ソムリエの1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説
ソムリエの業務スケジュール
開店準備
基本的には、勤務先の飲食店の開店時間よりも数時間早めに出勤します。
店によってだいぶ違いはあるでしょうが、たとえばレストランなら昼頃の開店が多いようです。
出勤したらワインセラーの温度や湿度を確認したり、ワイングラスを磨いたり、店内の掃除をしたりといった開店準備をおこないます。
店によっては昨日の売上や今日の予算確認、ワインの販売計画をソムリエに任せていることもあります。
予約客や店の日替わりメニューがある場合には、料理にあわせてその日に出すワインを事前に考えておく必要もあるでしょう。
お客さんが来店する
お客さんが来店するのは、ランチタイムとディナータイムが中心です。
来店客に食前酒として最初のワインを提供するのは、ソムリエにとってもとくに重要な役目のひとつです。
必要があれば、あわせて料理の紹介や提案もおこないます。
食事が始まってからも、肉料理や魚料理の前にはメインとなるワインを、食後には食後酒をすすめる仕事があります。
また絶えずお客さんの様子に気をくばり、快適な空間を提供することが求められます。
その間にも、タイミングを見計らって自分の食事をとったり、来店したワイン業者の対応をおこなったりします。
閉店準備
来店客がすべて帰ったら、その日の営業は終了です。
開店前と同じようにワイングラスを磨いたり、ワインセラーの調整をしたり、掃除をしたりします。
またワインの在庫を確認し、必要があれば発注作業もおこないます。
これも店によってさまざまですが、ワインを出すレストランなどは夜まで営業していることが多いので、遅ければ日付を越えてから帰宅する場合もあるようです。
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ソムリエの1日の流れ
次に、ソムリエの1日の流れについて、勤務先ごとの詳細なスケジュールを見ていきましょう。
レストラン、ホテル、ビストロいずれの場合も、ワインを提供する部分は変わりませんが、働く時間帯や細かい業務内容には違いがあるようです。
ディナータイムに働くソムリエの1日
レストランで働くソムリエのなかには、シフト制で勤務する人もいます。
ここでは、レストランのディナータイムに働くソムリエの1日をご紹介します。
ホテルレストランで働くソムリエの1日
ソムリエは、レストランでお客さまへワインを提供する以外に、輸入業者との商談へ出向いたり、試飲会へ参加して新しいワインを仕入れたりする仕事も担います。
ホテルレストランで働く専任ソムリエの1日をご紹介します。
ビストロで働くソムリエの1日
最後に、ビストロで働くソムリエの1日をご紹介します。
ビストロはレストランよりも大衆的なので、ソムリエは専任ではなくホール業務と兼任して働く場合が多いです。
ソムリエの勤務時間
多くのソムリエの勤務時間は、勤めている飲食店の営業時間自体よりも、いくらか早めに始まって遅めに終わります。
一般のレストランなら、昼ごろの開店が大多数ですが、ホテルに入っているレストランの場合、モーニングタイムがあるのでもっと早いかもしれませんし、バーで働いている場合は夕方以降の営業になるでしょう。
そのうえで開店準備や閉店準備をおこなうために、前後数時間の勤務を求めているお店が多いようです。
ランチとディナーを出しているレストランの場合、11~23時の範囲で営業しているお店がほとんどです。
また、ワインの輸入業者との商談や、試飲会に参加することもあり、朝から出勤をして昼から夜まで実務に入るといった日もあります。
ソムリエだけでなく飲食業界全体にいえることですが、他の業種と比べると、全体的に遅めの時間帯での勤務となります。
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ソムリエの休日
ソムリエはひとつの店舗に何人もいるというわけではないため、替わりがききにくい職業です。
慢性的に人手が不足している飲食業界では、職種に関係なくほとんど休みなく働いている人が多いのが実情です。
一般的な企業で働く会社員と比べると、有給休暇も取りにくい傾向にあります。
また、お客さまがホテルやレストランに食事をしに訪れるのは、土日や祝日、職場のお昼休みや終業後といった、多くの人が休む曜日や時間帯です。
そのため、ソムリエの休日はおもに平日となるのが一般的です。
年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇や、クリスマスやバレンタインデーといったイベントがある期間にもたくさんのお客さまが来店するので、ソムリエは休みにくいといえます。
ただし、大手のホテルやレストランでは、休暇制度が整っている可能性が高いでしょう。
ソムリエの残業時間
ソムリエの仕事は一般的に拘束時間が長いです。
ランチを提供しているレストランであれば、午前に出勤してワインセラーの温度や湿度を調整したり、在庫を確認して仕入れ業務をおこなったり、ワインの販売計画を立てたりします。
23時ごろに営業が終わった後も、ワイングラスを磨く、発注作業をする、ワインセラーの掃除をするといった業務をこなす必要があります。
なかには深夜まで残業しているにもかかわらず手当がつかないお店も存在するので、就職の際には待遇について確認することをおすすめします。
ソムリエは忙しい? 激務?
ひとつの店舗に雇われているソムリエの人数は、決して多くありません。
また、ホテルや高級レストランでない限り、ソムリエがホール業務も兼任するケースも珍しくないでしょう。
したがって、営業時間中はずっと一人のソムリエがワインの業務をおこなっているお店もざらにあります。
また、飲食店は土日の来店者が多いため、休みは平日がメインとなります。
ワインや飲食の場、人をもてなすことが心から好き、という人でなければ、途中でつらくなってしまうかもしれません。
しかし、そのぶん必要とされている実感が湧きやすい、やりがいのある仕事だともいえます。
ソムリエの休日の過ごし方
なかなか休めないなかでの休日でも、もともとワイン好きが多いソムリエには、休日もワインに関わって過ごしたいという人が珍しくないようです。
そういった人たちは、たとえばワインショップに足を運んだり、ワイン関連の本を読んだり、ワインが飲めるお店に行ったりして休日を過ごしています。
もちろん、家族や友人と過ごすこともありますが、平日が休日となることが多いため予定が合いにくく、趣味や勉強の時間に充てるソムリエが多いです。
休みの日もソムリエとしての勉強を欠かさないというような人が、一流のソムリエになるのかもしれません。