資格は、「育児セラピスト認定講座」を受講することで取得が可能です。
育児セラピスト認定講座は、「前期課程」と「後期課程」に分かれており、まず前期課程では心理学における「アタッチメント理論」を軸に、発達心理学を学びます。
そのほか、ベビーマッサージをはじめ、子どもとの触れ合い方、心の癒やしに関するワークを体験します。
後期課程に進むと、いよいよ指導者の立場としての「育児セラピスト」資格取得を目指すことができます。
そこでは、前期課程で学んだ内容よりも幅広い知識(夫婦関係、家族の成り立ち、コミュニケーション)を、社会学、医学、心理学といった分野から勉強します。
さらに、カウンセリングスキルや対人援助スキル、子育て支援の現場で必要な子育てイベントや勉強会などの企画、運営についても学びます。
前期課程は自身の子育てに生かしたいと考える人の受講が中心、そして、育児セラピストとして他人に指導できる立場を目指す場合には後期課程に進む人が多くなっているようです。
育児セラピストの活躍の場
育児セラピストは、ベビーマッサージをはじめとする親子教室、おけいこ教室の先生として活躍するケースが多いようです。
そのほか、医師や助産師、看護師といった医療関係の仕事、乳幼児と深く関わる保育士、さらには臨床心理士、心理カウンセラー、小中学校の先生など、医療・福祉・教育といった多様な分野で、育児セラピストとしての知識を生かすことができます。