水泳選手の給料・年収・待遇

水泳選手の収入の仕組み

水泳選手の場合、社員選手となるか、プロ選手となるかによって収入の仕組みが変わります。

社員選手の場合は、企業に就職しているため、お給料をもらいます。

そのほか、活動費や遠征などを会社に負担してもらいながら、大きな大会で活躍した場合には臨時のボーナスが出ることもあります。

プロ選手の場合は、スポンサー企業との契約金、イベントなどの出演料、レースによって得た賞金が収入です。

ただし社員選手と違い、得た収入から活動費や遠征などを賄っていくことになります。

また、社員選手の場合は引退後に会社員として残れることもありますが、プロ選手の場合はそういう道はありません。

もちろん、スポンサー企業と選手ではなく、サプライヤー、アドバイザーなどの契約を結べる可能性はありますが、いずれにしても世界的に賞賛されるレベルの結果を残した選手でもない限りは難しいです。

水泳選手の平均年収・収入

社員選手の収入

日本のトップ選手は、大学を卒業するとたいてい企業に就職します。

会社では、仕事を免除され、社員選手として競技生活に専念できます。

給料は、大学卒の一般社員と同じ程度です。就職1年目で200万〜300万円が相場です。

それでも普段の活動費や遠征費などを負担してもらえますので、選手としては恵まれています。

それに加えて、強化選手に指定されれば強化費がもらえますし、オリンピックなど大きな大会で活躍すれば、臨時ボーナスも手にできます。

水泳選手として活躍すれば、同世代の社員よりも収入は多くなるでしょう。

水泳選手のトップ選手の年収

プロとして活躍した北島康介さん

アテネ五輪、北京五輪で金メダルを2個ずつ獲得した平泳ぎの北島康介さんは、スポンサーと契約を結び、その契約金で競技生活を送るプロ選手となりました。

アテネ五輪後当時には、コカ・コーラ1社だけでも、1年に1億円以上の契約を結んでいると報道されていました。

コカ・コーラのCMやイベントに出演したり、ロゴの入った服を着たりしてPR活動を行いながら、合宿費や遠征費など競技生活にかかる費用をまかなっていたことになります。

日本でプロスイマーは萩野公介選手だけ

水泳選手でも、北島さんほどの実力と国民的人気があれば、スポンサーと契約を結び、プロとして選手活動を送ることも可能です。

その後、リオデジャネイロ五輪の男子400m個人メドレーで金メダルを獲得した萩野公介選手も、プロスイマーとしての道を歩み始めました。

ただし日本の水泳選手で、過去にスポンサーと契約して競技生活を送ったのは、この2人だけです。(※2020年現在)

萩野公介選手の永遠のライバル・瀬戸大也選手は大学卒業後に全日空に所属契約を交わしましたが、肖像権については水泳連盟に残すという形で本人いわく「セミプロ」となりました。

水泳選手の待遇の特徴

賞金レース

競泳にも、世界各地で行われる「ワールドカップ」という賞金レースがあります。

シリーズを転戦して総合優勝すると約1000万円、2位で約500万円、3位で300万円もらえますが、レースごとの賞金は1位になっても約15万円です。

賞金レースに出場していくらかの賞金を稼いでも、競技活動には、その何倍もの費用がかかります。

ふだんの生活費に加えて、レースに参加するための遠征費、コーチやトレーナーを雇う費用、プールの使用料などです。

世界を見ても、水泳だけで生活する選手は、やはり高い実力と国民的な人気を兼ね備えたごくごく一部の選手だけです。

選手会の歴史も浅い

ハンガリーの競泳選手でリオデジャネイロ五輪女子200m個人メドレー、400m個人メドレー、100m背泳ぎで金メダルを獲得したホッスーカティンカ選手は、2017年に「世界プロスイマー協会」を発足しました。

この協会は、国際水泳連盟とプロスイマーが競技のルールなどについて議論をしたり、競技者側が意見する機会を持てるようにすべきだという考えから設立されたものです。

萩野公介選手など30人ほどのプロスイマーが名を連ねました。

しかし、発足からまだ年月が浅く、これからの組織です。

今後、引退後のキャリア形成や、プロ野球の選手会などが用意している年金制度といったものを充実させていくかどうかも不透明です。

現役生活中は、企業選手には企業の支えがあり、プロスイマーもスポンサーとの契約金がありますが、引退後のキャリアについては自ら切り開かなくてはならないと考えておいたほうがよいでしょう。