消防士の大変なことは? 仕事のつらいことやきついことを紹介
消防士のつらいこと・大変なこと
とにかく体力勝負の仕事
現場で働く消防士にとって最も大変なことのひとつは、体力的な厳しさです。
現場では重さ10キロ以上の酸素呼吸器やヘルメット、防火服を身にまといますし、高所など危険な場所で消火や救助活動を行うこともあります。
また出動時だけでなく、消防士としての技術力の向上や身体づくりのために行う普段の訓練・トレーニングでも、相当な体力を消耗します。
たとえ35度を超えるような真夏の日でも、出動のときにはヘルメットと防火服に身を包んで出動しなくてはなりません。
消防士は体力自慢の人が多いのは確かですが、それでも出動が続いた日はクタクタになってしまうこともあるでしょう。
厳しい上下関係がある
ひとことで言ってしまうと、消防士は上下関係が厳しい職業です。
それは、もともと体育会系の要素が強い仕事ということもありますし、危険な現場で確実に業務を遂行するためには指揮系統を守って行動しなくてはならないため、「下の人は上の人の指示に従う」というルールが徹底しているからです。
もし消防士が自分の判断で好き勝手に行動してしまえば、現場はたちまち混乱に陥る可能性があります。
だからこそ、出動時には必ず隊長をトップとしたチームを組み、隊長の指示を受けながら正しく行動する必要があるのです。
消防士は、このような上下関係が他の職業に比べると強く、基本的に「先輩の言うことは絶対」という意識を持って働かなくてはなりません。
消防士の悩み
一刻一秒を争う現場へ出動することの多い消防士は、どうしてもストレスに悩まされやすい職業だといえるでしょう。
勤務中は、出動命令がいつ出されるかわかりませんし、夜間の仮眠中でも案件が発生すればすぐに起きて動き出さなくてはなりません。
また、勤務体系も24時間働いては休みの繰り返しとなり、どうしても不規則な生活になりやすいのが実情です。
こうしたことから、慢性的な睡眠不足に陥っている消防士は少なくないようです。
また、体力を要すると同時にプレッシャーの大きな仕事であるだけに、オンオフのメリハリをしっかりとつけることが重要ですが、出勤がない日でも、何かトラブルがあれば緊急で出勤しなくてはならないこともあり、どうしても気が休まらないと話す消防士もいます。
消防士を辞める理由で多いものは?
消防士になる人の多くが、中学や高校くらいのときから「絶対に消防士になりたい」という強い意志を持って、この仕事を目指しています。
しかし、なかには消防士として働き始めてから、わりと早い段階で仕事を辞めてしまう人もいるようです。
その理由としてよく聞かれるのは、体力面の不安やプレッシャーに耐えられないなど「心身ともにきつい」といったことや、人間関係など「職場環境が合わない」といったことです。
すべての職場がそうというわけではありませんが、体育会系の気質が強い職業柄、先輩からの指導が厳しくなりすぎて、まれに「パワハラ」や「いじめ」と思えるようなことを理由に辞める人もいるようです。
また、消防士はある程度の年齢になると現場を離れてデスクワークなどに移る人もいますが、不規則な生活パターンで健康状態が悪くなってしまったり、体力の衰えを実感して仕事を辞めるケースもあります。