測量士の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

測量士の業務スケジュール

測量士の業務は、おおまかに野外で測量作業を行う「外業」と、屋内でデスクワークを行う「内業」とに分かれます。

外業は、十分に周囲が明るく、測量機器を操作する手元の視界が確保できる時間帯にしか作業できないため、まずは外業の予定を決めて、その後に内業のスケジュールを組むという流れが一般的です。

ただ、測量士には屋外作業のほか、データ解析や測量図の描画、見積の作成、機材の予約や準備など、事務作業量もかなりのボリュームがあります。

さらに、測量作業は基本的に数人のチームで行ううえ、一部の業務を外注するケースも多く、内部スタッフや外部業者との打ち合わせも密に実施しなければなりません。

このため、測量士は時間に追われやすく、段取りよくそれぞれの作業を消化していくための手際のよさや、高い管理能力が求められます。

測量事務所で働く測量士の1日

測量事務所では、さまざまな企業や官公庁、地方自治体から依頼を受け付けるため、測量対象地に到着するまでの移動時間が長くなりがちです。

現場が遠いと、早朝の時間帯に出勤することもありますし、現地集合・現地解散というケースもあります。

事務所に滞在している時間が短く、また何かあってもすぐに戻れないことも多いため、業務をスムーズにこなすには、現場に入るまでの事前の段取りが非常に重要です。

このため、前日のうちに必要な機材を揃えておくことはもちろん、故障がないか機器の動作を確認したり、業者と綿密に打ち合わせしておくなど、準備するために多くの時間を割くことになります。

9:00 出勤
前日に準備しておいた機材を社用車に積み込み、調査地へ向かいます。
10:00 測量作業
トータルステーションという測定機器を使い、角度や距離などのデータを収集します。
11:30 外部打ち合わせ
作業終了後、外注業者の事務所に立ち寄り、今後の作業工程を打ち合わせます。
12:30 昼食休憩
レストランや喫茶店に行ったり、仮眠を取ったり、各自自由に過ごします。
13:30 データ処理
事務所に戻り、観測したデータを専用ソフトに取り込んで分析します。
17:00 測量計画作成
翌日の作業計画を練り、必要な測定機器を予約したり、提出書類を確認します。
18:00 退社
デスクワークに区切りがついたら帰宅します。

建設コンサルタント会社で働く測量士の1日

建設コンサルタント会社は、インフラ工事などの規模の大きな工事を行う際、作業行程や設計、防災、環境保全、周辺住民への影響など、さまざまな観点から工事全体のアドバイスを行う企業です。

建設コンサルタント会社で働く測量士は、依頼者から提出された資料を検証して問題点を指摘する作業が主体であり、調査のために現地に赴くことはあっても、測量作業を自分で行うことはまれです。

このため、測量事務所とは対照的に、外業よりも内業の比重が重くなり、建設業者との面談や、依頼者への報告、プレゼンなどに割く時間が多くなります。

8:30 出勤
パソコンを立ち上げて、依頼者からの質問事項などにメールで返答します。
9:00 建設業者打ち合わせ
訪問してきた建設業者から必要書類を受領し、工事全体におけるチェックポイントなどを協議します。
10:00 デスクワーク
かねて準備していた報告資料を取りまとめ、最終的な上司の決裁を取ります。
12:00 昼食休憩
社員食堂で食べたり、持参した弁当を自席で食べたりします。
13:30 プレゼン
市役所を訪問し、予定されているトンネル掘削工事について、より効率的な工事行程を提案します。
16:00 現地視察
プレゼンを終えた足で別の現場に向かい、資料との相違点などを確認します。
18:00 退社
業務の進捗状況によっては残業することもあります。

測量士の勤務時間・休日

測量士の勤務時間

測量士の勤務時間は、8:30~17:30、8:00~17:00など、一般的なデスクワークの会社員や公務員と比べると、やや朝が早めに設定されていることが多いです。

測量士が手掛ける測量業務は、ミリ単位での測定機器の操作が求められる繊細な作業で、手元が十分に明るくないと、作業に支障をきたすことになります。

遅くとも夕方までには屋外での測量作業を終わらせる必要性があるため、測量士の勤務時間は朝が早くなりやすい傾向です。

測量現場が遠方にある場合や、作業面積が広大である場合は、朝5時や6時から働き始めることもあります。

さらに、測量したデータの整理やバグの修正、測量図面の描画といった事務作業量も多いため、帰宅時間も遅くなりがちです。

測量士の休日

測量士が手掛ける案件は、官公庁や地方自治体からの公共事業が大半です。

そのため、測量士の休日は、基本的には役所に合わせて土日祝日に設定されているケースが一般的です。

ただし、業務量が多いこともあって、土曜日は第2週と第4週は出勤といったように、隔週の休みとしている職場もよくあります。

また、時期にもよるものの休日出勤を求められる頻度も多く、繁忙期には休みなしの日々が続く可能性も十分にあります。

その代わりに、夏などの閑散期は、お盆休みと有給休暇をつなげて2週間前後の大型連休にするなど、まとめて休める職場が多いようです。

測量士の休日事情は、ほかの職業よりもメリハリが効いているのが特徴といえるでしょう。

測量士の残業時間

上述したように、測量士は残業が多くなりがちな職業です。

もちろん職場によって多少事情は異なりますし、時期による変動もありますが、定時退社できる日はまれで、1日2時間~3時間前後の残業が常態化している職場もざらです。

なお、近年は、高齢者の増加に伴う社会保障費用の増大などによって国家財政が厳しくなっており、それにつれて公共工事の予算額が減少しています。

このため、測量作業の報酬単価も下落傾向にあり、各測量会社は人件費を抑制するなどして利益の確保に努めています。

近年はこうした事情から社員1人あたりの負担がさらに重くなっており、残業時間がかさみやすい環境になってしまっています。

測量士は忙しい?激務?

測量士は、行政の予算編成の都合で、公共案件の締め切りが集中する年始~年度末ごろが繁忙期となります。

とくに3月に入ると、業務量はピークを迎え、休日返上で連日朝から深夜まで働いても、スケジュールが追いつかないというケースもあり得ます。

ただし、忙しく働いた結果、3月の給料には多額の残業代が付いて、残業代だけでボーナスに匹敵する金額が支給されることもめずらしくないようです。

測量士の繁忙期は、肉体的にも精神的にも追い込まれる激務になりがちですが、少なくとも経済的には労働量に見合った大きな恩恵が受けられるでしょう。

測量士の休日の過ごし方

測量士の仕事は責任が重く、もしも体調を崩して納期を遅らせてしまうと、大きくクライアントからの信用を損ねることになってしまいます。

このため、測量士の休日は、あまり疲労をためこまないように、体力の回復に努める過ごし方をすることが多いようです。

案件と案件の切れ間などには、土日に有給休暇をくっつけて3連休とし、温泉地などに出かけてゆっくりリフレッシュするというケースもよく見受けられます。

ハードワークを求められる測量士にとって、心身の健康を保つことは非常に重要です。