臨床検査技師になるための学校の種類(大学、短期大学、専門学校、通信、夜間)
臨床検査技師になるための学校の種類
臨床検査技師になるには、4年制大学か短期大学、もしくは専門学校に通い、所定の教育課程を修める必要があります。
最近の傾向としては短期大学が廃止されたり、4年制大学に移行している学校も増えており、大学か専門学校のどちらかの選択となることが多いようです。
4年制大学に行く場合
4年制大学の場合、国家試験まで約4年の学習時間があり、余裕を持って国家試験へ備えることができます。
また、希望すれば大学院進学も視野に入れられるのが特徴です。
ただし、4年間あるからといって中だるみしない姿勢を維持しなければ、国家試験を受ける際に試験対策が間に合わなくなってしまうことも考えられます。
短期大学・専門学校よりも臨床に出るのは1年ほど遅くなりますが、学術的にしっかりと学びたい人には4年制大学がよいでしょう。
職場によっては、大卒者は短大や専門卒の人と比べ、初任給が高く設定されることがあります。
短期大学・専門学校に行く場合
短期大学もしくは専門学校の場合、3年間で国家試験対策をしなければならないため、勉強のスケジュールをうまく組み立てる必要があります。
臨床の場には、大卒の臨床検査技師よりも1年ほど先に出られるため、実践的な経験をより早く積むことができます。
また、専門学校では臨床検査の実習に重点を置いているため、実践的な学び方ができ、即戦力が身につきます。
ただし、大学院に行きたくなった際には「大学編入」というかたちで必要な単位を修了しなければいけないため、必然的に大学院卒業時の年齢は高くなります。
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臨床検査技師になるための大学
臨床検査技師になるための大学進学にかかる学費は、4年間で国公立大学が250万円~300万円、私立大学が500万円~600万円の場合が多いです。
臨床検査技師の国家試験を受けるために必要な養成課程のほか、卒業研究などで研究室のお世話になることもあり、そこから研究の分野に興味を持って、大学院へ進む人もいます。
また、大学の中には「教育者を教育すること」を目指している大学もあり、卒業すると短期大学・専門学校の講師として働くこともできます。
臨床検査技師になるための短期大学・専門学校
臨床検査技師になるための短期大学または専門学校に進学する場合の学費は、3年間で約350万円~500万円となっています。
臨床検査技師になるためには最低でも3年間通学することが必要なので、短期大学でも専門学校でも通う年数は3年間です。
国家試験に合格さえすれば最短で国家資格を得ることができ、早く臨床の場で仕事ができるのがメリットです。
実習では実践的な内容を多く盛り込んでおり、就職活動への支援も積極的に行っている学校が多いため、即戦力としての活躍が期待できます。
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夜間部・通信部はある?
4年制大学の臨床工学技士課程には夜間部がありませんが、専門学校では夜間部を設立している学校もあります。
夜間部の場合、1日に学習できる時間が限られているため4年間の通学が必要ですが、働きながら国家資格を狙うこともできるのがよいところです。
ただし、専門性が高く範囲も広い課程であり、実習も含まれるため、昼間は働いて夜に勉強するというスタイルはかなり厳しいことを認識しておく必要があります。
夜間部の学費は学校にもよりますが、4年間でおよそ300万円前後かかります。
また、養成課程において実習を行う必要があるため、通信制教育で臨床検査技師になることはできません。
独学で臨床検査技師になれる?
臨床検査技師は、所定の教育機関において3年ないし4年間かけて、一定の養成課程を修了しなければ国家試験の受験資格を得ることができません。
そのため、独学で臨床検査技師になることはできず、必ず所定の養成課程を設けている大学か短大、専門学校に通う必要があります。
臨床検査技師の就職以外の進路
臨床検査技師養成校(短大、専門学校、大学)を卒業すると、大部分の人は病院や検査センター、製薬メーカーなどに就職します。
しかし、それ以外の道もあります。
大学3年次へ編入
臨床検査技師の専門学校を卒業すると、大学の同系(臨床検査選考など)への編入学(大学3年次)が可能です。
大学を卒業後、さらに大学院へ進学できます。
大学への編入学を希望する場合、国家試験の勉強と並行して編入学試験への対策(おもに英語の勉強)をしておく必要があります。
専門学校によっては、編入学のための受験指導を行っているところもあります。
どれくらいの学生が編入学を希望しているか、また編入学の実績があるかは専門学校によって異なるため、希望する人は事前に問い合わせておくとよいでしょう。
臨床工学技士養成校の1年課程に入学
臨床工学技士免許を取得するためには、通常3年間以上学校に通わなければなりませんが、一定の条件を満たしていれば1年間で免許が取得できます。
「一定の条件」にあたるのは以下の通りです。
4年制大学、短期大学もしくは看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士などの養成校で2年以上修業した人。
ただし、臨床工学技士養成校の中で1年課程を設けている学校は限られているため、入学競争率は高くなる傾向です。
細胞検査士養成所に入学
より専門性を深めるために「細胞検査士」の資格取得を目指す人もいます。
細胞検査士は働きながらでも目指せますが、所定の養成所で7ヵ月間学び、認定試験に合格することによっても得られます。
なお、細胞検査士養成所は、臨床検査技師国家試験に合格していないと入学できません。
働きながら「学士」の称号を取得
臨床検査技師の専門学校を卒業後、放送大学等の通信制の大学で必要単位を修得する人もいます。
学位授与機構に申請・審査を受ければ、働きながらでも大卒者と同様に、保健衛生学「学士」の称号が取得できます。