臨床検査技師養成学校で勉強すること・学校生活

臨床検査技師になるために学ぶことは?

臨床検査技師養成学校では多くの科目を学びます。ここでは、主な科目について触れていきます。

医用工学

工学的知識や安全対策について学びます。PCを使用した情報科学および検査機器に関することも学びます。

公衆衛生学

予防医学や公害、感染症、母子保健、成人保健、生活環境、衛生統計等について学びます。

臨床医学総論

主要な各疾患について、症状・検査方法・検査値の出方・治療方法などについて学びます。

臨床検査総論

尿検査・便検査・髄液検査などの検体検査を学びます。検体内の定量検査や尿中の異常結晶の顕微鏡検査などをおこないます。

また、検体検査の際の精度管理についても勉強します。

病理組織細胞学

さまざまな臓器の標本作成や染色、異常細胞の見分け方などを学びます。

実習では標本作成から顕微鏡での観察・スケッチまでおこないます。

臨床生理学

心電図、呼吸機能検査、脳波検査、筋電図検査、超音波検査をはじめとし、MRI、眼底検査、聴力検査等の生理検査について学びます。

学生同士でお互いを被検者として実習を行います。

臨床生化学

化学的分析の原理や方法について学ぶとともに、生体内の各種物質の特徴、分析法等についても勉強します。

実習ではおもに血液を用いて、蛋白質や酵素などの定量検査をおこないます。

臨床血液学

血球の形態、血球数の算定について学びます。

実習では血液標本を作製し、形態を観察したり血球を算定したりします。また、凝固検査の方法も学びます。

臨床免疫学

抗原抗体反応、アレルギー、腫瘍マーカー、膠原病(自己免疫疾患)などについて学びます。

学生同士で採血をし、自分の血液を検体として実習をおこないます。

臨床微生物学

さまざまな細菌・真菌(カビ)・ウイルスなどの微生物について講義がおこなわれます。

実習では自分の鼻汁や便・尿などをさまざまな寒天培地で培養し、微生物の定性をおこないます。

その他

学生同士による採血の練習、臨地実習での病理解剖見学、関係法規、倫理学、医療福祉学などの講義もあります。

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臨床検査技師養成学校の入学から卒業までの流れ

入学から卒業までの流れは学校によって違いはありますが、ここでは3年制の専門学校を例に挙げて紹介します。

1年次

まずは入学式、オリエンテーションが実施されます。宿泊学習で同期の仲間や先生と親睦を深める場が設けられることもあります。

講義は「化学」「生物」「物理」「統計」「英語」「倫理」「保健体育」といった基礎科目が中心です。

その他、「生理学」「生化学」「解剖学」「微生物学」「血液学」「免疫学」「病理学」といった専門基礎科目を学びます。

前期と後期の終わりには試験があります。

2年次

「臨床医学総論」「臨床化学」「微生物検査学」「血液検査学」「遺伝子検査学」「輸血・移植免疫検査学」といった専門科目の講義が行われ、実習が増えます。

実習の間に、学生同士で採血をして手技を学びながら、お互いの検体を採取しあいます。

1年次同様、前期と後期の終わりに試験があります。

2年次になると講義・実習の数が増え、実習レポートの提出も数多く求められるため1年次と比べるとハードな内容です。

3年次

春から夏にかけて4~5ヵ月間ほどかけて臨地実習がおこなわれ、さらに職種によっては就職活動も始まります。

実習先の病院では実際に患者さんを相手に検査を行ったり、週終わりにレポートの提出・発表を行うこともあります。

例年、後期終盤の2月に国家試験があるため、後期は国試対策の講義が中心となります。

卒業試験に合格し、国家試験を終えると3月には卒業式がおこなわれます。

国家試験に合格できなかった場合、就職の内定が取り消しになることもあるため重要な時期です。

臨床検査技師養成学校の雰囲気・男女比率

臨床検査技師の学校は1学年で30~80名程度の小さな集団のため、3~4年間ともに勉学に励むうちに全員と顔なじみになりやすいです。

講師と学生の距離も近く、アットホームな雰囲気のなかでお互いに切磋琢磨しながら、同じ目標に向かって皆で努力します。

男女の比率は学校によっても多少の違いはありますが、大体男性が2割・女性が8割程度になることが多いでしょう。

全体数が少ないので、男女関係なく仲間意識を持って勉強に励みます。