騎手の年収・賞金はどれくらい?

騎手の収入の仕組み

中央競馬の騎手の収入の仕組み

競馬は、レースごとに賞金が設けられています。

騎手は、このレースによって得られた賞金を馬主や調教師らと分けたものが収入になります。

たとえば、外国からの招待馬も出走する「ジャパンカップ」は、2019年度の場合、1着賞金が3億円でした。

また、2着が1億2000万円、3着が7500万円、4着が4500万円、5着が3000万円です。

賞金総額5億7000万円は、世界中で開催されている競馬レースの中でも8番目という高さです。

また、春と秋に開催される天皇賞の賞金総額は、2億8400万円です。

さらに、菊花賞が2億2800万円、有馬記念が5億7000万円など、中央競馬会(JRA)の主催するG1レースになると、賞金総額が2億円を超えます。

賞金は5位以内に与えられ、獲得した賞金は馬主と調教師、騎手、厩務員で分けます。

取り分は、馬主が約80%、調教師が約10%、騎手と厩務員が約5%ずつ(障害レースの騎手は約7%)となっています。

ジャパンカップで優勝すると、1着賞金3億円のうち、騎手は5%の1500万円を受け取ることになります。

こうした賞金のほかに、レースに騎乗したことによって得られる騎乗手当てや、調教を行うことで得られる調教手当てなどの合計が騎手の収入となります。

地方競馬の騎手の収入の仕組み

これに対して、地方競馬の場合、賞金総額はかなり低くなります。

重賞レースの川崎記念(川崎競馬場)で、1着賞金が6000万円です。以下、2着が2100万円、3着が1200万円、4着は600万円、5着が300万円で、賞金総額は1億200万円です。

地方競馬では、賞金総額が1億円を超える重賞レースは限られ、賞金総額が数百万円、数十万円というレースもあります。

1着賞金が15万円前後というレースも珍しくはなく、このレースで1着に入っても、騎手の取り分は5%のわずか7500円です。

中央競馬と同様に、騎乗手当てや調教手当てもありますが、金額は決して高くありません。

騎手の平均年収・月収

中央競馬の騎手の平均年収・月収

騎手の収入は、レースで獲得した賞金の5%(進上金と呼ばれます)に加えて、レースに騎乗すると支払われる「騎乗手当て」と「騎手奨励手当て」が中心となります。

「騎乗手当て」と「騎手奨励手当て」は、中央競馬の場合、「G1」とか、「G2」と呼ばれるレースのランクによって決まっており、1レース当たり4万〜8万円となっています。

実力のある騎手は、1日に複数のレースに騎乗しますので、手当てだけでも、1日に10万円以上の稼ぎになります。

中央競馬会の騎手は、平均年収が1000万円といわれています。実力のある騎手になると、年収も2000万円以上になります。

月収でいえば、80~160万円ほどとなりますが、その月のレースにおける成績によって大きく変動するものです。

人気も高ければ、イベントやテレビ番組、CMへの出演料、さらに本を出版したときの印税やグッズの売上げなどで、1億円を超える人もいます。

ただし、実力がなければ、なかなか騎乗できませんので、収入は数百万円と低めになります。

それでも、厩舎に所属していれば、毎月、厩舎から給料をもらえます。

また、どこの厩舎にも属さないフリー騎手でも、レース前などに調教で騎乗すると、1頭あたり数千円の手当をもらえます。

そのため、中央競馬の騎手には、生活に困るほど収入の低い人はいないといわれています。

地方競馬の騎手の年収・月収

中央競馬の騎手と、地方競馬の騎手では環境が大きく異なります。

地方競馬のレース出場手当ては、レースによって数千円が相場で、調教手当てもわずかな額です。

もちろん、重賞レースに何度も勝てば、収入は1000万円以上になりますが、大きなレースに何度も勝たなければ、なかなか収入は増えていきません。

中央競馬に比べ、地方競馬の方が、実力によって年収に差が出やすく、勝利数の少ない騎手には、年収が200万円以下という人もいます。

騎手のトップの年収

中央競馬のトップ騎手の年収

中央競馬におけるトップ騎手は、年間でおよそ700~800レースに騎乗します。

この騎乗1回につき騎乗手当てが約4万円つき、レースの結果によって得た賞金総額の約5%がさらに収入となります。

武豊騎手で見ると、2005年に212勝のJRA年間最多勝記録(当時)を樹立した年に、約2億2000万円の収入があったと推測できます。

多くの騎乗依頼を受け、G1レースなど賞金の大きいレースを勝ち続けることは簡単なことではありませんが、その分、成功者には大きな収入が待っているともいえます。

さらに、ここにメディア出演した分の出演料などが入りますので、さらに年収は上がります。

地方競馬のトップ騎手の年収

地方競馬の騎手は、トップクラスでも、年収は500〜600万円といわれています。

月収にすれば、50万円前後ということになりますが、中央競馬同様、レースにおける結果によって大きく変動します。

このため、地方競馬で結果を残した騎手は、のちに中央競馬の騎手免許試験を受けて、移籍するケースが見られます。

現在も内田博幸騎手や、戸崎圭太騎手ら地方競馬から移籍した騎手が活躍しています。

騎手の待遇の特徴

騎手の世界は、実力によって騎乗依頼の数が増減し、能力の高い馬を任される確率も変動する世界です。

実際にレースに騎乗して得た賞金や騎手奨励手当のほかに、調教に乗ることによって得られる、調教手当も収入源となります。

実はJRAの騎乗手当や調教手当が世界トップクラスだといわれています。

結果を残せない若手騎手にとってはありがたいとも思えますが、一方でこうした状況に甘んじることのないよう向上していかなくてはなりません。

トップ騎手たちの仲間入りを果たすためにも、待遇のよさは生かしつつ、自身の成長を止めない努力が常に求められます。