水泳選手の1日・生活スタイル

水泳選手の1日の過ごし方

シーズン中とシーズンオフではまったく違う

水泳選手の生活は、シーズン中とシーズンオフではまったく違います。

競泳競技のシーズンは、3月〜10月頃までです。

シーズン中は、月に1度くらいの割で大きな大会が組まれています。

シーズン中は、自分が出場する大会に合わせたスケジュールによる生活となります。

トップ選手が照準を合わせる大会

とくにトップ選手の場合、まずは4月に開催される日本選手権に照準をしぼった日々を送ります。

この日本選手権の決勝レースで、その年に開催される国際大会の日本代表が決まるからです。

オリンピックや世界水泳、アジア大会などの国際大会は、開催年の夏から秋に実施されます。

4月の日本選手権で代表選手になれば、その後は、出場する国際大会に照準を合わせます。

オリンピックや世界水泳が開催される年

オリンピックや世界水泳へ出場するには、日本選手権の決勝で2位以内に入らなければなりません。

決勝レースの一発勝負で、過去の実績は一切考慮されません。しかも、日本の水泳界はレベルが高く、代表争いがし烈です。

トップ選手は、オリンピックや世界陸上の開催される年は、少なくとも1年以上前から日本選手権を意識して生活します。

大会に合わせてスケジュールを組む

トップクラスの選手は、出場する大会の1ヵ月〜1ヵ月半前に合宿を行い、練習の強度をあげます。

大会の2週間前くらいから、トレーニング量や強度を落とし、調整期間がスタート。

その後は、定期的に練習強度を上げて体に刺激を加える一方で、体のゆがみをとるなどの身体調整をしながら、万全の状態で大会に臨みます。

毎日の生活を綿密に計画し、その時、その時の状況に合わせて微調整しながら過ごします。

大会会場への移動

たとえば、日本選手権は東京の辰巳国際水泳場で行われます。

大会会場が生活拠点から遠い場合、大会の3、4日前には会場近くのホテルに入り、会場で練習したり、調整する人もいます。

オリンピックや世界水泳のような国際大会になると、大会直前は、日本代表メンバーで一緒に行動するのが通例です。

開催都市へ入る前に、気候や雰囲気の良く似た都市で事前合宿をすることもあります。

オリンピックはもちろん、日本選手権のような大きな大会になると、大会前日にトップ選手が集まって記者会見を開いたり、レセプション(歓迎会)が開かれます。

大会会場までの移動手段

企業に所属する選手の場合、チームメートと一緒に現地入りすることが多いです。

遠隔地の場合、移動は新幹線や飛行機が使われます。

大会会場が近いときは、当日、公共機関やタクシー、会社のクルマ、あるいは家族の送迎などで会場入りします。

大会が終了すると、その日のうちにそれぞれの生活拠点へ戻っていきます。

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試合日の水泳選手の1日

試合当日は、自分のパフォーマンスを発揮するためにいかに集中力を高められるかが重要です。

たとえば瀬戸大也選手は、試合の日の朝にだけコーヒーを飲むそうです。

カフェイン耐性がつかないように、コーヒーは試合の日に限定し、シャキッとする感覚を生み出します。

さらに、試合前はノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンでお気に入りの曲をリピートしながら準備体操などを行い、レース直前までに自分の世界を作り上げています。

1日に複数レースを行わなくてはいけない場合は、レースの間に入浴をしたり、短い時間の睡眠を挟むことで心と体のリセットを図ります。

水泳は、複数の種目にエントリーする場合、大会期間中は予選と決勝で連日レースを泳ぐだけでなく、1日のうちに2レース以上泳ぐこともある過酷な競技です。

だからこそ、試合までに心と体を万全に整え、さらにレースの間の短い時間で心と体をリセットしフレッシュな状態でレースを迎える工夫が必要です。

自分にとってベストな方法を探してみるとよいでしょう。

練習日の水泳選手の1日

水泳選手は、出場する大会に照準を合わせた練習を行うため、毎日のスケジュールは日々変わります。

ここでは、企業選手として活躍する水泳選手の大会前日の1日を紹介します。

5:00 ホテルの部屋で起床
試合会場が自宅や寮から遠い場合、会場近くのホテルに入っています。

大会本番のスケジュールに合わせて起床時間を決めます。

大会当日は朝5時に起きるなら、約1週間前から起床時刻を本番当日に合わせ身体を慣らすことが大事です。

起床後は熱めのシャワーを浴びて身体を起こし、さらにホテルの部屋でストレッチングなどをして身体全体をほぐします。

6:00 朝食
ごはんとみそ汁、おかず、納豆を食べます。

大会当日にエネルギーを効果的に発揮するため、大会約1週間前から練習量を減らし、グリーコーゲン(エネルギー源)の消費を抑えてきました。

そして、大会3日前から大量の炭水化物(ご飯、パン、パスタなど)を摂取して、グリコーゲンを体内に蓄えています(カーボ・ローディング法)。

大会前日も炭水化物中心の食事をとりますので、朝からご飯をしっかり食べます。

7:00 部屋でリラックス
テレビを見たり、音楽を聴いたりして過ごします。
9:00 散歩
水泳のことや大会のことを考えると緊張しがちなので、チームメイトとホテルの周辺を散歩するなどリラックスして過ごします。

友人と一緒に散歩すれば、いろいろな話ができて水泳や大会のことを忘れることができます。

11:30 昼食
パスタなど食べて、炭水化物をしっかりとります。
12:00 小休止
部屋でリラックスします。
13:00 移動
大会会場へ向かいます。

大会前日には、会場となるプールで公式練習があります。

公式練習の時間が決まられていますので、それに合わせて会場へ向かいます。

13:30 練習
ウォーミングアップ後、公式練習の時間になるとプールで泳ぎます。
15:00 記者対応
大きな大会になると、注目選手が取材を受けます。

その日の体調や大会への抱負などを質問されます。

16:00 軽食
記者会見後、持参のパンを食べます。炭水化物をとります。

その後、練習用に借りたプールへ移動。

16:30 最終調整
借りたプールで最終調整をします。

大会前日も普段と同じような練習をする人もいれば、軽めの練習で切り上げる人もいます。

前日の練習量や練習の中身は、その人の経験や感覚によります。

17:30 移動
練習を終えて、ホテルに戻ります。
19:00 夕食
大会前日の夕食は、なるべく早めに食べます。

メニューは炭水化物中心で、消化の悪い肉類や食物繊維は避けます。

和食の場合なら、ご飯や豆腐、豆類などが中心です。

20:00 友人たちとリラックス
ホテルの部屋に一人でいても大会のことを考えてしまいがちです。

仲間と一緒に楽しく時間をすごすと気分も紛れますし、時間が経つのも速いです。

21:00 身体調整
ストレッチングをしながら、全身のチェックをします。

張っている筋肉や凝りなどがあれば、ほぐしておき、マッサージを受ける人もいます。

22:00 就寝
明日に備えて早めに就寝します。

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休日の過ごし方

水泳選手の休日の過ごし方はさまざまです。

買い物に出かけたり、女子選手であればパンケーキなどを食べに出かけたりする選手もいます。

また、入江陵介選手はピアノを趣味としています。

「リズム感やテンポ、指先の感覚は共通している」そうで、競技に通じる部分もあるようです。

また、瀬戸大也選手は「家族と過ごす時間」を大切にしています。

練習時間に集中する代わりに、家族と過ごす時間でリラックスすることを心掛けているそうです。

練習を長い期間休むと感覚が変わってしまったりする繊細な競技ゆえ、短い時間でいかに気持ちを切り替えられるかは重要です。

オフシーズンの過ごし方

シーズンオフになると、社員選手は、会社に出社する機会が増えます。

仕事内容は、会社によってさまざまですが、スポーツ関連の会社の場合、イベントに出席したり、スイミングスクールの講師になったり、テレビ番組に出演することもあります。

シーズンオフの過ごし方は休養とトレーニング、体のケアが中心です。

とくに故障やケガをしていれば、治療を優先させたり、体に蓄積した疲労をとります。

トレーニングでも、体幹トレーニングや筋トレ、持久走など陸上で行うトレーニングの割合が増えます。