バスケットボール選手の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「バスケットボール選手」とは

男子はbjリーグやNBL、女子はWJBLの所属チームとプロ契約を結び、試合に出る。
プロバスケットボール選手とは、男子なら「日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)」か、2013年にスタートする「ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)=旧JBL」、女子なら「バスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)」に所属するチームと、プロ契約を結ぶ選手のことです。
仕事の基本は、各リーグの公式戦や各種大会に出場することです。
それ以外にも、チーム練習への参加やファンサービスが重要な仕事となります。
年俸(給料)は、前シーズンのチーム成績やその選手の活躍度などによって決まります。
しかし、野球やサッカーに人気面で劣る日本のバスケットボールの場合、年俸(給料)も、野球やサッカーのプロ選手と比べて全体的に低いのが現状です。
「バスケットボール選手」の仕事紹介
バスケットボール選手の仕事内容
バスケットボールのプロ
バスケットボール選手とは、男子なら「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)」、女子なら「バスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)」に所属するチームと、プロ契約を結ぶ選手のことを言います。
各リーグのシーズンは、毎年9月から10月頃に開始し、翌年の3月から4月頃まで行われます。
試合は週末が中心となりますが、平日はチーム練習が行われ、チームのスケジュールに沿って参加します。
シーズンオフはプレーオフ終了後から約1ヵ月間で、この間に契約更改が行われます。
その後5月から6月にかけて自主トレーニングを開始し、7月頃からチーム練習をし、次のシーズンに備えます。
日本代表に選出されると、国際大会にも出場します。
バスケットボール選手になるには
スカウト・またはトライアウト
プロ選手になるには、まず、高校や大学の大きな大会で活躍することです。
プロチームの目に止まれば、高校、大学を卒業後、プロ契約を結んでもらえる可能性があります。
背の高い選手は目に止まりやすいですが、もちろんそれだけではなく、スピードやスキルも重要視されるため、在学中によいプレーをして評価される必要があります。
また、入団希望者のための合同トライアウトも実施されています。
3度の選考が行われ、最終的に合格するとドラフト指名の対象選手になれます。
合同トライアウトには16歳から参加できるため、高校、大学時代に無名の選手でも、合同トライウトに参加することでプロ選手への道が開かれています。
各チームで独自のトライアウトが実施されることもあり、希望チームのトライアウトに挑戦することも可能です。
バスケットボール選手の給料・年収
年俸制で支払われる
プロバスケットボール選手の給料の仕組みは、基本的に「年俸制」です。
1年間に支払われる総額を契約によって決め、その年俸を12で割った額が、月ごとに支払われます。
年俸は、契約更改により前年シーズンのその選手の活躍度や人気度、過去の実績、チームの成績などによって決まるため、選手によって大きく差があります。
実力次第で年俸は大きく跳ね上がるため、これを励みに練習・プレーに打ち込んでいる選手も少なくありません。
バスケットボール選手の現状と将来性・今後の見通し
バスケットボールの人気を高める
バスケットボールは、世界的に見るとトップクラスの人気競技です。
日本でも600万人近いプレイヤーがいるといわれ、今後ますます人気が高まることが期待されています。
2016年に男子のプロバスケットボールであるBリーグがスタートしました。
女子のプロバスケットボールリーグは今のところありませんが、世界的にはプロ化の流れがあり、今後日本でもバスケットボールがよりメジャーなスポーツとして認知されていくでしょう。
プロバスケットボール界が野球やサッカーのように人々に親しまれるよう、様々な努力と工夫が求められます。
バスケットボール選手の就職先・活躍の場
プロバスケットチームに所属する
プロバスケットボール選手と呼ばれる人は、基本的にはトライアウトと呼ばれるプロテストを受けて合格した人がチームに所属することができ、基本的には1年ごとに契約が更新されます。
このほか、実業団に所属する選手もいます。
実業団とは、企業に所属する社員で構成されたチームのことで、企業に所属しながらバスケットボールで成績を上げることが求められます。
バスケットボールで有名な実業団は、男子では「日本無線」「三井住友銀行」「黒田電気大阪」、女子では「丸紅」「鶴屋百貨店」などがあります。
バスケットボール選手の1日
平日はチーム練習、実業団選手は午前は出勤
バスケットボール選手の1日は、試合の日と練習の日で大きく異なります。
練習の日はプロ選手であればチーム練習が3時間程度あり、それ以外の時間は自主トレーニングなどに当てられます。
一方で、実業団チームの選手は午前中は会社に出勤し、午後からチーム練習となります。
<試合日のバスケットボール選手の1日>
7:30 当日の試合に関するミーティング
12:30 チームの体育館で戦術の確認練習
15:30 夜の試合に備えて軽食
16:00 試合会場へ向かい、試合前の練習
18:00 試合開始
20:00 試合後の取材対応
20:30 試合会場から寮へ戻る
<練習日のバスケットボール選手の1日>
9:00 午前中は会社で勤務
14:00 昼食後、週末の試合に備えてチーム練習
17:00 ウエートトレーニングなどの個人練習
18:00 ストレッチ、マッサージなどの体のケア
21:00 練習ノートを付ける
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バスケットボール選手のやりがい、楽しさ
実力をつけ勝利に貢献すること
プロのバスケットボール選手としては、まず、自分に与えられた役割を着実にこなすことが大切です。
新人選手の場合、プロに入ってすぐに活躍できる人はほんの一握りです。
練習で体や心を毎日鍛える一方で、トップ選手たちのプレーを盗み吸収することで、少しずつトップ選手たちのプレーについていけるようになります。
チームの中で自分の役割をしっかりと果たすプレーができること、そしてチームの勝利に貢献することが、バスケットボール選手にとって最大の喜びといえます。
バスケットボール選手のつらいこと、大変なこと
少人数制であるがゆえの苦労
バスケットボールは、試合に出るのが1チーム5人と少ないため、プロチームでも選手数は12人ほどです。
それだけプロチームに入団するのも狭き門となります。
またケガや故障で長期離脱すれば、ただでさえ少ない人数のため、チーム運営にも大きく支障が出ます。
そのため調子が悪かったり、実力が伸びなかったりすれば、解雇の対象になりやすいのです。
チームは、育成選手以外はすべて即戦力を求めているため、即戦力として活躍できなければ解雇されるという危機感をもって試合に臨まなくてはなりません。
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バスケットボール選手に向いている人・適性
プロ意識をもって努力できる人
他のスポーツにも言えますが、プロの世界は実力本位です。
特にバスケットボールは接触プレーもある激しいスポーツですから、故障やケガも少なくありません。
プロとして長く活躍するためには、心・技・体の全てにおいて努力し続ける根気と向上心が必要です。
バスケットボールの才能や体格に恵まれていることはもちろんですが、それに甘んじることなく、日々コツコツと努力をし続けられる人こそがプロバスケットボール選手にふさわしいでしょう。
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バスケットボール選手の雇用形態・働き方
引退後そのまま企業で働く人も
バスケットボール選手は、毎年契約更改で所属チームとの契約を行います。
そのため一年ごとの契約更新となり、もし実力不足などで契約が打ち切られれば、10代でも現役を引退せざるを得ない一方、30代半ばまで第一線で活躍する人もいます。
特定の企業に所属していたり、故人でスポンサー契約を結んでいたりした場合は、引退後もそのまま企業に残り、仕事をすることもあります。
嘱託契約の選手の場合、現役を引退すれば、その企業との契約も切れるため、転職活動をするのが一般的です。
バスケットボール選手の勤務時間・休日・生活
試合日と練習日
各リーグのシーズン中は、週休1日というチームが多いようです。
チームによって異なりますが月曜日か火曜日が休みで、金曜日までの平日がチーム練習日、そして土曜・日曜が試合という具合です。
試合がある日は、たいてい金曜に試合会場に設定された都市へ移動して、土曜に練習、日曜の試合後、チーム全員でホームに共に帰って来るのが一般的な流れです。
チーム練習をする日は、たいてい午後から練習が行われます。
社員選手は会社の仕事を午前中に終え、その後練習に参加します。
バスケットボール選手の求人・就職状況・需要
求人は少なく狭き門
2016年に「bjリーグ」と「ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)」が統合され、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)」が発足しました。
Bリーグでは2部制を採用しており、B1リーグ、B2リーグともに現在18チームが参加していますが、まだ始まったばかりの新しいプロリーグで、野球やサッカーなどに比べ知名度が低く、人気も発展途上です。
バスケットボールは1チーム5人と選手数が少ないこともあり、現在求人は非常に少なく、プロになれるのはごく限られた一部の人のみです。