測量士試験のための学校と学費(大学、専門学校・通信講座)

測量士になるための学校の種類

測量士試験自体は学歴不問で受験できるため、いずれの学校にも通わず、完全に独学だけで合格することは可能です。

ただし、測量士試験は、測量に関する法律や理論などの幅広い専門知識や、高校卒業レベルの数学力が問われる難関であり、合格率は例年10%前後しかありません。

国家試験の合格率の低さを考えると、先に測量について学べる学校へ進学するほうが、確実に測量士に近づけるでしょう。

測量士になるための学校は、大学、短大、高専、専門学校など複数あり、進学先の選択肢は豊富です。

国の指定する学校に通って規定の科目を修め、卒業後に学歴に応じた実務経験を積めば無試験で測量士の国家資格が得られるため、進学には、単に測量を学べるという以上の大きなメリットがあります。

必須とまではいえないものの、測量士を目指すなら、測量を学べる学校に通うことが望ましいでしょう。

測量士になるには? 必要な資格は?

測量士になるための大学

測量士になるための大学としては、工学部や理工学部の建築学科、土木学科、デザイン学科などが代表的です。

とくに、測量士にとって「建築」に関する知識は非常に重要なものになってくるため、建築を学べる学科はおすすめです。

また、測量は数学を基にした技術であり、たとえば理学部の数学科など、一見測量と関係なさそうな学部・学科でも、測量士に必要なことを学べるケースもあります。

さらに、近年では地学部でGPS(全地球測位システム)を学べるところも増えているため、GPS測量を手掛けたい場合は、地学部のある大学も進学先候補となるでしょう。

これら測量を学べる大学を卒業すると、1年の実務経験を積むことで、測量士資格が得られます。

学費については、国公立と私立で大きな差がありますが、年間100万円ほどが相場で、4年総額で400万円ほどかかります。

測量士になるための専門学校

測量士になるための専門学校としては、建築系や工業系学校の測量科や設計科、環境デザイン科などが挙げられます。

昼間コースに加えて、社会人向けの夜間コースを設けている学校も多いです。

測量士を目指せるコースは、大半が2年制または3年制であり、大学よりも早く現場に出られる点が大きなメリットです。

授業内容は、大学のように広く一般教養を身につけるというよりも、現場で役に立つ実務スキルを身につけることに重点が置かれます。

ただし、専門学校卒の場合、実務経験を2年間積まないと測量士資格が得られないため、同期の大卒者より資格取得が遅れる点はネックといえます。

学費は、大学と同じくおよそ年間100万円が相場ですが、期間が短いぶん、トータルの学費は抑えられるでしょう。

なお、専門学校のなかには、卒業後に地元の測量会社に就職することを条件に、学費が免除されるケースもあるようです。

測量士になるためのスクール・通信講座

民間の資格学校や予備校、通信講座などをみると、下位資格である測量士補試験の対策講座は非常に豊富にあるものの、測量士試験の対策講座はほぼ見つかりません。

これは、測量士になる人の大半が、学校に通って無試験で資格が得られるルートを選び、国家試験を受ける人は測量士全体の1割ほどしかいないため、需要そのものが限られていることが大きな理由です。

測量士試験の対策講座は、現状では「公益社団法人日本測量協会」が実施している通信講座ほぼ一択となっています。

ただ、その学費は半年間で59,000円で、学校に通うことを考えれば非常にリーズナブルといえます。

また、仕事の都合や家庭の事情などで、毎日決まった時間に通えないという人でも、仕事と勉強を両立させやすいでしょう。

なお、「測量士補試験」と「測量士試験」では、試験範囲が同じでも難易度が段違いに異なるため、測量士補試験の対策講座で代用することはおすすめできません。

参考:公益社団法人日本測量協会

独学

測量士になるにあたって、まったくの独学だけで測量士試験に挑戦するという道もあります。

例年似たような問題が出題されますし、試験を主催する国土地理院のホームページで過去問が公開されているため、自力で対策することもそこまで困難ではないでしょう。

ただし、それはあくまで暗記の範囲の話であり、計算問題については別です。

三角関数やベクトル、行列などに関する理解がないと、そもそも問題の解き方がわからないため、たとえば文系出身者や、学校を卒業してから数年が経過している社会人は、独学での対策は困難です。

どうしても難易度が高いという場合は遠回りになりますが、先に測量士補試験を受験し、測量士補から測量士にステップアップする方法を選ぶ必要があるかもしれません。